沖縄ぬ墓。 - カトカト日記 ~霊園・墓石の株式会社加登 公式ブログ~

沖縄ぬ墓。


突然ですが、沖縄のお墓を見たことがありますか?
我々本土の人間がイメージする「お墓」と沖縄のそれとは随分かけ離れていて、
何らかの予備知識なしには、一体どこにお墓があるのかすら分からないかも知れません。

では、沖縄のお墓と本土のお墓とは、どこがどう違っているのでしょうか。
いつも通りネットでサクッと調べてみました。

1.沖縄のお墓は、デカイ。
 とにかく、基本デカイです。写真のお墓は「家型」とか「屋形墓」とか呼ばれているそうですが、実際ちょっと離れたところから見ると、本当に家と間違えてしまうことも。
 納骨室手前のスペースも6畳から8畳くらいあるのが普通で、「清明祭」という年中行事の祭には親族が集って宴を催すのだそうです。

2.どこにでもある。
 沖縄では街なかで普通にお墓に出くわします。本土でも昔は庭や裏山にお墓を建てていましたが、現在ではその殆どが寺院の境内や霊園に移設されています。
 あれだけデカイと、簡単に移設ってわけにもいかないんでしょうね。



戦後火葬の普及とともに増えたこの「屋形墓」よりも前から存在していた「亀甲墓」「破風墓」は大抵斜面に作られ、後ろ半分くらいは土中に埋まっています。
写真がないのが残念ですが、「亀甲墓」は女性の子宮を模した造りになっており、納骨室は母親の胎内、そこに至るまでの道は参道ならぬ産道に当たると言われています。
亡くなった魂が母胎に還り、再び生まれてくるという循環型の死生観をあらわしているのでしょうか。
海の向こうにあるニライカナイもまた、生命がうまれいづる場所であると同時に、終焉を迎えたタマシイが帰っていく場所であると考えられてきました。
うーん、何となくフラクタルな感じがします。

循環。

ニライカナイに限らず、古来から我が国の世界観においては、この世とあの世はそこまで厳然と隔てられていたわけでもないようです。
日常空間のなかでもしばしばあの世とこの世の交感があったり、そもそも確か、あの世はこの世を逆さまにしただけの世界なんですよね。 
右が左で、上が下で。だから着物の右前と左前が逆になるわけですもんね。
それ以外はあの世の住人も、この世の住人とあまり変わらない生活を送っている。
そこで、お墓なんですよね。
あっちの世界に行っても同じように生活があるわけですから、当然家も要ればお金も要る。
棺の中にお金を入れる風習は本土にもありますが、沖縄ではお墓参りの際、札束代わりに「紙銭(うちかび)」というのを燃やして死者に手向けるんだそうです。
 


沖縄の風景にあまりに自然に溶け込んでいる「お墓」。
日常と非-日常のあわいに存する不思議な空間。

・・・・・て言うか、似てませんか?
川西中央霊園の永代供養碑【lights:arc】に!?
偶然か必然か、そのあたりはデザイナーさんのみぞ知る、ということで、
唐突なようで唐突でない、沖縄のお墓の話でした。
お後がよろしいようで。




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