すっきりとした青の花が魅力的な「アキギリ」。サルビアに似た花だが、日本固有種である。関東ではキバナアキギリが多いので、青のアキギリは希少である。花が終わって実になりかけたところもかわいい。
(2020年秋 箱根)
科名・属名 : シソ科 アキギリ属
注.APG分類では、学名(S. glabrescens var. glabrescens)
特徴 :
草丈20~60cmの多年草。
茎は直立または基部が倒れて先が斜上する。 葉は対生、葉身は三角状ほこ形、長さ6~10cm、幅4~7cm。長い柄がある。先はやや鋭頭、基部は心形、縁には鋸歯がある。葉柄は2~8cm。
花は枝先に多数が輪散花序をつくり、それらが総状に集まって円錐花序となる。花冠は2唇形、紫色で長さ2.5~3cm、上唇は直立し、下唇は3裂してその中裂片は大きい。筒部の内面に広く毛があり、毛は先が尖り、表面はざらつく。雄しべは2個、葯隔葉花糸状に長く伸び、葯は不稔で互いにくっつく。萼は2唇形、長さ1。1~1.3cm、腺点および脈上に長白毛がある。
果実(分果)は平滑で長さ約2.5mm。
花の白いものを、
●シロバナアキギリといい、
キバナアキギリの雑種といわれる淡黄色の絞のある花を、
●シボリミヤマアキギリ(var. purpureomaculata)という。
分布・生育地 :
本州(北陸~近畿地方) (国外:日本固有) 山地の木陰