flagburner's blog(仮)

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Oparation Waltzing Matilda 5.1

2010-01-07 17:21:10 | 捕鯨騒動
つーことで、今日は昨日発生した Sea Shepherd の船こと Ady Gil 号と第二昭南丸の衝突に関する話。
・捕鯨抗議船が日本の監視船と衝突 南極海、航行不能に(2010年1月6日 TOKYO Web)
・シー・シェパード高速船と調査捕鯨団の監視船が衝突(2010年1月6日 asahi.com)
・Anti-whaling boat sinks after clash (2010年1月6日 english.aljazeera.net)
・Japanese ship sinks whale protest boat Ady Gil(2010年1月6日 theage.com.au)
・Sea Shepherd anti-whaling speedboat collides with Japanese vessel(2010年1月6日 guardian.co.uk;AP)
・Anti-whaling activists accuse Japan fleet of attack (2010年1月6日 news.bbc.co.uk)

上に紹介した記事の見出しだけを見れば、やや「調査捕鯨」団が不利な展開になってる感もするが・・・。
当然のように、「調査捕鯨」団と Sea Shepherd は双方の非を言い合っていた。
まずは、「調査捕鯨」団の言い分を紹介する。
・反捕鯨団体シーシェパードによる妨害活動 (第5報)(2009年1月6日 日本鯨類研究所)
・New Zealand watercraft collides with the Shonan Maru No. 2(2010年1月6日 日本鯨類研究所;.pdfファイル)

タイトルだけなら、英語版の方がストレートに Sea Shepherd を非難しているのだが・・・。
以下、2010年1月6日分日本鯨類研究所『反捕鯨~(第5報)』から最初の部分を(略
ただし、英語版からも引用しておく。

---- 以下引用 ----
[以下日本語版]

1月6日12時30分頃(日本時間)、反捕鯨団体シーシェパード(SS)の妨害船アディ・ギル(AG)号が第二期南極海鯨類捕獲調査(JARPAII)船団所属の第二昭南丸(SM2)に衝突した。
これによりAG号の船体は大破し、航行不能となった模様。
損傷の規模や負傷者の有無は現在確認中だが、第二昭南丸側に怪我人は出ていない。

(以下略)

[以下英語版]
At about 12:30JST today the New Zealand-registered watercraft Ady Gil collided with the Japanese Antarctic whale research (JARPA II) vessel Shonan Maru No. 2. The collision resulted in damage to the Ady Gil disabling it for navigation.

While scale of damage is currently being checked, the collision resulted in no injuries to the Shonan Maru No. 2 crew and, reportedly, no injuries to the Ady Gil crew.
(以下略)
---- 引用以上 ----

しかし、真に攻撃的だったのは、その前に出された声明。
・反捕鯨団体シーシェパードによる妨害活動 (第4報)(2010年1月6日 日本鯨類研究所)
(2010年1月6日 日本鯨類研究所;英語)

この中では、(しつこいくらいに)Sea Shepherd の危険性を伝えていた。
以下、2010年1月6日分日本鯨類研究所『反捕鯨~(第4報)』から終盤の部分を(略
ただし、英語版からも引用しておく。

---- 以下引用 ----
[以下日本語版]
当研究所は、SSが自ら主張するような環境保護団体などではなく、鯨保護を名目に資金を集めて暴力を撒き散らすだけの危険な集団であることを改めて指摘すると共に、調査船と乗組員の安全を脅かす危険な暴力行為を強く非難する。

また、SSの船に事実上の母港を提供しているオーストラリアは、昨年末危険な妨害行為を行ったSI号が入港した際にも、何ら具体的な行動を取らなかった。
AG号の船籍国はニュージーランド、SI号の船籍はオランダである。
当研究所は、これらSS船の船籍国がただちに該船の船籍を抹消し、その犯罪行為に対して厳正に対処することを強く求めるとともに、SSに港を提供する関係国が、利用可能なあらゆる手段を講じ、SSの暴力行為が再発しないよう努めるべきである事を強く指摘する。

*SSの新船BB号は、SSのウェブサイトによれば元ノルウェイ捕鯨船(1200t)で、モーリシャスを12月18日に出港したとされる。
なお、豪州ホバートで補給を行った後12月31日に再出港したSSのスティーブ・アーウィン(SI)号は、現在まで調査船団付近に姿を現していない。

[以下英語版]
The Institute of Cetacean Research strongly condemns the Sea Shepherd Conservation Society extremist actions which threaten the safety of Japan’s whale research vessels and their crews
Contrary to its claims to be a marine wildlife conservation group in reality they are dedicated to fund-rising and to spread violence under pretext of protecting whales.

Following last December attacks, Australia, the de facto home port country to the Steve Irwin neglected to take appropriate and objective actions when the activist’s vessel briefly made a port call in Hobart.
The Institute of Cetacean Research urges again all related nations including the Netherlands, the Steve Irwin’s flag state, and New Zealand, the Ady Gil flag state, to take every means available to prevent the Sea Shepherd Conservation Society actions and strongly request that they observe their international obligations and deal with the Sea Shepherd in a strict and objective manner.

* While the Bob Barker briefly approached to the Nisshin Maru, the Steve Irwin which left Hobart on December 31 2009 has not appeared in the scene.
---- 引用以上 ----

日本政府は、自ら主張するような科学的調査でなく、「調査捕鯨」を名目に鯨肉を確保してクジラの血を撒き散らすだけの危険な集団であることを(略
つーか、Sea Shepherd のことを非難するのも結構だが、「調査捕鯨」自体の問題点についてたまには検証したらどうよ?


これに対し、Ady Gil 号を「潰された」格好となった Sea Shepherd は怒りのコメントを出していた。
・Japanese Whalers Ram Sea Shepherd Ship Ady Gil(2010年1月5日 Sea Shepherd)

---- 以下引用 ----
(中略)
According to eyewitness Captain Chuck Swift on the Bob Barker, the attack happened while the vessels were dead in the water.
The Shonan Maru No. 2 suddenly started up and deliberately rammed the Ady Gil ripping eight feet of the bow of the vessel completely off.
According to Captain Swift, the vessel does not look like it will be saved.

“The Japanese whalers have now escalated this conflict very violently,” said Captain Paul Watson.
“If they think that our remaining two ships will retreat from the Southern Ocean Whale Sanctuary in the face of their extremism, they will be mistaken. We now have a real whale war on our hands now and we have no intention of retreating.”

Captain Paul Watson onboard the Steve Irwin is racing towards the area at 16 knots but still remains some five hundred miles to the north.
The Bob Barker has temporarily stopped the pursuit of the Nisshin Maru to rescue the crew of the Ady Gil.
The Japanese ships initially refused to acknowledge the May Day distress of the Ady Gil, but ultimately did acknowledge the call.
Despite acknowledging the call, they did not offer to assist the Ady Gil or the Bob Barker in any way.
(以下略)
---- 引用以上 ----

Watson 船長の怒り爆発ってか。
ま、そりゃ、大枚はたいて買った Ady Gil 号を再起不能にされた上に、メンバーが死にそうになる勢いだったからな。
つーか、あれだけ派手な事故で(後で映像を紹介する予定)ケガ人が1人しかいない、ってのも見事だよな。
それと並んでこれまで散々抗議活動を行ってきた Watson 船長が、これまでの抗議活動で死人を出してないってことも・・・(隠してるだけかもしれんが)。
この辺の手腕については、少しでもいいから「調査捕鯨」団も Watson 船長を見習って欲しいもんだ。
変な日本かぶれのオッサンからそういう所を見習いたくないだろうが・・・。

なお、Ady Gil 号を事実上失った Sea Shepherd は傷心(?)の中、Ady Gil 号のエンジンや機材などを回収し Ady Gil 号を曳航してる模様。
・Ady Gil Facing Long Odds For Survival After Japanese Strike(2010年1月6日 ecorazzi.com)

つーか、Ady Gil 号のエンジンが無事だったとしたら、それを別の船に乗せて(略)なんてこともやりそうだが・・・。


それはそうと。
この事故について、ニュージーランド政府と豪政府(日本の「調査捕鯨」について形だけ反対してる)も事故調査を行う予定らしい。
・Whalers and protesters collide: government orders probe(2010年1月7日 smh.com.au)

しかし、証拠となる映像と証言が Sea Shepherd と「調査捕鯨」団の当事者からだけってのは、色んな意味で調査がやりづらいんじゃね~か?
つーことなんで、豪政府かニュージーランド政府辺りは、できるなら Sea Shepherd と「調査捕鯨」団の監視をする船の派遣をしていただきたく・・・。


2010年1月8日追記:
結局、今日の午前中に Ady Gil 号は沈没した。
・Whale warrior vessel sinks(2010年1月8日 themercury.com.au)

こうなると Watson 船長は、日本の「調査捕鯨」への反対の声を世界中で高めるのが Ady Gil 号にとっての最大の供養・・・と思ってるんだろうか?


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