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居直り内閣

2007-08-28 20:38:04 | 時事ネタ(国内)
先月行われた参議院選挙から一ヶ月。
意地でも首相の座にしがみついた安倍首相が、内閣改造を行った。
それを受けて、各紙が独自の論(電波もあり)を出してきた。

まずは、比較的厳しい論調から。

・ぬぐえるか手遅れ感 安倍改造内閣が発足
(2007年8月28日 東京新聞)
・内閣改造 ぼやけてきた安倍カラー (2007年8月28日 MSN毎日インタラクティブ)

特に東京新聞では、今回の内閣改造をこう指摘する(一部引用)。
> 安倍晋三首相は人事断行にあたって「反省」と「改革続行」を旗印にした。
>参院選の歴史的惨敗にも「基本路線は支持された」と続投した以上は、よほどの大義名分がなければ自分を除いての「人心一新」など世間に通用するはずがない。

いや、有権者は安倍首相の基本路線を支持したわけじゃないんだけど・・・。
ま、大義名分としては憲法改正を何が何でもやり遂げたい、ってことになるか。

で、毎日の場合、安倍首相が何をやりたいのかについて疑問を投げかける。
>しかし、何より最大の課題は首相自身が何を目指すのか、ということではないだろうか。
>首相は記者会見で「美しい国」「戦後レジームからの脱却」路線について、「戦後作られた仕組みを原点からさかのぼって改革していく方針に変わりはない」と語り、教育や公務員制度改革を挙げたが、憲法改正は口にしなかった。
>これも「生活」を前面に掲げた民主党に負けた反省なのだろう。
>安倍色は明らかに薄まっている。

>世論に謙虚に耳を傾け政策の優先順位を変えることは大いにあっていい。
>だが、それに代わる新しい「旗」を掲げているかといえばそうではない。
>これでは「安倍首相でなくても構わない」との声が早晩、与党内からも出てくる可能性がある。
>人事を経ても安倍政権が瀬戸際の状況にあるのに変わりはないというべきである。

確かに、今回の改造で麻生氏の発言力が高まったという意見もあるし。
今後、安倍首相が腹話術の人形状態になる可能性もあるか?


一方、日経と読売の二紙は、構造改革路線の堅持を求めている。
・後がない安倍改造内閣の活路は改革(8/28)(2007年8月28日 NIKKEI NET)
・安倍改造内閣 必要な政策の遂行に邁進せよ(2007年8月28日 YOMIURI ONLINE)

日経の場合、構造改革が経済界からの要求なんでやむを得ないか。
けど、読売の場合は自民党と民主党との大連立を組む可能性も指摘してるのだ。
以下、その部分を引用。
>今後、改造内閣が順調に動き出し、安倍首相の自民党内での求心力が回復しても、さらに次期衆院選で与党が過半数を確保して政権を継続しても、展望が開けるわけではない。
>参院での与党過半数割れ、民主党第1党という構図には、何の変化もないからだ。
>しかも、こうした状況は、6年後の次々期参院選以降、10年近くもの間、続く可能性がある。
>この間、自民、民主両党の競合、対立によって、国政の停滞と混乱が続くようなことになれば、日本の国益が大きく損なわれかねない。
>国民生活にも重大な影響を与える。
>外交・安全保障は無論、国内政策では、財政再建、年金をはじめとする社会保障制度の再構築、財源としての消費税率引き上げを中心とする税制改革など、緊急に取り組むべき課題が山積している。
>自民党内には、こうした課題に対処するために大連立も必要ではないか、とする声もある。
>国政運営が混乱したりすれば、そうした声が一層、強まることもありうるのではないか

これは、自民党と民主党(と公明党?)で「平成の大政翼賛会」を作れ、と促してるのか?

もっと酷いのが、(予想通りとはいえ)3Kの社説。
・内閣改造 総力挙げ改革路線貫け ねじれ国会へ重厚な布陣だ(2007年8月28日 Sankei WEB)

突っ込む気力をことごとく奪うほどの、「安倍晋三万歳」ぶりである。


頭にきたので、少し違う視点で今回の内閣改造を分析してる沖縄二紙の社説を・・・。
読売や日経・3Kの論説委員は、沖縄の二紙の社説を見ろってんだ。
・政策転換があいまいだ(2007年8月28日 沖縄タイムズ)
・安倍改造内閣 今度こそ強い指導力を/「沖縄の課題」解決忘れずに(2007年8月28日 琉球新報)

両紙が取り上げてるのが、沖縄担当相に就任した岸田文雄氏のこと。
沖縄タイムズの場合(一部引用)、
> 沖縄担当相には古賀派のプリンス的な存在と言われる岸田文雄氏が起用された。
>沖縄との縁はほとんどない。
>まずは沖縄各地を視察し、現場の人たちとひざを交えて話し合い、土地の歴史と風土、現在の課題を早くつかんでほしい。

なんか沖縄を視察する余裕もなさそうだが・・・。

続いて、琉球新報の場合、
>米軍再編問題の中核である普天間飛行場の返還・移設問題は、県民が望む形で道筋を付けたとは言い難い状況だ。
>仲井真弘多知事が公約した普天間飛行場の3年内の閉鎖状態にも程遠い。
>名護市辺野古海域の環境影響評価(アセスメント)をめぐっては、国はアセス方法書を一方的に送付した。
>政府の強硬な姿勢は、県や県民の意思とは隔たりがありすぎることに思いをいたすべきだ。
>岸田氏は、国が県や地元の頭越しに先走りをする場合などには、政府や防衛省をいさめるぐらいであってほしい。

でも岸田氏が、政府や防衛省を諌めるだけの気力があるかどうかはわからないしな。
何にしろ、これからの対応次第で岸田氏の評価が決まるんだろうな・・・。



俺?
今回の内閣改造をめぐる人事に関しては、今の所ケチをつける気はない。
だって、就任してからすぐだもんな。
若干一名を除いては。

そう。
本来先月の総選挙後に辞任するべきだった人物が、よりによって内閣の最高責任者に居座っていること・・・。
それが、今回の内閣改造で一番不満な点だ。


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