日本人は素晴らしい
近年は、個々の民族性を大切にしていこうとする気運が
高まっております。
かつては日本人の美意識は海外でも高く評価され、
この憂いを秘めた繊細さや華やかさ、武士道、侘び、
さび、粋など、独自の美意識が評価されてきました。
また、日本人の浮世絵や墨絵、アニメーションなどに代表される、
三次元のものを二次元的に捉える物の見え方には、
真似ることのできない才能があると思われます。
しかし、そのことからか、自然をそのままに立体的に記憶すると
いった、客観視の物の捉え方が発達しにくくなっているため、
様式の文化である洋服やインテリア、建物等、あらゆる商品の
目標を持ちにくくしているように感じられます。
美意識は、人間の価値を形成する鍵となるものと思っております。
この美意識についてはご批判を受けることもあるかと存じますが、
日本人の魅力や、自信を復活し、日本を魅力的な国にするために、
あえて日本人は素晴らしいというところに甘んじることなく、
向上する活力として参考にして頂きたいと願い、記しております。
フィットモア色彩研究所 古賀けい子
美意識と視点
欧米では美意識はインテリジェンスの表れといわれていますが、
現代の日本人は生き方の美意識も低くなり、
人間として美しく生きるといった気持ちを
失っているように見えます。
ヨーロッパのように成熟した社会においては、
美的こだわりが国民のプライドであり、
人としての成熟度の判断の一つでもあるようです。
ところが日本は、あらゆる表現に美的こだわりの
基準がないため、日本全体がバランスの悪い状態に
なっていると思われます。
美意識とは、常に物を見たときや何かを行うときに、
必ず“こうあると美しい”という基準である
「美的こだわり」を視点に見るということです。
それは一つの花、一つの素材を虫めがねで見るように
フォーカスするのではなく、全体感として捉え、
バランスにこだわることといえます。
一輪の花に生命の美しさを感じるのは同じですが、
日本古来の美意識には、ある一つのものに視点を
当てる傾向が強いところがあったと思われますが、
全体を捉える視点が美意識には不可欠なのです。
美意識が国全体に高まると、工場だから色をつけなくても
素材がむき出しでよいとか、ちょっとしたところだから
そんなにこだわらなくてもいい、反対に目立てばよいなどと
いった深く考えない決め方が無くなり、全体のバランスに
注意し、美的調和間にこだわる習慣が定着することで、
必ず魅力的な国になると思います。
従来の製作工程としては、形が決まり、
素材が決まったあとに、最後に色を決めるということが多く、
そのために色にはあまりこだわる時間がなく適当にという
ことが多くありました。
しかし、印象を決める要素の9割は視覚ですが、
視覚の内、評価を決める最大の要素が色なのです。
日本人の盲点となっている色にこだわることが
美意識として求められます。
近年は、個々の民族性を大切にしていこうとする気運が
高まっております。
かつては日本人の美意識は海外でも高く評価され、
この憂いを秘めた繊細さや華やかさ、武士道、侘び、
さび、粋など、独自の美意識が評価されてきました。
また、日本人の浮世絵や墨絵、アニメーションなどに代表される、
三次元のものを二次元的に捉える物の見え方には、
真似ることのできない才能があると思われます。
しかし、そのことからか、自然をそのままに立体的に記憶すると
いった、客観視の物の捉え方が発達しにくくなっているため、
様式の文化である洋服やインテリア、建物等、あらゆる商品の
目標を持ちにくくしているように感じられます。
美意識は、人間の価値を形成する鍵となるものと思っております。
この美意識についてはご批判を受けることもあるかと存じますが、
日本人の魅力や、自信を復活し、日本を魅力的な国にするために、
あえて日本人は素晴らしいというところに甘んじることなく、
向上する活力として参考にして頂きたいと願い、記しております。
フィットモア色彩研究所 古賀けい子
美意識と視点
欧米では美意識はインテリジェンスの表れといわれていますが、
現代の日本人は生き方の美意識も低くなり、
人間として美しく生きるといった気持ちを
失っているように見えます。
ヨーロッパのように成熟した社会においては、
美的こだわりが国民のプライドであり、
人としての成熟度の判断の一つでもあるようです。
ところが日本は、あらゆる表現に美的こだわりの
基準がないため、日本全体がバランスの悪い状態に
なっていると思われます。
美意識とは、常に物を見たときや何かを行うときに、
必ず“こうあると美しい”という基準である
「美的こだわり」を視点に見るということです。
それは一つの花、一つの素材を虫めがねで見るように
フォーカスするのではなく、全体感として捉え、
バランスにこだわることといえます。
一輪の花に生命の美しさを感じるのは同じですが、
日本古来の美意識には、ある一つのものに視点を
当てる傾向が強いところがあったと思われますが、
全体を捉える視点が美意識には不可欠なのです。
美意識が国全体に高まると、工場だから色をつけなくても
素材がむき出しでよいとか、ちょっとしたところだから
そんなにこだわらなくてもいい、反対に目立てばよいなどと
いった深く考えない決め方が無くなり、全体のバランスに
注意し、美的調和間にこだわる習慣が定着することで、
必ず魅力的な国になると思います。
従来の製作工程としては、形が決まり、
素材が決まったあとに、最後に色を決めるということが多く、
そのために色にはあまりこだわる時間がなく適当にという
ことが多くありました。
しかし、印象を決める要素の9割は視覚ですが、
視覚の内、評価を決める最大の要素が色なのです。
日本人の盲点となっている色にこだわることが
美意識として求められます。