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無観客試合を何度もやって欲しくないとはいえ(Mar 24, 2014)

2014-03-24 21:16:25 | 五輪招致ネタ
今月8日のことになるが、Jリーグの浦和レッズ×サガン鳥栖の試合で「JAPANESE ONLY」という横断幕が張られていた。
この横断幕の撤去を求める要望に対し、レッズの運営はこの横断幕を試合終了まで放置した。
結局、Jリーグ側が浦和レッズに対し今月23日の試合を無観客試合にする処分が下され、横断幕を張った人達は出入禁止となった。

そして、昨日、その無観客試合が行われたのだが・・・。
・浦和 J初の無観客…元気、意地のドロー弾も「悔しい」(2014年3月23日 sponichi.co.jp)

「初の」という見出しが全てを語ってる気がする昨日の試合。
以下、2014年3月23日分 sponichi.co.jp『浦和~』を全文(略

---- 以下引用 ----
遠くで見つめるサポーターに、勝利を届けられなかった。
Jリーグ初の無観客試合として行われた浦和―清水の一戦は1―1の引き分けに終わった。
一部サポーターが人種差別的横断幕を掲げて処分を受けた浦和は、1点を追う後半31分にMF原口 元気(22)が同点ゴールを決めた。
独特の雰囲気の中で意地を見せたが、勝利にはあと一歩及ばなかった。

 いつもなら揺れるような大声援が湧くシーンだった。0―1の後半31分、こぼれ球に反応した原口が右足で相手ネットを豪快に揺らした。
浦和カラーの赤に染まったゴール裏から無数の旗がせり上がり、選手たちも歓声にパフォーマンスで応える…。
そんな派手なパフォーマンスは無観客の埼スタにはない。
「悔しい。自分がもう1点取れば勝っていたのに。やっぱり自分はサポーターの力で突き動かされているんだと思った」。
意地を見せた原口だが、サポーター不在の中で勝てなかったことが許せなかった。

 異様な空気に包まれた一戦だった。
6万人以上収容の会場には選手、関係者と中継スタッフを含めた報道陣438人だけに入場が許された。
静かな会場に報道用ヘリコプターの音が響き渡る中でキックオフ。
「エスコートキッズもいないし(ファンに向かって)手を叩いてお辞儀することもできなかった。選手は良いプレーへの拍手に勇気づけられる。それがない難しさがあった」とDF槙野。
ペトロヴィッチ監督は「前半は練習試合のようだった」と振り返ったように、熱気が生まれない中で先制された。
敵将のゴトビ監督も「観客のいないスタジアムは魂が抜けていた」と嘆いた。

チームとサポーターの絆がより強固になるには勝利が必要だった。
ハーフタイムのロッカールームでは選手間で声を出し合った。
「マキ(槙野)から“おまえどうした、覇気ないぞ”って言われた。後半にやっとスイッチが入った」と原口。
後半は積極的な縦パスから好機を見せ、前半の6本より多い11本のシュートを浴びせた。
それでも逆転はできなかった。

 主将のDF阿部は「これまで真っ赤な会場でやってきて(サポーターの)響きは心の中にある。これを新たなスタートにしたい」と出直しを誓った。
前代未聞の処分を受けた浦和。
粛々と行われた90分で痛感したことは、ゴール裏の声援が大きな力を与えてくれるということだった。
---- 引用以上 ----

プロのフットボール選手にとって、全く観客がいないという状況での試合は収入的な意味でも雰囲気的な意味でもキツいのは想像に難くない。
当然、選手生活の中で一回も経験しないに越したことはないけど・・・。

で、この試合の後、浦和レッズと清水エスパルスの監督sが意味深なコメントを出していた。
・「誰もいないスタジアム」という衝撃 無観客試合という制裁の妥当性を考える(2014年3月24日 sportsnavi.yahoo.co.jp)

以下、2014年3月24日分 sportsnavi.yahoo.co.jp『「誰もいないスタジアム」という衝撃~』からその部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
試合後の会見では、それぞれの監督から人種差別に関する言及があった。
清水のアフシン・ゴトビ監督は多様性の大切さについて、そして浦和のミハイロ・ペトロヴィッチ監督は差別に打ち勝つすべについて、いずれも自身の経験にもとづきながら語っている。

「サッカーからこうした差別をなくしていかなければならない。人と人の違いがあるからこそ世界は美しい。エスパルスには9カ国の違った国籍の選手やスタッフがいる。カナダ、韓国、オランダ、スロベニア、ドイツとブラジルのスタッフ、私はどこから来たかのかもう分からない(笑)。私は日本に来て3年と2カ月だが、悲惨な大地震も経験した。日本はあのとき、世界と強く団結していた。それが真の日本の姿だと思う。多くの海外の人々は日本と日本人を愛している。優しさと礼儀正しさ。それが日本の素顔だと思う」(ゴトビ監督)

「私は37年間、ほぼ外国で生活していたが、差別というものは残念ながらどの国にも存在する。(現在の国籍である)オーストリアでは旧ユーゴスラビアの人々を快く思わない人もいるし、現役時代にプレーしたスロベニアやクロアチアでも差別的な態度を受けたことがある。それでも私は、どこに行っても差別から勝利することができた。それはなぜか。私は差別を受けながらも、差別した人間に対してのリスペクトと愛情を忘れなかったからだ。クラブは今、厳しい状況に置かれているが、どんな状況でも他者を愛し、リスペクトすることを忘れるべきではない」(ペトロヴィッチ監督)

 ゴトビ監督は、1964年にイランのテヘランで生まれたが、79年のイスラム革命により家族と共に米国に亡命。そこでサッカーに出会い、米国、韓国、イランでの指導を経て日本にやって来た。
一方のペトロヴィッチ監督は、1957年に旧ユーゴスラビアのベオグラードで生まれ、セルビア、スロベニア、クロアチアのクラブでプレーした後、オーストリアに移住。
ゴトビ監督と比べて移動範囲は限られていたが、どこへ行っても異邦人として遇されてきた。
今回の無観客試合の当事者となった両クラブの監督が、いずれも複雑な出自を持った外国人監督であったことは、もちろん偶然である。
しかしその偶然が、示唆に富んだ日本人へのメッセージにつながったことは、幸いだったと思う。
(以下略)
---- 引用以上 ----

ペトロヴィッチ監督は、このコメントをもう少し早い段階でレッズの運営側に伝えておくべきだったと思ふ。
もっとも、例の横断幕を出した人達と深い関係にあったレッズの運営側にそれを伝えても、実効性のある対策を取ったかどうかは大いに疑問が残るわけで・・・。

つか、ゴドビ監督の発言は、何かを見落としてる気がしないでもない(苦笑)。
むしろ日本の素顔としては、東京のど真ん中でハーケンクロイツを掲げるこを容認するくらい人種差別に無頓着だったりするモノかと(謎)。
↓その一例。
・2014.03.23 外国人犯罪撲滅協議会主催:江戸川デモの様子(2014年3月22日 togetter.com)

ゲッベルスもあの世で苦笑いしてるに違いない。


なお、自称来日30年のマイケル・プラストウ(Michael Plastow)氏は、フットボールの試合で人種差別的な言動が起きやすいのかについて語っていた。
ついでに、例の横断幕を掲げた人達の思考についても・・・。
・浦和レッズへの無観客試合処分は妥当か? 英国人が見た「JAPANESE ONLY」と日本における差別意識(2014年3月22日 footballchannel.jp)

以下、2014年3月22日分 footballchannel.jp『浦和レッズへの~』からその部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
――なぜ、サッカーのスタジアムでこのような事件が起こるのでしょうか?

サッカーの場合、非常に本能的なサポートが多い。
族みたいになることがありますね。
それによって、内と外の分け方が非常に酷になってしまいます。

 本能を抑えることが出来るからこそ、社会は成り立つ。
サッカーのいい面は、皆のアイデンティティや絆を強くする面です。
でも、あくまでもいい形で、絆でつながっていかなければ逆効果になる。
社会のためにならない。

 特に、Jリーグが立ち上がった頃は、スポーツ文化や、もっといい社会を作るためという面で、皆が真剣に取り組んでいたと思います。
でも、その材料は人間ですから、もちろん皆の考え方にはズレもあります。

ある段階で、何の行動を受け入れるか、何のルールがあるのかをはっきりしなければならないことは当然だと思います」
(中略)

――今回この事件を起こしたサポーターに差別の意識はあったのでしょうか?

意識していたかというより、意識していなかったからこそ、まだ差別の問題があると思いたいですね。
意識していたら誰もしないでしょうから。誰でも悪質なことをしようとする訳ないですからね。
もっと意識する必要があることの証明です。

 この事件があったからこそ、みんな非常に敏感になると思う。
Jリーグのクラブだけではなく、スポーツ界全体、日本の社会に波が広がると思う。
これは、日本の社会にとって良いことだと思います。

 もちろん、イングランドだったら時々こういう刺激があった方がいいですね。
皆が完璧に人間になれるものではないし、少し災害が繰り返すと多くの人が準備するのと同じように、こういう危機がないと進歩も無いでしょうね。
でもレッズは可哀想でしたね」
(以下略)
---- 引用以上 ----

日本におけるスポーツって何だろうね?


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