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パレスチナへの「援助」も攻撃の一環(準備編)

2009-12-31 17:23:43 | パレスチナかイスラエルか
今回は、Gaza 地区で色々活動している Abdul-Sattar Qassem 氏(عبد الستار قاسم)へのインタビュー記事紹介+適当訳注+感想。
文字数制限により、訳文本体は別記事で・・・。
・Interview with PA dissident: "I cannot just stay silent" (2009年11月27日 Electronic Intifada)

ちゅーか、Abdul-Sattar Qassem(عبد الستار قاسم)氏って誰?
ってことで、以下から適当概略を・・・。
・Abdul-Sattar Qassem(webgaza.net)

Abdul-Sattar Qassam 氏は、1948年に西岸地区北部の Tulkarem 近郊 Deir A-Ghussun という村で生まれる。
エジプトのアメリカ大学カイロ校で経済学(1972年卒業)→米国カンザス大学で政治学(1974年修士号取得)→米国ミネソタ大学で政治学(1977年博士号取得)を学んだ後、ヨルダンで政治学教授を務めるも、1979年に「治安上の」理由でクビ。
西岸地区に戻った後、 1980年に An-Najah 国立大学に再就職。
が、1981年と1988年にイスラエル当局に拘束(Qassam 氏の著書による)。
ついでに、パレスチナ暫定政府(PA)にも拘束される。
その後、イスラエル政府による20年間の自宅拘禁+出国禁止を喰らう・・・。


にもかかわらず、Qassam 氏は PA やイスラエル政府への批判を緩めることはなかった。
しかし、その代償は俺の想像を超えるブツだった。

・・・この辺の事情について色々語っているのが今回紹介するインタビュー。
ついでに、イスラエルとパレスチナの監獄で「何が」起こっていたかについて語っている辺りも見事(誰だ俺)。
さらに、パレスチナへの援助がどのような影響を与えてるかについて指摘してる、というナイスなブツ。
ってことで、Abdul Qassam 氏へのインタビュー記事の日本語訳をでっち上げてみた。
例によって、日本語訳の正確性は一切保証しな(略
↓訳文本体
・パレスチナへの「援助」も攻撃の一環(訳文本文)(2009年12月30日 flagburner's blog(仮))


訳注1:George Habash については、以前俺がでっち上げた訳文でも注意書きをしておいたが・・・。
George Habash(1926-2008)は、パレスチナ出身の武装闘争家→政治家。
1967年に立ち上げられたパレスチナ解放人民戦線(PFLP)の設立者の1人。
当初は Yasser Arafat 達の路線(武装闘争)に反対していたが、1967年の第3次中東戦争でアラブ諸国が敗北したことを受け路線変更→PFLP 設立に関わる。
1970年代前半に PFLP のメンバーが起こした数々の飛行機ハイジャック事件の張本人となる(1972年に日本赤軍と起こしたイスラエルの Lod 空港事件もその1つ)。
なお、マルクス主義に転向したのは割と後のことだったらしい。
この辺は以下を参照。
・Obituary George Habash(2008年1月27日 guardian.co.uk)
・PFLP founder George Habash dies(2008年1月 english.aljazeera.net


訳注2:その代表格なのは、『宗教とは阿片である(It is the opium of the people.:Die Religion ... ist das Opium des Volkes)』という引用句。
実の所、この元ネタである『A Contribution to the Critique of Hegel’s Philosophy of Right(Zur Kritik der Hegelschen Rechtsphilosophie:1844年)』の序文では、宗教について慎重な記述をしていた模様。
この辺は以下を参照。
・Asking the right God question(2008年10月6日 latimes.com)
・A Contribution to the Critique of Hegel’s Philosophy of Right(marxists.org)


訳注3:当時の在イスラエル米国総領事は Molly Williamson だった模様。
この辺は以下を参照。
・Molly Williamson(1991年10月20日 nytimes.com)


訳注4:Inculturation ってのは、キリスト教(特にローマ教会)で使われる言葉らしい。
意味としては、「元から持ってる価値観をキリスト教的に変えてしまう」って所(適当)。
平たく書くと「洗脳」って所かもしれんが・・・。
アフリカでローマ教会宣教師達は、こいつを色んな形でおこなったらしい。
この辺は以下を参照(手抜き)
・INCULTURATION OF AFRICAN TRADITIONAL RELIGIOUS VALUES IN CHRISTIANITY - HOW FAR?(afrikaworld.net)


訳注5:
2008年の逮捕については↓
・أمن السلطة يفرج عن البروفسور"عبد الستار قاسم"(2008年7月30日 felesteen.ps;アラビア語)

訳注6:この辺は以下参照。
・السلطة الفلسطينية تعتقل الأكاديمي عبد الستار قاسم(2009年4月21日 aljazeera.net;アラビア語)
・They kept me in the company of criminals (2009年4月26日 al-qassam;Hamas の下部組織?)


訳注7:Keith Dayton 氏は、米軍陸軍准将。
2007年12月以降、PA の治安部隊の育成の任務についている。
・Gen. Dayton admits US is helping Fatah(2007年5月27日 jpost.com)
・U.S. General Keith Dayton's Campaign Against Hamas (2008年8月21日 Alternative Information Center)


・・・やっぱわかりづらい訳文になってしまったな(苦笑)。

しかし、パレスチナ内部において Qassem 氏の発言ってのを(アラビア語・英語問わず)公開してるサイトの中に、よりによって Hamas 傘下の武装集団がいるってのがとんでもね~皮肉って奴だな。
要は、PA への批判として Qassam 氏の発言を公開してるってことになるのだが。
Qassem 氏がその辺をどこまで認識して PA 批判(Hamas 批判もしてるんだろうけど)をやってるのか少し疑問に思えてならない・・・。


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