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野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

二人ではなく、数人で賑わっていたフタリシズカ(20-083)

2020年05月20日 08時30分57秒 | 

二人ではなく、数人で賑わっていたフタリシズカ。花弁も萼片もない花ながら、どこかかわいらしさがある。謡曲「二人静」によるという命名で得をしている花だろう。ヒトリシズカもまた花弁も萼片もない不思議な花だが。俳句でも好まれている季題のようだ。「二人静娶らず逝きし墓の辺に 吉野義子」。「二人静いつまで母と暮せるか 白川京子」は少しベタか。

(2020-05 川崎市 公園) 

フタリシズカ

フタリシズカ(二人静、学名:Chloranthus serratus)は、センリョウ科の多年草。

特徴
沖縄を除く日本全国の山林の比較的暗い場所に分布する。高さは30~60cm。花期は4~6月。茎の先に数本(2本の場合が多い)の穂状花序を出し、小さな白い花をつける。花には花弁も萼もなく、3個の雄しべが丸く子房を抱いている。花序は立っているが、果実ができると下に曲がる。夏頃(果実の成熟期)に閉鎖花をつける。

和名は、2本の花序を、能楽「二人静」の静御前とその亡霊の舞姿にたとえたもの。ヒトリシズカと対を成す。ただし、花序は二とは限らず、3-4つく例もある。

 

二人静

二人静いつまで母と暮せるか 白川京子
二人静いやがうへにも雨ぐもり 木津柳芽
二人静しづかにかげをまとひけり 角川春樹
二人静しづかに髪を愛されて 北川瑩子
二人静に跼みて高野詣でなる 村越化石
二人静ひとり静よりさびし 角川照子
二人静をんなの髪膚ゆるみくる 河野多希女
二人静墓所に寄るのもえにしかな 田中螺石
二人静娶らず逝きし墓の辺に 吉野義子
二人静家系図はただ「女」にて 松田ひろむ
二人静木洩日と囁き合ふは 渡邊千枝子
二人静片方の花穂吹きゐたり 中澤 春
前の世の罪許されて二人静 檜 紀代
夫の忌や二人静は摘までおく 丸山綱女
幽かなる穂花は二人静なる 加藤三七子
愁ふ妻二人静にものを言ふ 高橋克郎
瑠璃の巣や二人静の咲くほとり 山谷 春潮
群れ咲いて二人静と云ふは嘘 高木晴子
花白き二人静が夜明け待つ 小澤満佐子
雨の粒光れり二人静にも 加田とし女
静かなる二人静を見て一人 京極高忠


豪奢な胡蝶蘭「ファレノプシス・リトル・メリー・チェリー・ソング」(蘭シリーズ 20-15)

2020年05月20日 07時52分15秒 | 

少し小型だが、これも豪奢な胡蝶蘭「ファレノプシス・リトル・メリー・チェリー・ソング」。縦筋のほとんど入らないシンプルな赤紫の花弁と、リップのオレンジ色の花芯がきれいだ。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

ファレノプシス・リトル・マリー‘チェリー・ソング’
分類 キジカクシ目ラン科ファレノプシス属
学名 Phalaenopsis Little Mary ‘Cherry Song’
属性 多年生草本 互生葉序 穂状花序 花色:桃 花期:
原産地 園芸品種


深紅の花弁の裏が黄色という凝ったバラ「マダム・デュドネ」(薔薇シリーズ196)

2020年05月20日 07時07分30秒 | 

深紅の花弁の裏が黄色という凝ったバラ「マダム・デュドネ」。1950年にメイヤン家の作出になる歴史のあるバラだ。照葉との対比もきれい。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「マダム・デュドネ」

マダムデュドネの詳細

赤にピンクが混じり、裏が黄色の四季咲きのバラ、マダム デュドネ。 強香性です。Dieudonneとは、「神からの贈り物」という意味で、ルイ14世の世継ぎにまつわるお話から。
品種名 マダムデュドネ
英語名 Mme.dieudonne
系統 ハイブリッドティ
作出年/国 1950年/フランス
作出者 メイアン
香り 強香
開花習性 四季咲き

 


馬酔木のような壺形の小さな白い花が可憐なドウダンツツジ(20-082)

2020年05月19日 10時01分10秒 | 

馬酔木のような壺形の小さな白い花が可憐なドウダンツツジ。秋には目の覚めるような真っ赤に紅葉で楽しませてくれる。もともとは日本の原産種で、垣根などに好まれて使われる。たしかに花は満天の星のようだ。「どうだん」の名は「とうだい」がなまったもので、古来宮中で使われた「灯台」の形と、ドウダンツツジの枝分かれの形が似ていることにようものだという。古くからあった品種であることをうかがわせる。俳句の世界では満天星と書いてどうだんと読むらしい。「どうだんの鈴の落花の石に鳴る 山口青邨」。

(2020-04 川崎市 道端) 

ドウダンツツジ

ドウダンツツジは春に咲く白い壺形のかわいらしい小花と、秋の紅葉(10月中旬から11月)がすばらしい、落葉性の花木です。葉が出る前に開花します。
日本原産ですが、現在、各地で栽培されているドウダンツツジは小葉の優良個体を選抜したものです。刈り込みに耐え、小枝が密に出るので、生け垣用として、戦後急速に全国に広まったものと考えられます。野生のドウダンツツジの多くは、栽培されている株よりも葉が大きく、枝の出方が粗めです。実際、各地に残るドウダンツツジの古木は葉が大きく、葉の幅が広い、野性のヒロハドウダンツツジ(Enkianthus perulatus f. japonicus)だと思われます。

基本データ
園芸分類 庭木・花木
形態 低木 原産地 日本(本州・四国・九州)、台湾
草丈/樹高 1~2m 開花期 4月中旬~5月上旬
花色 白 栽培難易度(1~5) 
耐寒性 強い 耐暑性 強い
特性・用途 落葉性,耐寒性が強い,生け垣向き,初心者でも育てやすい

 

満天星の花 の例句 
いつせいに咲き満天星の千の花 鷹羽狩行
どうだんにまじりて咲けるつつじかな 山口青邨
どうだんの紅見て仰ぐ山の雲 飯田龍太
どうだんの花がこぼるる石遅日 山口青邨
どうだんの鈴の落花の石に鳴る 山口青邨
子の声の花満天星や日の出前 齋藤玄 飛雪
揚羽またやすむ満天星若葉かな 岡井省二 明野
春めくとどうだん茜さしにけり 阿波野青畝
朝森に点き満天星の豆ラムプ 楠本憲吉 孤客
海老網を繰るや満天星の下 鈴木真砂女 夏帯
満天星に隠りし母をいつ見むや 石田波郷
満天星の鈴も更紗に染まるとは 後藤比奈夫
触れてみしどうだんの花かたきかな 星野立子
霧の禽満天星に瑠璃を点じけり 水原秋櫻子 玄魚


みごとな黄金色の花が目を射るコウホネ(20-081)

2020年05月19日 09時46分24秒 | 

森林公園の水場に咲いていた「コウホネ」。日本の固有種で、根茎が白く、骨のようにみえるために川骨とも呼ばれる。みごとな黄金色が目を射る。アイヌはこれをカパトとよび、地下茎をアク抜き・乾燥したものを保存食とし、水で戻して汁の実として利用したという。生薬にも漢方にも使われる。利尿や解熱の効果があるとか。

(2020-05 川崎市 公園) 

 

コウホネ [河骨]

花の色 黄
開花時期 6月 、 7月 、 8月 、 9月
花の特徴 水中から花茎を伸ばして5センチほどの黄色い花を1輪咲かせる。 5枚の花びらのように見えるものは萼である。 萼はやがて緑色になる。 萼の内側に爪のようなものがたくさんあるが、これが花びらである。 その内側にたくさんの雄しべがあり、真ん中に雌しべの柱頭が1つある。
葉の特徴 水上の葉は長さが20~30センチある楕円形で、艶がある。
実の特徴 花の後にできる実は洋ナシ状の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
その他 漢字では「川骨」とも書く。 太くて白い根茎が泥中に横たわり、それが骨のように見えるというのが名の由来である。 また、根茎は生薬で川骨(せんこつ)といい、強壮剤や止血剤とされる。 俳句の季語は夏である。 属名の Nuphar はアラビア語の「neufar(スイレン)」からきている。 種小名の japonicum は「日本の」という意味である。
生育地 山地の池沼や平地の川や池など
植物のタイプ 水生
大きさ・高さ 20~60センチ
分布 北海道から九州、 朝鮮半島
名前の読み こうほね
分類 スイレン科 コウホネ属
学名 Nuphar japonicum

 


いかにも胡蝶蘭らしい豪奢なラン「ファレノプシス・メモリア・アン・フェジェン」(蘭シリーズ 20-14)

2020年05月19日 08時12分35秒 | 

いかにも胡蝶蘭らしい豪奢なラン「ファレノプシス・メモリア・アン・フェジェン」。多くの品種の交配親になっているようだ。赤紫の花弁の中央の花芯のオレンジ色がよいアクセントになっている。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

 

 

 


渋いオレンジ色の大輪が咲くつるバラ「ロイヤル・サンセット」(薔薇シリーズ195)

2020年05月19日 07時36分50秒 | 

渋いオレンジ色の大輪が咲くつるバラ「ロイヤル・サンセット」。たしかに夕焼け色かもしれない。つるを這わせて、壁面を飾る大きな株になるらしい。豪奢なつるバラの品種だ。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

バラ「ロイヤル・サンセット」

美しい色調と豊かな香りに加え豪華な大輪、優れた返り咲き性などで人気の高い品種です。ステムが長く伸長力旺盛なので植栽場所は壁面に限られますが、トゲも少なめで照葉も美しいので、場所さえ許せば挑戦してみたい。

植栽ポイント・仕立て方
初期成長が少し遅めですが、本来の樹勢は非常に強い品種です。伸長力が強く枝もクライミング・ローズらしく太くなります。ステムも長いため、壁面が最も有効な植栽場所です。返り咲きは多めですが、故に枝が曲がらないので広い場所へ植栽します。

品種名 ロイヤル サンセット
ローマ字 Royal Sunset
系統 クライミング (Cl)Climbing
咲き方 繰り返し咲き
香り 強香
花径 12㎝
樹高 5m
樹形図 3番
作出年 1960年
作出国 アメリカ
作出者 Dr. Dennison H. Morey


石垣の間を這っていたツタバウンラン(20-080)

2020年05月18日 10時33分01秒 | 

石垣の間を這っていたツタバウンラン。大正時代に到来した花らしい。花はムラサキゼニゴケのようでもあるが、野草ではなく、しっかりとしたツルにたくさんの花をつける。道端のこんなところで頑張っている花をみつけると、心が和む。

(2020-04 川崎市 道端) 

 

 

ツタバウンラン(蔦葉海蘭)
つる性多年草
地中海原産。観賞用に大正年間に入り、ロックガーデン等に植えられたが逸出野生化して、北海道、本州で道ばたや住宅地の石垣のすき間などに生えている。全株無毛平滑。茎は糸状で地上を這い、分岐して節から不定根を出し、長さ10〜40cmほどになる。葉は長い柄があって、円形〜扁円形で掌状に5〜7浅裂。先は微凸形。互生。花は長い柄があって葉腋に単生する。花冠は白色〜淡青色で暗紫色のすじがあり長さ7〜9mm、上下2唇に分かれて、上唇はさらに2裂して直立する。花冠の後部は距となって突出。果実は球形で長い柄で下垂する。花期は夏。(日本帰化植物写真図鑑)
果実(さく果)は径5~6mmの球形,長柄によって下垂,熟すと裂ける.種子は径1mm弱,黒色~褐色で不規則なしわを持つ。(侵入生物データベース)
学名は、Cymbalaria muralis


薄い紫の細い花がいかにもはかなげなチョウジソウ(20-079)

2020年05月18日 09時10分42秒 | 

森林公園で大切に育てられていたチョウジソウ。かつては普通の野草だったらしいが、今では希少になって絶滅が危惧されている。薄い紫の細い花がけなげで、いかにもはかなげである。

(2020-05 川崎市 公園) 

チョウジソウ

チョウジソウ(丁字草、学名 Amsonia elliptica)は、リンドウ目キョウチクトウ科に分類される多年生草本植物。

なお、日本国内で「チョウジソウ」の名で園芸用に市販されている株は、外観は似るが北米原産のホソバチョウジソウ (A. angustifolia) やヤナギバチョウジソウ (A. tabernaemontana) などの他種であることも多い。

特徴
葉は長さ 6〜10cm、幅 1〜2cm の細長い披針形で、互生する。種小名の elliptica は「楕円形の」という意味で、これは本種の葉が同属他種に比べ丸みを帯びていることから。

宿根草で、5月頃になると茎を高さ 40〜80cm まで伸ばし、5〜6月になると茎頂に集散花序を出し薄青色の花を多数咲かせる。萼は深く 5裂し、花冠は 15mm ほどで平らに開く。

果実は 2本の円柱状の細長い袋果で、長さ 5〜6cm。

他のキョウチクトウ科植物と同様、本種も全草にアルカロイドを含み有毒である。

分布
東アジア(日本、朝鮮半島、中国)に分布する。

日本では北海道から宮崎県にかけて分布し、川岸の氾濫原や原野などの、やや湿った草地に自生する。

本種はフジバカマなどと同様に、かつては全国的に分布する普通種であった。近年になり減少が著しく、2000年版環境省レッドデータブックでは、100年後の絶滅確率が約 97% と推計され、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されていた。2007年8月の新しい環境省レッドリストでは、準絶滅危惧(NT)に評価替された。減少の原因は、一つには自生適地である湿地の人為的開発・造成や護岸工事などに伴う生育地の喪失である。もう一つは、そのような地域の一部は農業のために定期的に攪乱を受けて草地を保っていたものが、農業の変化に伴い手入れが行われなくなったことによって植生の遷移が進んで草地でなくなったことが挙げられている。

ほとんどの都道府県では、野生絶滅あるいは絶滅危惧種に指定されている。 


胡蝶蘭のうちでもとくに大型で美麗な「ファレノプシス・シレリアナ」(蘭シリーズ 20-13)

2020年05月18日 08時07分05秒 | 

胡蝶蘭のうちでもとくに大型で美麗な「ファレノプシス・シレリアナ」。薄いピンクの花がどっしりと開いて圧倒的である。三裂して中央にオレンジ色をのぞかせるリップも立体的で目立つ。ルソン島南部の森林の高木の高みに着生しているところを想像したらクラクラした。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

 

 

ラン「ファレノプシス・シレリアナ」

ファレノプシズ・シレリアナ Phalaenopsis schileriana Rchb. はコチョウラン属のランの一つ。この属では大柄で美しいものの一つとされる。

特徴
常緑の多年草で着生植物。葉は3-5枚あり、線状長楕円形で長さ20-40cmにもなる。表側は暗緑色の地色に灰緑色の横縞模様が入り、裏面は暗紫色を帯びる。

開花は主として春。花茎は弓状に伸びて長さ1mに達し、よく分枝して30-50の花を、時にはそれ以上の数を付ける。花は順次咲いて、その開花期間は6週間にもわたる。花は淡桃色、径6cmになり、香りがある。萼片は楕円形から卵状楕円形、側萼片の基部には赤紅色の斑紋がある。側花弁は幅広い菱形。唇弁は三裂して白から桃紫色で、中裂片は卵形で先端の両側に突起があって錨状になる。

種小名は本種を最初に導入開花させた Consul Schiller の名による。

分布と生育環境
フィリピンに産する。ルソン島南部の森林の高木に着生する。

利用
洋ランとして栽培される。本属でも大型の美麗種であり、フィリピン産のランではもっとも美しいものの一つとも言われる。

また、交配親としても重要で、ピンク系の花を作出する場合に重視される。

 


ダークレッドの花が咲き乱れるバラ「グラッド・タイディングス」(薔薇シリーズ194)

2020年05月18日 07時22分57秒 | 

ダークレッドの花が咲き乱れるバラ「グラッド・タイディングズ」。八重平咲きの中輪だが、しっとりとした雰囲気のある花弁が集まって、独特な印象を与える。開花が進むとほどけるように開いて、すこししどけなくなる。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「グラッド・タイディングズ」

《グラッド・タイディングス データ》
●品種名……グラッド・タイディングス(Glad Tidings)
●系統……F
●作出国……ドイツ
●作出者……エバース
●作出年……1988年
●花色……ダークレッド
●香り……微香
●咲き方……八重平咲き 花径10cm
●花弁数……40~50枚
●樹高……1~1.2m
●花付き……多花
●樹形……直立性
●花期……四季咲き
●交配……Seedling × Seedling

 


どこでも目立つ紅色の花を開くナガミヒナゲシ(20-078)

2020年05月17日 09時37分37秒 | 

どこでも目立つ紅色の花を開くナガミヒナゲシ。風にゆらゆら揺れている花は風情があって素敵だ。多数の種子を放つので繁殖力がとても強いらしい。ときに嫌われるようだが、ぼくは好きだなぁ。ナガミは長実で、果実が細長いことによる。花はすぐに終わって果実ばかりになっている株よくみかける。

(2020-04 川崎市 道端) 

ガミヒナゲシ(長実雛芥子、長実雛罌粟、学名Papaver dubium)は、ケシ科の一年草または越年生植物である。

分布
地中海沿岸の原産でヨーロッパ、北アフリカ、西アジア、オセアニア、南北アメリカ、日本に分布する。

特徴
紅色、もしくは肉色と評されるオレンジ色の花を付ける。花弁は基本的に4枚だが、多少の変動がある。開花時期は4-5月。

高さは栄養状態によって異なるが、15cmくらいから最大60cmぐらいにまで生長する。茎には硬い剛毛が生えている。葉は細かく切れ込む。果実(芥子坊主)は細長く、和名の長実雛芥子はここから付けられた。果実の中には文字通り芥子粒の大きさの種が入っている(種子一粒の大きさは0.6×0.7mm、重さは0.13mg程である)。果実が熟して乾くと柱頭との間に7-9箇所の隙間が出来、長い茎が風に揺れることでこの射出部から種を地面に落とす(風靡散布)。

梅雨時に非常に小さな灰黒色の種子を大量に成す。一つの果実には約1600粒の種子が内包されている。一個体は100個の果実を成すこともあるため、多い個体では15万粒の種子を持っている。種子の表面には凹凸があり未熟な状態でも発芽し、また、結実から5年を経たものでも発芽することができる。種は秋に発芽してロゼット状態で越冬するものと、翌春に発芽するものとに分かれる。発芽適温は7-25℃と広範囲にわたり、殊に気温の低下により発芽が促される。

茎を切ると黄色または乳白色の乳液が出てくる。根と葉からは周辺の植物の生育を強く阻害する成分を含んだ物質が生み出される(アレロパシー)。外来植物の改良FAO方式による雑草化リスクの評価では、特定外来生物に指定されている植物に匹敵するか、これらを上回る高いリスク点数が得られているが[5]、特定外来生物などにはいまだ指定されていない[9]。各国ではコムギ畑などの秋播き作物の農地へ侵入して難防除雑草となっている。

ナガミヒナゲシは他のヒナゲシと同様、阿片の原料となるアルカロイドを含んでいないとされ、あへん法による栽培や所持等の禁止対象とはなっていないが、同法により栽培等が禁止されているケシとの交配の可能性を示唆する論文も有る。


三輪の白い花弁が清楚な「オモダカ」(20-077)

2020年05月17日 08時56分29秒 | 

森林公園の水辺に咲いていた「オモダカ」。三輪の白い花弁が清楚できりりとしている。面高という名前もいい。これを改良してクワイが作られたという。クワイの花もみてみたいな。

(2020-05 川崎市 公園) 

「オモダカ」

オモダカ(面高)
多年草
北海道〜沖縄の湖沼やため池、水路、水田などに生育する抽水〜湿生植物。葉は根生、幼葉は線形。狭長楕円形の葉を経て矢尻形の葉身となる。葉柄は長さ15〜60cm、葉身の頂裂片は挟三角形〜卵形でアギナシより幅広い場合が多い。葉身の側裂片は頂裂片より長く、先は鋭く尖る。全長7〜30(〜40)cm。花茎は長さ20〜100cmであるが、葉の上部より高くなることはない。花の形態はアギナシと同じ(3輪生の総状花序の下方に雌花、上方に雄花をつける。花弁は3枚で白色。雌しべ、雄しべともに多数。)であるが、雄花と雌花の中間位置に両性花がつくこともある。果実は長さ3〜6mm、周囲に広い翼がある。球状に集合して、成熟すると次々と脱落する。秋には葉の基部から数本〜多数の走出枝を伸ばし、先端に塊茎を形成して越冬する。花期は8〜10月。(日本の水草)
学名は、Sagittaria trifolia
オモダカ科オモダカ属

クワイは、根の先端にできる球茎を食用にするため栽培改良されたものであり、高さ60〜100cmになる。学名Sagittaria trifolia 'Caerulea'
似た花にアギナシがあるが、自然度の高い湿地などに生え水田にはほとんど生えない。また葉が線形となるウリカワや葉が披針形で葉柄があるヘラオモダカがある。

 


白を基調とした花弁が紅に染まる「ファレノプシス・サクラコ・ファレノ」(蘭シリーズ 20-12)

2020年05月17日 08時28分33秒 | 

胡蝶蘭「さくらこ」として愛好されている「ファレノプシス・サクラコ・ファレノ」。白を基調とした花弁が紅に染まるきれいな胡蝶蘭だ。多くの花が階段状に連なって咲くので、壮観である。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

ファレノプシス・サクラコ・ファレノ
分類 キジカクシ目ラン科ファレノプシス属
学名 Phalaenopsis Sakurako Phalaeno
属性 多年生草本 互生葉序 穂状花序 花色:淡桃 花期:
原産地 園芸品種


ゆったりとアプリコット色の花弁が開くバラ「ハーベスト・フェイヤー」(薔薇シリーズ193)

2020年05月17日 07時36分35秒 | 

ゆったりとアプリコット色の花弁が開くバラ「ハーベスト・フェイヤー」。1990年のイギリスの「今年のバラ」に選出された歴史もあるバラだ。花の開き方も上品な中輪のバラである。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「ハーベスト・フェイヤー」

品種名 ハーベスト フェイヤー(Harvest Fayre)
登録名 Rosa 'DICnorth'
作出年 1989年
作出者 Patrick Dickson(UK)
系統 Floribunda
花色 黄色
花径 中輪
交配 
Seedling × Bright Smile