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「敗者」はGaza 地区の人達だけじゃない(訂正あり)

2009-12-29 20:16:16 | パレスチナかイスラエルか
ちうわけで、昨日はイスラエルが Gaza 地区に対して行った(中略)テロ行為か開始された一周忌(?)。
しかし、予想されたように(?)、Gaza 地区の状況は相当悪いみたいで・・・。
というか、日本でこのネタを伝えてる新聞が少ないってのはどういうことなのかと小一時間(略
・がれきも売買続く苦境 ガザ空爆から1年(2009年12月27日 TOKYO WEB)
・戦火の果て:ガザ攻撃1年/上 敗者、生活苦の住民 (2009年12月27日 毎日jp)
・戦火の果て:ガザ攻撃1年/中 薄れる和平への意識(2009年12月28日 毎日jp)
・戦火の果て:ガザ攻撃1年/下 中東和平への道筋(2009年12月29日 毎日jp)

この件について伝えてるだけ「まだマシ」と言わざるを得ない日本のメディアや社会状況ってのもどうなんだって気もするが・・・。
去年12月~今年1月にかけてイスラエルが行った(中略)テロ行為の結末について、毎日jp の2009年12月27日分記事が真実の一面を指摘していた。
以下、2009年12月27日分毎日jp『ガザ攻撃1年/上~』からその部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
先のイスラエル軍の攻撃の狙いはハマスの弱体化だった。
ハマスには武器や資金を密輸する専用トンネルがあるといわれ、軍は連日、ラファを激しく空爆したが、結局、「元のもくあみ」だった。

 封鎖下にあるガザだが、想像以上にモノはある。
最新の携帯電話が店頭を飾り、輸入できないはずの「新車」が町を走る。
しかし一方で、復興に不可欠な建設材料は足りない。
国連によると、家を失った約1000人が依然、テントで生活している。

 ガザ北部ベイトラヒヤ(Beit Lahiya:بيت لاهيا‎)に、主婦オルファット・カラーウィさん(24)ら一家8人のテントを訪ねた。
夫はけがで働けず、国連の食料支援に頼るが、コメや缶詰が多く肉や魚は食べられない。
配給物の小麦粉を売って野菜を買う。
「『政府』は口ばかりで信用できない」。
怒りの矛先はガザを実効支配するハマスに向いた。

 アズハル大学(ガザ市)のタラル・オカル(Talal Okal:طلال عوكل)教授は「住民は現状を熟知している」と、ハマスへの不満の高まりを指摘する。
だが、圧倒的な武力を後ろ盾とする「力の統治」に陰りはなく、「(ハマスと対立する穏健派)ファタハさえ声を上げられずにいる」。
今月の世論調査で、ハマスのハニヤ最高幹部はガザで4割強の支持を維持した。
「戦いの『敗者』は日々の生活に苦しむ住民だ」。
オカル教授がつぶやいた。
【ガザ地区で前田英司】
---- 引用以上 ----

第1次インティファーダ以降 Gaza 地区は、どうしようもないくらいに生活のインフラや経済が破壊されてきたけど・・・。
去年12月~今年1月にかけてイスラエルが行った(中略)テロ行為の1番の「敗者(この表現もどうなのよ)」が一般市民なのは確かだな。
イスラエルによる Gaza 地区封鎖が解除されたわけでもないし。

とはいえ、他にも去年12月~今年1月にかけてイスラエルが行った(中略)テロ行為の「敗者」はいると思う。
イスラエルの(中略)テロ行為を停止させることができなかった国際社会だ。
最悪なのは、当時イスラエルの姿勢を支持する国がそれなりの数を占めてたことだ。
挙句の果てに、Shimon Peres(שמעון פרס)大統領や Benjamin Netanyahu(בנימין נתניהו)首相にイスラエルの(中略)テロ行為に関する正当化の発言を許している始末だ。
↓はその1例だ。
・イスラエル大統領「交渉再開望む」 パレスチナ議長に(2009年12月24日 asahi.com)

色々面倒なので、2009年12月24日分 asahi.com『イスラエル大統領~』を全文引用する。

---- 以下引用 ----
【エルサレム=平田篤央】
ノーベル平和賞受賞者のペレス・イスラエル大統領は23日、昨年末のガザ攻撃から1年を前に朝日新聞と単独会見した。
ペレス氏は、ガザ攻撃で止まったままの和平交渉について、パレスチナ自治政府のアッバス議長(大統領に相当)と電話で話し、交渉を早期に再開するよう希望を伝えたことを明らかにした。

 オバマ米政権の掲げる中東和平の推進にとっても、穏健派のアッバス氏が不可欠だとの認識を示したものだ。
イスラエル政府がユダヤ人入植の完全凍結などパレスチナ側の要求を拒否するなか、アッバス氏は先月、次の議長選への不出馬を表明した。

 これを受けてペレス氏はアッバス氏と電話で会談。
「50年間パレスチナのために努力したが、もう疲れた」と失望を表したアッバス氏に、「長く政界にいれば失望は人生の一部だ。辞めては何も得られない。51年目に成果があるかも知れない」と励まし、交渉が「近く再開することを希望している」と伝えたという。

 一方、約3週間で市民926人を含む約1400人が死亡した(ガザ人権団体調べ)ガザ攻撃については、ガザを支配するイスラム組織ハマスによる「イスラエルに対するロケット攻撃を止めるため唯一の手段だった」と強調し、軍事力行使を正当化した。

---- 引用以上 ----

アホか。
Abbas 議長に留任を求めたのは、Peres 大統領(というかイスラエル政府)にとって「使える」人物という側面があるだろうに。
要は、イスラエル政府や米政府の言うことに従うだけの人物を「指導者」として担ぎたい、という魂胆だが・・・(この辺は明日紹介する論説を参照←宣伝)。

問題なのは、件のインタビューにおける Peres 大統領の発言について平田氏が論評を加える意思が一切どこにもさっぱり全く感じられないこと。
その前に、平田氏は Peres 大統領の発言の意味についてどこまで理解してるのか、という話もあるけど・・・。
せっかくなら、件のインタビュー内容を要旨でもいいから紙面上で公開すればよかったのにな。
そうすれば、どこかの誰か(何)が Peres 大統領の発言に突っ込みを入れるだろうからね(手抜き)。

・・・と思い込んでいたら、2009年12月24日分朝日新聞紙面には Peres 大統領のインタビューの要旨が掲載されてるし(馬鹿)。
俺の見落としにも程があるっつーの。
なんで、平田 篤央氏やその関係者の方々がここを読んでたとしたら、速やかに記憶を消去していただきたく(略+反省の色なし)


それはそうと。
今月13日に、英国の裁判所が2008年12月~2009年1月にイスラエルが Gaza 地区で行った(中略)テロ行為について Tzipi Livni(ציפי לבני)前イスラエル外相に逮捕状を出したんだよな。
もっとも、英国政府は(愚かにも)すぐに撤回する動きを見せたが・・・。
・British court issued Gaza arrest warrant for former Israeli minister Tzipi Livni (2009年12月14日 guardian.co.uk)
・Gordon Brown reassures Israel over Tzipi Livni arrest warrant (2009年12月16日 guardian.co.uk)

日本の裁判所には、是非とも英国の裁判所を見習ってイスラエルの政治家や軍人に逮捕状を出していただきたいものだ。
いや、本当の話。


2009年12月30日追記:
痛い見落としがあったのでこっそり訂正。


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