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Preventing violent propaganda is not easy

2010-11-23 20:42:37 | 時事ネタ(海外)
今回は、プロパガンダに対抗する取り組みとかを伝えてる記事の紹介・・・。
・Pulling the Plug on Violent Propaganda(2010年11月21日 IPSNEWS)

プロパガンダの最近の例としては、ルワンダで発生したツチ族虐殺に対して RTLM(Radio Télévision Libre des Mille Collines)のラジオ番組が大きな影響力を与えた、なんてのが有名。
映画『ホテル・ルワンダ』でも、RTLM は色んな意味で活躍(?)してたらしいけど・・・。
ツチ族虐殺に関する RTLM の役割については以下参照(手抜き)
・The impact of hate media in Rwanda(2003年12月3日 news.bbc.co.uk)
・連載ルワンダ史第13回〈フツ・パワー〉(2006年1月2日? 『ホテル・ルワンダ』のロビー)

↓は RTLM ラジオ放送のログ(?)
・Radio-Télévision Libre des Mille Collines Transcripts Collected by the UNICTR(repositories.lib.utexas.edu)

無論、民族虐殺に絡んで過去には数多くのプロパガンダが(メディアや政府を通じて)行われたのは言うまでもないし、これからも行われると思われる。
これをなるべく防ぐため、国連は大量虐殺防止に関する諮問委員会(Office of the Special Adviser on the Prevention of Genocide)を通してこの問題に取り組んでいる・・・らしい。
で、この取り組みが言論の自由を制限しないで行えるかどうかについて、今年2月から Susan Benesch 氏(本職は大学で人権に関する国際法を教えている)の下で1年半の期限で調査とかを行っている。
↓は先月28日に行われた講演会(?)の案内。
・Dialogue with Member States, UN partners and civil society on
“Dangerous speech on the road to genocide” With Special Adviser Francis Deng and Dr Susan Benesch
(2010年10月28日? un.org;.pdfファイル)

以下、2010年10月28日?分『Dialogue with Member States~』から、この調査とかの目的部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
The project will (1) design a blueprint for monitoring dangerous speech in countries
at risk of genocide and mass atrocities, (2) develop and test a methodology for gauging the
dangerousness of specific speech acts, and (3) produce policy response options to limit the
effects of dangerous speech.

(以下略)
---- 引用以上 ----

民族虐殺に繋がるメディア上の発言やプロパガンダへの対抗策、か。
俺としては、日本も決して無縁ではないと思うのよね。
なんせ、河添 恵子氏の『中国人の世界乗っ取り計画』という(放送禁止用語)著作に「「ウソでも百回、百カ所で先に言えば本当になる」が中国人の国際世論づくりだと本書は言う。既に在日中国系は80万人になり、この3年で5万人も増えている。有害有毒な蟻をこれ以上増やさず、排除することが日本の国家基本政策でなければならないことを本書は教えてくれている」というありえない書評が平気で大手ニュースサイトにされる始末だし・・・(強引)
↓問題の記事
・【書評】『中国人の世界乗っ取り計画』河添恵子著(2010年4月25日 MSN産経ニュース)


話を戻す。
この取り組みで大きな壁になってるのは、言論の自由をどうやって守ることかってことらしい。
この際、ヘイトスピーチを防ぐためと称して政府の干渉を招く、なんて危険が指摘されてるが・・・。
以下、2010年11月21日分 IPSNEWS『Pulling the Plug on Violent Propaganda』から Mark Lattimer 氏(Minority Rights Group International 事務長)と Christopher Tuckwood 氏(Sentinel Project for Genocide Prevention 事務長)の発言を一部(略

---- 引用以上 ----
(中略)
Mark Lattimer, executive director of Minority Rights Group International, underlined the paradox that international human rights laws on hate speech are sometimes used against the very groups they are supposed to protect.

"In Europe, for example, they have been invoked against black and Muslim activists, and in Iran and Rwanda such restrictions have been used quite cynically to limit the freedom of expression of political opponents," Lattimer told IPS.

Tuckwood agreed.
"This is something that constantly comes up as a legal issue in the U.S., where free speech is considered sacred but many individuals and groups abuse it to promote racist, homophobic, and other discriminatory views," he said.

"At the opposite extreme are governments that use hate speech themselves. In between are those regimes which may use the pretence of restricting hate speech to justify censorship of the opposition," Tuckwood said.

He added that placing restrictions on incitement to genocide is a very useful measure in preventing genocide itself, especially since new technology like the internet and social networking tools makes spreading hate speech and organising mass violence even easier.
(以下略)
---- 引用以上 ----

ヘイトスピーチ防止と称して政府による検閲を認めさせるってのはありがちな話だしな~。
そして、こうした政策を求める(「迷惑行動する保守」みたいな)人達の存在も民族虐殺を招きかねないプロパガンダを生む素地になるわけで・・・。

で、Benesch 氏は、先月28日講演会(?)で、こういうプロパガンダに対抗するためにヘイトスピーチを非難したり色んな情報へのアクセスが必要と述べていた。
以下、2010年11月21日分 IPSNEWS『Pulling the Plug on Violent Propaganda』からその部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
Educating people about manipulative social processes and discrediting hate speech in the eyes of the public make inflammatory messages far less persuasive, Benesch said at a recent U.N. conference.

"People do not wake up one day and decide to start massacring their neighbours," she noted.

The more information people have access to, the less they will be influenced by propaganda, which plays a critical role in fuelling interethnic hate.
(以下略)
---- 引用以上 ----

情報へのアクセスを確保することで、一定程度プロパガンダを防ぐことはできるんだろうけど・・・。
一歩間違うと、そうした情報が逆にプロパガンダの材料になりかねないんだよな。
何しろ、プロパガンダを行う側ってのは、情報の切り貼りや誇張に関して相当経験を積んでるわけだし。
ちょっとでも怪しい部分があれば、そこからプロパガンダの材料を見つけて(略
こうなると、受け取る側も色んな意味で修業しないと大変なことになるだろうな・・・(苦笑)


にしても。
なんでヘイトスピーチを平気でのたまう人達って、ヘイトスピーチを非難すると「言論の自由を侵害」云々と言い張るんだろうか?


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