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Fly to the BLUE

2006.7.13 更新終了

ジャズバンド現る

2005-10-22 | 
宿泊していたユースに団体さんがやってきた。
なにやら、大きな楽器を運んでいる。
どうやらビッグバンドが合宿に来たようだ。
主にジャズを演奏するバンドらしい。

夜遅くであったので、彼らは早速宴会を始めた。
僕は彼らに興味が沸いていた。
もともと、僕は中学時代吹奏楽部でトロンボーンをやっていた。
ジャズにも興味があった。

僕は一人、懇談室で話しかけられるのを待っていた。
家から持参したウイスキーで水割りを作り、村上春樹「もしも僕らのことばがウィスキーであったなら」を読みながら、待っていた。
しばらくすると僕の思惑通り、通りがかったメンバーの一人が話しかけてくれた。

自分はトロンボーンをやっていた。ジャズに興味がある。と告げると、すぐに仲良くなることができた。
結局、流れてきた何人かのメンバーと遅くまでずっと話込んでしまった。

そのビッグバンドは「Swinging Herd Orchestra」という。
アマチュアで屈指の実力を持つビッグバンドだそうだ。
年齢構成は、僕と同じくらいの20代そこそこから、定年を過ぎた年配の方までと幅広い。
アマチュアということで、メンバーはそれぞれの職業を持って普段は他の仕事をしている。
その上で、少ない休みを楽器の練習に当てているのだ。
しかも、コンサートを開いて稼げるほどの腕前である。
彼らの生き様にを聞いて僕は感銘を受けた。

セルシオ!

2005-10-22 | 
さて、日が暮れそうな薄暗い中禅寺湖を見つつ、帰りのヒッチハイクをする。
1時間、寒い中粘って、大学生2人組に乗せてもらった。
行き同様、東武日光駅で降ろしてもらい、記念写真を撮る。
3人で「扇」のポーズを決めた。
周りの人笑ってるし。(そりゃそうだ)

再びヒッチハイク、今度はすぐに見つかる。
地元の兄ちゃんで、車マニアである。
栃木弁がチャーミングであった。
「セルシオは初めてか?乗り心地どうだ?」
「栃木の人みんな親切なんだ、んだがら結構乗せてくれるべ」
この人は、実家が農家で、そばを育てているそうだ。
そばの栽培が盛んらしい。
なるほど、このあたりにそば屋が多いのはそういうことかと納得。
別れ際、強制的にセルシオを撮らされた。

山は恐ろしい

2005-10-22 | 
30分オーバーして、時刻は2時半。僕は下山を始めた。
お土産に、赤い石を持って帰る。
もう残り少なくなっていた水を全部飲みきって、4時半前に無事下山することが出来た。
当初、頂上までいけるとは考えていなかっただけに、達成感は相当なものであった。
なんとなく登山の良さみたいなものが分かった気がする。

だが、反省点は多い。
1.もっと朝早くに登り始めるべき。
2.かばんはリュックにすべき。
3.ザイルのような棒が一本欲しい。
4.もっと多くの水が必要。
5.遭難した時のための食料、懐中電灯などが必要。

今回はたまたま、事故もなく、日が暮れる前に帰ってこれただけかもしれない。
転んで歩けなくなるような怪我をしたり、頭を打ったりする確率は、日常の生活に比べて遥かに高いとはずである。
行き当たりばったりの登山などは以後すべきでないだろう。
水だって、今回はたまたま気温が低かったから少し足りないくらいなのであって、
これがもし真夏であったら、倒れていたかもしれない。
とにかく、絶対に無理をしてはいけないのである。

夢の中へ

2005-10-22 | 
大小さまざまな岩石がごろごろと道を埋め尽くす急な坂道を登り続ける。
滑ることは無いので気楽だが、足の筋肉がかなりしんどい。
水は確実に減ってきている。
1時40分、8合目まで到達した。
果たしてまだ進んでも大丈夫だろうか。時間的に。
下山してくる中年の女性とすれ違う。
下山者「頂上まで行かれるんですか?」
僕「いや、行けるところまで行こうと思っています」
下山者「あら、こういう岩場はもうすぐ終わりだから、後は楽ですよ」
引き返そうか迷っていたところに、勇気を与えてくれたことばであった。
下山者「私より全然若いんですから」

とはいえしんどいことには変わりはない。
九合目付近の大きな段差の階段を一歩一歩噛み締めるように上がっていく。
いつの間にか雨は止んでいた。
代わりに、進むごとに霧は深くなっていく。

急にあたりの環境が変化する。
地面の色が今までとは全く異なる。
赤い色の砂、石そして岩、そこに黒い石が混じる。
火山によってできた岩石なのだろう。
そして、周りは薄気味悪いほどの濃霧が発生していた。
20メートル先が薄く霞んで先が見えない。
地面の砂は湿気を含まないのだろうか、よく滑る。
あまりに日常とかけ離れた空間で、まるで夢の中にいるような感じである。
霧の先に人影が見える。
異質な空間とあいまって、その人影が恐ろしい化け物であっても違和感がない。
ホラー映画をつくるとしたら、使えそうな場所である。

「こんにちはー」
「もう少しですか?」
「うん、霧で見えないけどすぐそこだよ」

鳥居をくぐって、頂上に到達したことを実感した。
霧のせいで景色もへったくれもない。
だけど、これはこれでいい。
こんな不思議な空間はなかなか体験できないだろう。
またいつか晴れた日に登ったときには、きっとまた別の景色を見て感動するに違いない。

「日本百名山男体山2486m」と刻まれた岩を写真に収める。

霧の中禅寺湖

2005-10-22 | 
時間は11時半、登山するにはかなり遅い時間である。
日が暮れる前に下山しなければならないから、2時になったら引き返すことを決める。
その時間まで、行けるところまで行ってみよう。
登山料500円を払って早速登り始めた。
すぐに雨が強まりレインコートを装着。
水に対する防御力が上がった!
最初の階段を上がり、急な坂道の森登る。
あっという間に息が上がってしまいました。
本当に体力が落ちてしまっている。
やっぱ、運動してまいとな…。
しかも、雨降ってて地面が滑るし、荷物は手提げで片手しか空いてないし、メシちゃんと食ってないし。
と情けない言い訳を並べ立てる。
とはいえ、下山してくる年配の方々に負けるわけにはいくまい!
食料のパンを食べ、水を飲んで気合を入れ直す。

長い急な上り坂を抜けると3合目と書いた看板があった。
少し緩やかな舗装道路が続いて、その後ふたたび山道に入る。
雨は弱まるが、地面のぬかるみがひどい。
何度か滑って手をつくごとに、手のひらが泥だらけになる。
ちょっとハイになってきた。
5合目あたり、開けた場所で休憩をとる。
霧のせいで、下に広がるはずの風景が何にも見えない。
霧の下にある中禅寺湖を想像しながら写真を撮る。

紅葉まだだったね

2005-10-22 | 
今日はいろは坂を登り、中禅寺湖へと行く予定。
朝食に昨日の朝つくったおにぎり1個。
そして、朝昼兼用として、チョコチップスナック(小さい菓子パン×9、178円)を買い、水筒には水道水を500ml入れて出発した。
今日の荷物は全て楽器屋の手提げ袋に入れた。

宿を出て1時間ほど歩いて着いたコンビニの前でヒッチハイク。
スケッチブックに「日光」と書いて掲げた。
30分ほどして、本日1台目の車を捕まえた。
乗せてくれた人は、地元の若い青年。3歳年上。
実家の自営業の手伝いで日光に荷物を運ぶ途中らしい。
そこで、僕を見つけて「面白そうな奴がいるな」と乗せてくれたのだ。
現在フリーターで、来年ついに農協に就職が決まったと教えてくれた。
「それは、おめでとうございます」

東武日光駅前で降ろしてもらった。
天気はあいにくで、小雨が降り始めている。
屋根のある道路に面したところで、次の目的地「中禅寺湖」を掲げた。
思いのほかすぐに車が止まってくれた。
今度の方も若い人で、宇都宮のホンダに勤めている、社会人1年生だそうだ。
彼も旅が大好きらしく、ヒッチハイクの経験もあるとのこと。
それで、ヒッチハイクしている僕のことを理解できたんだそうだ。
彼は日本の名所について様々なことを教えてくれた。
「東北や北海道にはいい場所がいっぱいある」
僕の旅に対するモチベーションも膨む。

我々はいろは坂に差し掛かった。大混雑で車はのろのろとしか進まない。
2人で景色を見渡した。
「こりゃ早かったな。まだ見ごろじゃないよ」
雨も強まり、とても紅葉狩りという雰囲気ではない。
坂の上の方は少し色づいているが、それでも感動を呼ぶには程遠い。
「すごい紅葉に見慣れると、ちょっとやそっとじゃ感動しなくなっちゃうね」

中禅寺湖に到着。二荒川神社入り口でおろしてもらった。
紅葉もまだだし、雨も降ってるし、特にやることがない。
そんなときは、一番ハードな選択肢を選ぶのが面白いのだ。
僕は男体山に登ることを決めた。