今回は、昨日の補足みたいなモン。
ニュージーランドの海上保安当局(MNZ)が公表した昨シーズンの南極海における「調査捕鯨」で発生した Ady Gil 号と第二昭南丸の衝突に関する調査結果について、篠原 孝衆農林水産副大臣が色々話していた模様。
・篠原農林水産副大臣記者会見概要(2010年11月18日 農林水産省)
実の所、昨日の記者会見は、何気にネタ満載だったのだが・・・。
さしあたっては、2010年11月18日分農林水産省『篠原農林水産副大臣記者会見概要』から、この件に関する発言部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
記者:シー・シェパードの件なんですけれども、今年1月に、南氷洋で、シー・シェパードの船と、日本の調査捕鯨船が衝突したんですが、それについて、ニュージーランドの当局がですね、両方とも悪いと、両方とも衝突回避をしなかったというような報告書を、今日まとめたんですけれど、これについてのご見解を。
副大臣:ニュージーランド政府も、ああいう事故が起こったら捜査しなくちゃならないのは、あんまり、同じだとは言えないかも知れませんが、尖閣列島の問題なんかと同じだと思いますが、領土問題でないですけどね。
それで、両方悪いとかいう報告書書くのは、「何でかな」とは思いますけれども。
別に、あんな、日本だったら、いちいち、そんなことはしないと思いますけどね、それをやってられるのは、どうぞというか、あの、どうぞというか、ああ、そうですかということしか言いようがない。
記者:日本側の水産庁の主張では、向こうが、ぶつかってきたんだということでしたけれども、そこは変わらないですよね。
副大臣:それは、私は変わらないと思います。
少なくとも、私が聞いている限りでは、シー・シェパードの船の方は、あれです、船員がですね、ちゃんと遠洋に、船を乗り出して行ったりできない。
そういう資格を持ってない人たちだったそうですしね。
だから、非は、専ら、私は、あちらの方にあると思います。
ですけど、ニュージーランド政府は、双方に非があるというのは、両方ともぶつかるのが分かっているのに、あんまり、それを回避しなかったというようなことを書いて、両方悪いというふうに書いているようですけどね。
記者:関連なんですが、これは、船籍国である日本とニュージーランドは、両方調査をしなければいけないという事案だと思うのですけれども。
私の理解では、双方が悪いというよりも、双方について、意図的に衝突を引き起こした証拠は見つからなかったという内容のレポートだと理解しているんですが。
副大臣:ああ、そうですね。
意図的に、意図的に、何か一生懸命回避はしなかったけれども、ぶつけ、意図的にぶつけようとしたのではないというふうになってます、はい。
ニュージランドの報告はですね。
日本は、だから、そこ、そこのところは、そこのところ、ちょっと、どっちが、日本は、あとで、やって、ニュージランドの海事報告書、うん、日本の報告書というのはあるのかと。
日本がやるべきかどうかというのは、私は、よく分かりません。
すいません、調査をするべきかどうかというのは。
水産庁に聞いてみて。
分かれば、今。
(以下略)
---- 引用以上 ----
・・・よくもここまで例の件について自己正当化できるものだ。
この件に関する証拠が極めて限られていた調査で双方に責任があった、と判断したことの意味を少しは考えてみろい。
しかも、日本政府が、当初この調査への協力を拒否していたことを踏まえると、むしろ「この程度で済んだ」という気がするのは俺だけか?
ま、最終的にそれなりの証拠を海上保安庁が出した、という事実はあるけど・・・。
つーか、どこぞの記者による「船籍国である日本とニュージーランドは、両方調査をしなければいけないという事案だと思うのですけれども」という発言も結構間が抜けてるよな。
だいたい、MNZ が調査報告書を出した後で海上保安庁が調査に乗り出しても、「後出しジャンケン」と非難されるのがオチだろうに。
変な話、海上保安庁は、MNZ がこの件に関する調査を始めた時点で独自に調査を始めるべきだったんじゃ?
って、これ自体「後出しジャンケン」?
気にすんな(馬鹿)
で、篠原農水副大臣の発言通り、水産庁に話を聞いた記者がいた。
ただ、その発言も少々アレなのだが・・・。
・Japan insists Bethune to blame for collision(2010年11月19日 3news.co.nz)
以下、2010年11月19日分 3news.co.nz『Japan insists Bethune to blame for collision』から、水産庁の幹部(多分)の発言部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
"It's difficult for us to evaluate the New Zealand report," said a Japanese fisheries agency official, speaking on condition of anonymity.
"But the collision would never have occurred if they had not come out to commit acts of sabotage."
(以下略)
---- 引用以上 ----
いや、第二昭南丸が Ady Gil 号の動きと位置について知っていた可能性が高い以上、ここは大人しく引き下がるのも一計では・・・(謎)
それはそうと。
今シーズン日本政府が南極海で行う予定の「調査捕鯨」に対し、John Key ニュージーランド首相が妙な発言をしていた。
・Key may send Navy to whaling grounds(2010年11月19日 nzherald.co.nz)
Key 首相は、例の件に対する報告書に触れたと当時に、南極海における「調査捕鯨」についても発言していた。
以下、2010年11月19日分 nzherald.co.nz『Key may send Navy to~』からその部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
Prime Minister John Key said he was concerned someone could lose their life in hard-to-reach Antarctic waters.
"The trouble is that if you get an incident ... in such a hostile environment that we don't have a lot of time to come and rescue someone."
He said the Government was considering sending a naval vessel to accompany the ships during the whaling season, which begins this month.
(以下略)
---- 引用以上 ----
ニュージーランド政府の本音としては、「調査捕鯨」団と Sea Shepherd による騒動に関わりたくない、って所か?
ま、俺が Key 首相の立場でもそう思わざるを得ないけど・・・。
ニュージーランドの海上保安当局(MNZ)が公表した昨シーズンの南極海における「調査捕鯨」で発生した Ady Gil 号と第二昭南丸の衝突に関する調査結果について、篠原 孝衆農林水産副大臣が色々話していた模様。
・篠原農林水産副大臣記者会見概要(2010年11月18日 農林水産省)
実の所、昨日の記者会見は、何気にネタ満載だったのだが・・・。
さしあたっては、2010年11月18日分農林水産省『篠原農林水産副大臣記者会見概要』から、この件に関する発言部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
記者:シー・シェパードの件なんですけれども、今年1月に、南氷洋で、シー・シェパードの船と、日本の調査捕鯨船が衝突したんですが、それについて、ニュージーランドの当局がですね、両方とも悪いと、両方とも衝突回避をしなかったというような報告書を、今日まとめたんですけれど、これについてのご見解を。
副大臣:ニュージーランド政府も、ああいう事故が起こったら捜査しなくちゃならないのは、あんまり、同じだとは言えないかも知れませんが、尖閣列島の問題なんかと同じだと思いますが、領土問題でないですけどね。
それで、両方悪いとかいう報告書書くのは、「何でかな」とは思いますけれども。
別に、あんな、日本だったら、いちいち、そんなことはしないと思いますけどね、それをやってられるのは、どうぞというか、あの、どうぞというか、ああ、そうですかということしか言いようがない。
記者:日本側の水産庁の主張では、向こうが、ぶつかってきたんだということでしたけれども、そこは変わらないですよね。
副大臣:それは、私は変わらないと思います。
少なくとも、私が聞いている限りでは、シー・シェパードの船の方は、あれです、船員がですね、ちゃんと遠洋に、船を乗り出して行ったりできない。
そういう資格を持ってない人たちだったそうですしね。
だから、非は、専ら、私は、あちらの方にあると思います。
ですけど、ニュージーランド政府は、双方に非があるというのは、両方ともぶつかるのが分かっているのに、あんまり、それを回避しなかったというようなことを書いて、両方悪いというふうに書いているようですけどね。
記者:関連なんですが、これは、船籍国である日本とニュージーランドは、両方調査をしなければいけないという事案だと思うのですけれども。
私の理解では、双方が悪いというよりも、双方について、意図的に衝突を引き起こした証拠は見つからなかったという内容のレポートだと理解しているんですが。
副大臣:ああ、そうですね。
意図的に、意図的に、何か一生懸命回避はしなかったけれども、ぶつけ、意図的にぶつけようとしたのではないというふうになってます、はい。
ニュージランドの報告はですね。
日本は、だから、そこ、そこのところは、そこのところ、ちょっと、どっちが、日本は、あとで、やって、ニュージランドの海事報告書、うん、日本の報告書というのはあるのかと。
日本がやるべきかどうかというのは、私は、よく分かりません。
すいません、調査をするべきかどうかというのは。
水産庁に聞いてみて。
分かれば、今。
(以下略)
---- 引用以上 ----
・・・よくもここまで例の件について自己正当化できるものだ。
この件に関する証拠が極めて限られていた調査で双方に責任があった、と判断したことの意味を少しは考えてみろい。
しかも、日本政府が、当初この調査への協力を拒否していたことを踏まえると、むしろ「この程度で済んだ」という気がするのは俺だけか?
ま、最終的にそれなりの証拠を海上保安庁が出した、という事実はあるけど・・・。
つーか、どこぞの記者による「船籍国である日本とニュージーランドは、両方調査をしなければいけないという事案だと思うのですけれども」という発言も結構間が抜けてるよな。
だいたい、MNZ が調査報告書を出した後で海上保安庁が調査に乗り出しても、「後出しジャンケン」と非難されるのがオチだろうに。
変な話、海上保安庁は、MNZ がこの件に関する調査を始めた時点で独自に調査を始めるべきだったんじゃ?
って、これ自体「後出しジャンケン」?
気にすんな(馬鹿)
で、篠原農水副大臣の発言通り、水産庁に話を聞いた記者がいた。
ただ、その発言も少々アレなのだが・・・。
・Japan insists Bethune to blame for collision(2010年11月19日 3news.co.nz)
以下、2010年11月19日分 3news.co.nz『Japan insists Bethune to blame for collision』から、水産庁の幹部(多分)の発言部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
"It's difficult for us to evaluate the New Zealand report," said a Japanese fisheries agency official, speaking on condition of anonymity.
"But the collision would never have occurred if they had not come out to commit acts of sabotage."
(以下略)
---- 引用以上 ----
いや、第二昭南丸が Ady Gil 号の動きと位置について知っていた可能性が高い以上、ここは大人しく引き下がるのも一計では・・・(謎)
それはそうと。
今シーズン日本政府が南極海で行う予定の「調査捕鯨」に対し、John Key ニュージーランド首相が妙な発言をしていた。
・Key may send Navy to whaling grounds(2010年11月19日 nzherald.co.nz)
Key 首相は、例の件に対する報告書に触れたと当時に、南極海における「調査捕鯨」についても発言していた。
以下、2010年11月19日分 nzherald.co.nz『Key may send Navy to~』からその部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
Prime Minister John Key said he was concerned someone could lose their life in hard-to-reach Antarctic waters.
"The trouble is that if you get an incident ... in such a hostile environment that we don't have a lot of time to come and rescue someone."
He said the Government was considering sending a naval vessel to accompany the ships during the whaling season, which begins this month.
(以下略)
---- 引用以上 ----
ニュージーランド政府の本音としては、「調査捕鯨」団と Sea Shepherd による騒動に関わりたくない、って所か?
ま、俺が Key 首相の立場でもそう思わざるを得ないけど・・・。
【Cool Cool Japan !!!】SSの無免許運転、証拠隠滅疑惑、そして暴かれる嘘@NZ捜査報告書より②
http://sasakima.iza.ne.jp/blog/entry/1905339/
>佐々木氏のエントリー内容~
私も改めて報告書の内容を確認したのですが、どうも佐々木氏は Sea Shepherd 側の過失「だけ」を強調してるきらいがあるんですよね。
そもそも、Ady Gil 号側の無免許運転(本当かどうか不明)や経験不足とかを指摘しても、第二昭南丸の衝突事故を起こした責任が免責されるわけでもないですし・・・。
(仮に、無免許運転の船舶と衝突した際最初に回避義務がある船が免責されるという解釈を認めるなら、効率良く邪魔者を「消す」手段に使える可能性が出る)
ただ、佐々木氏は別の記事で「調査捕鯨」団側の過失についても少し触れてるんですよね。
もっとも、その出し方について妙にもったいぶってる感が強いですが・・・。