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No Olympic Tokyo 2020(P.10)

2011-09-22 20:02:08 | 五輪招致ネタ
今月15日のことになるが、2020年夏季五輪招致に立候補した東京都が、「2020年夏季五輪の東京招致委員会」を設立した。
・20年東京五輪招致委が発足 規約承認、評議会は10月末(2011年9月15日 47news)
・東京都 五輪招致委員会が発足(2011年9月16日 nhk.or.jp)

これに関連して、招致委員会の会長こと石原 慎太郎東京都知事が「五輪担当相」なる(架空の)ポストに枝野 幸男経済産業相を指名したい、なんてのたまっていた・・・。
・石原都知事「五輪担当相は枝野君がいい」(2011年9月21日 MSN産経ニュース)
・「東京五輪担当相に枝野氏を」 石原都知事がラブコール(2011年9月22日 TOKYO Web)

これ以上、枝野経済産業相の仕事を増やしたら本気で過労死するんじゃね?と思いたくなるこの話。
以下、2011年9月21日分 TOKYO Web『「東京五輪担当相に枝野氏を」~』を全文(略

---- 以下引用 ----
 東京都の石原 慎太郎知事は二十一日、都が名乗りを上げている二〇二〇年夏季五輪招致の担当相に枝野 幸男経産相が適任との考えを示し、ラブコールを送った。

 石原知事は同日開会の都議会九月定例会の所信表明で、五輪招致に国を挙げて取り組む必要性を強調。
その後のぶら下がり取材で「(一九六四年大会招致の)池田内閣みたいに政府のナンバー2、ナンバー3を担当大臣にしたらいい。枝野なんかいいんじゃないか」と話した。

 金融危機への対応が焦点になった一九九八年の金融国会で、枝野氏(当時・民主党政調副会長)は、石原 伸晃自民党幹事長(同・金融安定化特別委理事)と党派を超えて共闘した経緯がある。
石原知事は「なかなか力量がある。話も慎重だ」「やっぱりものが分かると思う」と枝野氏を高く評価する一方で「僕はほかの人知らないから」とも話した。
---- 引用以上 ----

「他の人は知らない」、か。
石原都知事は、DPJ の議員だけでなく LDP の議員の方々も結構知らないという気がしないでもない・・・。


話を戻す。
実は、先月19日の定例記者会見で石原都知事はそれに触れていた。
・石原知事定例記者会見(2011年8月19日;2011年8月24日公開日 東京都)

この記者会見で、石原都知事は今年3月の震災を被った被災地の復興を軽視する発言(後述)をした上で2020年夏季五輪招致への熱意を語っていた。
そして、この記者会見の終盤で、性懲りもなく「五輪招致を挙国体制で」云々と語った上で、五輪担当相のことに触れていた。
以下、2011年8月19日分東京都『石原知事定例記者会見』から、終盤部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
【記者】先ほどの挙国体制でオリンピック招致ということですけれども、知事みずから、国のほうに、今代表選も控えて、なかなか政府のほうがはっきりしない状況かもしれませんけれども、アクションを起こされるというお話になるということはありますでしょうか。

【知事】当事者の1人として、JOC(日本オリンピック委員会)と一緒になって、政府というものを、もっと積極的に踏み出させる努力はします。
宮内庁も含めて、この間のビディングゲームの中では、非常に政府全体が冷淡だったね。
私は知りませんというような感じで。

【記者】例えば担当の何か、ポジションを置くとか、そういう具体的に目に見えるような形で……。

【知事】内閣、影響力があるんで、総理大臣というわけにはいかないでしょうけれど。
主要な閣僚は、内閣引っ張っていくために、閣議の中でも発言するチャンスが多々あると思うから、そういう力量のある政治家に、担当の大臣として座ってもらたいと思いますけれど。
かつて池田内閣の時は、佐藤さんがそれやったんだから。
それから、やっぱり石坂 泰三みたいな立派な経済人がね、鈴木 俊一さんを起用して、いずれにしろ、経済界もバックアップしましたからね。
そういう、官民挙げてのナショナルイベントなんだから、場所は東京かもしれないけれど、東京がやってくれということで済む問題じゃないですよ。

【記者】その組織という意味では、前回知事が会長になられたオリンピック招致委員会という組織、今度、その前回を踏まえて、組織づくりで何らか、こう変えるとか……。

【知事】招致委員会というものの性格、もっと違ったもので、挙国態勢というのを表示するみたいな組織になってもらいたい。
私が会長なんか務めるよりも、もっと、国を動かす力量のある人がトップに座れば、なお結構じゃないですか。
それは政治家でもいいし、経済人でもいいし。
 今、そういう、本当に牽引力のある人がいなくなったよ。
みんなのっぺりして、みんな同じでボーリングのピンみたいなもんだよ。

【記者】知事がなってほしい方というのは……。

【知事】いませんな。
これから探します。
皆さん、推挽(すいばん)してよ。
この人がいいんじゃないかと言って。
 はい、それじゃあ。
---- 引用以上 ----

招致委員会の会長にふさわしい人材がいない(と思い込んだ)から、石原都知事自ら会長になったってわけか。
どんだけ、石原都知事は他の人達を信用してないんだって話だよ・・・(汗)

つか、挙国体制云々を言うくらいなら、(石原都知事の過去の発言を踏まえれば)皇室の誰かに招致委員会委員長就任を依頼しなかったのが不思議だ。
石原都知事が、単に「自分が偉い」と見せつけるために五輪招致委員会会長に就任した、という気がしないでもない・・・。


だが、この記者会見で本当に問題だったのは、石原都知事が 2020年夏季五輪招致への熱意を語っていた中盤部分。
その危険度は、「入れ込み過ぎ」で擁護できるレベルでなかった。
以下、2011年8月19日分東京都『石原知事定例記者会見』から、中盤部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
【記者】五輪の招致の関係で、都民に対してアンケート調査をなさるご予定はないのかと。
以前、前回の招致で失敗された直後の記者会見で、民意を斟酌(しんしゃく)して決めると、一方的に決めることはないというふうに会見でおっしゃっているのですが、札幌市のように1万人のアンケートをして賛否を問うということをされるご予定があるのかないのか。

【知事】ありません。
その前に政府も組み込んで、もうちょっと準備態勢というのを強化しないと、準備も出来ていないのに民意を問うてもしようがないですね。
東京オリンピックをやった時は、池田 (勇人)内閣であったけれど、大物の政治家がオリンピックの担当、あの時は佐藤 栄作さんだったけれど、あの人が担当になって、すぐ首相になるわけだけれども、そういう挙国態勢というのをつくらないと。
舞台は東京になるわけでしょうけれど。
そういう準備をしないで、民意を問うといっても、これは無責任な質問になりますから。
ある程度の準備の体制をつくった上で、そういう問いかけをしたいし、東京がすることで、それはキャンペーンになると思いますから。

【記者】ただ、前回の会見、招致を失敗された直後は、民意を斟酌して一方的に決めることはしないと、まず民意を問うということから始めるという……。

【知事】ですから、まず民意を問う前に、準備体制をこれだけ整えましたと。
つまり、政府が踏み込んでもいない中で闘っても、結局この間みたいにああいう敗戦になるわけです。
ですから、民意を問う前の準備というのは、しなくちゃいけないと思います。

【記者】震災を掲げている以上……。

【知事】あなた何が言いたいんだい。
けちをつけたいのか。

【記者】震災を掲げて、五輪招致をされている以上、被災地の意見も聞くということでよろしいのでしょうか。

【知事】被災地の意見?

【記者】オリンピックの基金4,000億円……。

【知事】そんなものを含めて、国家全体の体制を作らなかったら、戦いにならない。
そういうこと。

【記者】基金を復興資金に回した方がいいという……。

【知事】ほかの質問。
どうぞ。
(以下略)
---- 引用以上 ----

日本政府も巻き込んで2020年夏季五輪招致活動を行いたい、という石原都知事の情熱は十分すぎるほど伝わったのだが・・・。
石原都知事には、今年3月の震災の被害を受けた被災地の人達の存在が見えてないようだ。
それとも、「東京が(2020年夏季五輪開催に伴う再開発で)復興しない限り被災地の復興もままならない」なんて本気で思ってるとか?
わけがわからない。


つーことで、今回もこの〆で・・・(またか)。

No olympic Tokyo 2020!!!!
Non olympique de Tokyo 2020!!!!
No Olímpico de Tokio 2020!!!!
Нет олимпийский Токио 2020!!!!
لا الاولمبية 2020 في طوكيو!!!!
לא אולימפי טוקיו 2020 !!!!
ไม่มีโอลิมปิก 2020 โตเกียว!!!!
Không có Tokyo Olympic 2020!!!!
2020年东京奥运会没有!!!!
아니 올림픽 2020년 도쿄!!!!
東京に2020年のオリンピックはいらない!!!!


真面目な話、枝野経産相は石原都知事の申し出をキッチリ断るべきだ。
例え「疲れるから」と言ってでも(謎)


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2 コメント

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いらないのは東京オリンピックだけなんだろうか? (猫が好き♪)
2011-09-27 23:17:04
 なんかさ。
 オリンピックにこれまで価値がなかったとは言わないけど、なんかもう存在意義はほぼ失われたような気がしてならないのよねえ。なにもいまさら国家単位でスポーツの試合をやって国際親善もないだろうっていうか。ワールドカップも同じ。個人スポーツなら個人単位で争えばいいし、チームスポーツならチーム単位で競えばいい。なんでそこに「国」なんて枠組みが必要になってくるんだろう。まあ、国単位という枠組みだから盛り上がれちゃう単細胞がどこの国にもそれなりにいるってことなんだろうが、もう「国単位でスポーツで勝負することによるプラスの親善という効果」より、「ふだんは意識されていないナショナリズムを呼び起こしてしまうというマイナスの効果」のが大きくなっているんじゃないんだろうか。
 で、やめちゃえよと思うし、おれはオリンピックもワールドカップも見ないんだけど、しかしああいうものってつぶすのもたいへんなんだよなあ。枠組みを変えて「国家枠」から「個人枠」「チーム枠」にしてくれるならまあ個人的には許容範囲だけど、なにがなんでも国家対抗試合のまま行きたがっちゃう人々っているんだろうしなあ。IOCとか各国オリンピック委員会とかが自分たちで方向転換をするなんてことは絶対にないだろうし。
 東京オリンピックがいらないんじゃなくて、オリンピックがそもそももういらないんじゃないか。ちょっと大きく話を踏み外してみます。
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猫が好き♪ さんへ (flagburner)
2011-10-02 15:48:27
コメントありがとうございます&レスが遅れてしまい申し訳ありません(汗)


>。なにもいまさら国家単位でスポーツの試合をやって国際親善もないだろうっていうか
判断の難しい所ですね。
というのも、競技によっては個人やチームによる費用負担だけではまともにやっていけないのも案外あるんですよね。
そうなると、どこかの企業なり振興基金なり国からの(財政的・物理的)支援が欠かせなくなるのですが・・・。

今後オリンピックに存在意義を与えるとするなら、競技人口が少なかったり知名度の低いスポーツをメインに据えるのが1つの手段になると思います。
そうしたスポーツの魅力を伝えつつ企業や基金から氏支援を、という意味合いを持たせる形で。
枠組みとして、チーム対抗なのか個人対抗なのか国別対抗か、は問わないとして・・・(何)


話が思いっきり脱線してしまいますが、今回の2020年夏季五輪招致の前に必要なのは、以下の問題について考えることだと思います。

『結局、スポーツって何?』

これについては、私自身も明確な答えを持ってるわけじゃないのですが・・・。
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