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Diplomatic battle between U.K. and Ecuador?(Aug 18, 2012)

2012-08-18 21:04:35 | 時事ネタ(海外)
今回は小ネタ。


今年6月のことになるが、色んな意味で世界を震撼させた Wikileaks の代表こと ジュリアン・アサンジ(Julian P. ASSANGE)氏がエクアドル在英国大使館に亡命申請した。
理由としては、スウェーデンへの(強姦容疑などによる)身柄送致を防ぐため。
そして、一昨日、この亡命申請が正式に認められたのだが・・・。
・エクアドル、ウィキリークス創始者の亡命を認める(2012年8月17日 afpbb.com)

色んな意味で混乱必至なこの話。
とりあえず、2012年8月17日分 afpbb.com『エクアドル~』から中盤~終盤部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
[エクアドルの]パティニョ(Ricardo Armando PATIÑO AROCA)外相は、アサンジ容疑者がスウェーデンに移送されれば最終的に第三国に移送される可能性があり、米国に移送されれば公正な裁判は受けられないだろうとの見方を示し、英国、スウェーデン、米国がアサンジ容疑者を米国に移送しないと保証しなかったため亡命を認める決定を下したと述べた。
また同外相は、英国がアサンジ容疑者の安全な出国を認めなければ、引き続きエクアドル大使館で保護すると述べた。


■英、スウェーデン、米の反応

英外務省は、英国の裁判所でアサンジ容疑者のスウェーデンへの移送が最終的に決まった以上、英政府はアサンジ容疑者を移送する義務を負っており、その義務を履行すると発表した。
英警察はエクアドル大使館周辺に約30人の警察官と9台の車両を出して警戒を強化している。

スウェーデンのカール・ビルト(Carl Bildt)外相はツイッター(Twitter)に「わが国の法制度は万人の権利を保障している。その事実に反する批判は断固否定する[引用者注]」と書き込んだ。

米国務省のビクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)報道官は、この件は当事国間の問題であり米国として関与するつもりはなく、米政府はアサンジ容疑者を訴追する意図は全く持っていないと述べた。
(c)AFP/Santiago Piedra

引用者注1:↓元ネタ。
(2012年8月16日 carlblidt@twitter)


引用者注2:2012年8月16日米国国務省記者会見(?)から。
・Daily Press Briefing: Washington, DC: August 16, 2012(2012年8月16日 state.gov)
---- 引用以上 ----

万人の権利、か。
確か、極東の某国も似たようなことを政治家が述べてたような・・・(謎)


ってのはともかく。

この騒動で頭を抱えてるのは、英国政府なんだろうな。
つ~のも、ASSANGE 氏をスウェーデンに引き渡す義務があるにもかかわらず、肝心の ASSANGE 氏はエクアドル政府が(外国大使館の外交特権を使い)保護してるからでさ。
一応、英国には『外交施設ならびに領事館施設に関する法令1987(Diplomatic and Consular Premises Act 1987)』という法律で、外国大使館の外交特権を剥奪することもできるけど・・・[おまけ参照]。
この辺は以下参照(手抜き)
・Julian Assange extradition: Ecuador 'willing to co-operate' with Britain(2012年8月17日 guardian.co.uk)

ただ、英国政府がエクアドル大使館の外交特権剥奪→実力行使で ASSANGE 氏を拘束すると、色んな意味で面倒な事態になる悪寒。
一応、エクアドル政府は ASSANGE 氏の亡命申請を受理してるのを踏まえると、英国政府が真っ向からエクアドル政府の主権を否定するようなモンだし。
そうなると、この騒動が英国+スウェーデンとエクアドルだけで済む話じゃなくなるのは必至。
英国政府としては、なるべく早く ASSANGE 氏を拘束したいんだろうが・・・。
正直、この騒動の着地点が見えない。


それにしても。
どこかの誰かに ASSANGE 氏と比較された Sea Shepherd の総帥こと Paul WATSON 船長は、この騒動をどう考えているんだろうか?


おまけ:『外交施設ならびに領事館施設に関する法令1987(Diplomatic and Consular Premises Act 1987)』の原文。
・Diplomatic and Consular Premises Act 1987(最終改正 legistration.gov.uk)

以下、legistration.gov.uk『Diplomatic and~』から、外交特権剥奪に関する部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
(3) In no case is land to be regarded as a State’s diplomatic or consular premises for the purposes of any enactment or rule of law unless it has been so accepted or the Secretary of State has given that State consent under this section in relation to it; and if—

(a) a State ceases to use land for the purposes of its mission or exclusively for the purposes of a consular post; or
(b) the Secretary of State withdraws his acceptance or consent in relation to land,

it thereupon ceases to be diplomatic or consular premises for the purposes of all enactments and rules of law.

(中略)

(5)
In determining whether to do so he shall have regard to all material considerations, and in particular, but without prejudice to the generality of this subsection—

(a) to the safety of the public;
(b) to national security; and
(c) to town and country planning.
(以下略)
---- 引用以上 ----

ASSANGE 氏がエクアドル大使館に亡命申請→受理したのは、英国の安全保障に関わる一大事ってことか?


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