陳 満咲杜の「為替の真実」

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チキンレース&ジーンズトレーダー

2008年12月02日 15時26分05秒 | FXの真実
ドル高の市況が続いている。そして金融危機の様子も一層深めている。

昨日の米リセッション宣言に今更の感じがする一方、各国の利下げラッシュと財政出動、公的資金による市場注入が連続リリースされている「当然のように悪化した」経済指標に埋められ、各国政府の努力もしばらく夜間飛行のように視界不良だ。

さて、目下の状況では、どの通貨に賭けてもチキンレースにおける度胸比べに見える。ユーロ圏、英、豪、新の大幅利下げとリセッションは最早決定的で、英に至っては未曾有の1%或いはゼロ金利まで下げるだろうという過激な予想がまじめなエコノミストから出されている。

なので、着物トレーダーが仮に生存しているとしても、苦しい受難が続くだろう。すでに一部業者にてドル/円のロングポジションでもマイナス金利(スワップ)が付いているように、英ポンド/円のロング筋でもスワップ金利を支払う日がそう遠くないか。

浮上してきた通貨は、利下げと財政出動の余地の小さい、経常黒字国の円だが、すでに買われており、それ以上のボラティリティを期待しにくい上、なによりも先進国の中で、もっとも介入がお好きな国柄だから、いつ不意打ちされてもおかしくない。

それでも、当方はこのチキンレースにおいてドルに賭けれない。理由はごくシンプルだ。目下米国政府とFRBの政策は量的緩和政策そのものであり、ドルは円の二の舞になるのを避けられない、ということに尽きる。

これからキャリートレードの復活があれば、その借り入れの対象はドルとなっているに違いない。目下のドル高は眩しくも回光返照に過ぎない。

チキンレースには着物よりもジーンスのほうがお似合いだから、ジーンズトレーダーの登場も想定すべきかも。

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