野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

そこだけ太陽に照らされたように明るくなるキンポウゲの群落

2019年05月22日 06時28分43秒 | 
キンポウゲはウマノアシガタの八重を指すとされているが
俳句の世界などでは、どれもキンポウゲだろう。
馴染みの黄色い花が、道路わきに群れて咲いていた。
そこだけ太陽が濃く照らし出しているように明るくなっていた。
「黄は光る色一面の金鳳華 稲畑汀子」と言うとおりだ。
(2019-05 神奈川県川崎市 道端)




ウマノアシガタ
ウマノアシガタ(馬の足形、毛茛、Ranunculus japonicus)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の野草。別名キンポウゲ(金鳳花、毛茛)はウマノアシガタの八重咲のものを指す。


特徴
日本では北海道〜南西諸島まで、日本国外では朝鮮、中国、台湾に広く分布する多年草で、日当たりの良い山野に生える。草丈30-60cmで茎と葉裏には白い長毛がある。葉は根生葉が長い柄のある掌状に3-5裂した単葉で、茎の中程には柄の短い掌状の葉がつき、茎の上部には線状の小さな葉がつく。葉身は円心形で、長さ2.5-7cm。花期は春。花は直径1.5-2cm、花弁は5枚で広倒卵形、長さ10〜12mm、色は黄色。その花弁に独特の光沢があることで知られている。花後には約5mmほどの小球状の果実(集合果)をつける。

和名の由来は根生葉を馬の蹄に見立てたものと言われる。

キンポウゲ科に多い有毒植物のひとつであり、これを食べた牛が中毒を起こしたことがある。中国では「毛茛」と書き、古くから薬として用いられているが、もちろん素人が扱うのは危険である。

金鳳華 の例句

あるけばきんぽうげすわればきんぽうげ 種田山頭火 草木塔
きんぽうげこの地たづぬる神ありて 角川源義
きんぽうげまだ珍らしき日の清み 細見綾子 桃は八重
きんぽうげハモニカは子を俯向かす 岡本眸
きんぽうげ午が夕日を踏んで来る 細見綾子
きんぽうげ川波霧を押しひらく 飯田龍太
きんぽうげ野にこけて音あらざりし 岡井省二 夏炉
きんぽうげ響灘潮あぐるなり 岡井省二 前後
きんぽうげ馬に面魂なんど 平畑静塔
たがやしの埋みてありし金鳳花 右城暮石 句集外 昭和十一年
だんだんに己かがやき金鳳華 中村汀女
ぬれるだけぬれてきたきんぽうげ 種田山頭火 草木塔
六月に入るきんぽうげ青き実を 山口青邨
切株の満面喜色きんぽうげ 鷹羽狩行
別の頃日きんぽうげ原をなす 岡井省二 有時
城址の記憶落窪と金鳳華 橋本多佳子
夕方の明るき花に金鳳華 星野立子
太宰府の畦道漬えきんぽうげ 山口青邨
女学生泣きに出てをり金鳳華 右城暮石 句集外 昭和三十五年
妻を得てまぶしく来りきんぽうげ(林徹氏結婚) 細見綾子
小町忌や堅田いちめんきんぽうげ 星野麥丘人
小町忌や捨田いちめんきんぽうげ 雨滴集 星野麥丘人
山坂やうまのあしがた右ひだり 雨滴集 星野麥丘人
島の陽の刻々強し金鳳華 中村汀女
川幅に水が窮屈きんぽうげ 岡本眸
我が背に咳の泡あり金鳳花 右城暮石 句集外 昭和二十二年
水ひいて畦縦横や金鳳華 原石鼎 花影
流速の嘆きひたすら金鳳華 岡本眸
湖見えて湖畔の遠さ金鳳華 及川貞 夕焼
熊野路のここにはじまる金鳳華 高浜年尾
燦々と愛してゐるかきんぽうげ 平井照敏 天上大風
臀並べたる女流らよ金鳳華 石田波郷
菜の花に咲かわりけり金鳳花 句空
葬具庫の扉の勝手開き きんぽうげ 伊丹三樹彦
走りたくなる日もありぬ金鳳華 亭午 星野麥丘人
農薬に負けぬ金色金鳳華 右城暮石 句集外 昭和六十一年
金鳳花蘇我につながる檜前道 松崎鉄之介
金鳳花踏絵も光さびにけり 水原秋櫻子 蓬壺
金鳳花風吹くたびに黄を加ヘ 飯田龍太
金鳳華午前のまぶた痙攣す 橋閒石 朱明
金鳳華咲き故郷の道そつくり 右城暮石 句集外 昭和四十九年
金鳳華宣長の母かつの墓 山田みづえ 手甲
金鳳華明りの谷の火宅かな 岡井省二 明野
金鳳華明日ゆく山は雲の中 飯田龍太
金鳳華昼しんかんと鉄路置き 岡本眸
金鳳華東なぞへに野は展け 大野林火 白幡南町 昭和二十九年
金鳳華汽車行きてまた時経たる 森澄雄
金鳳華照りて空しき天守かな 阿波野青畝
金鳳華神婢嬰児の墓に咲きぬ 山口誓子
黄がつよし帰郷一年きんぽうげ 右城暮石 散歩圏
黄は光る色一面の金鳳華 稲畑汀子
黄金花咲くごと佐渡はきんぽうげ 阿波野青畝



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