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オガサワラハシナガウグイスの鼻の穴

2014-02-14 | その他探訪記
実は、一昨日まで小笠原に行っていました。
今回は、1航海(小笠原丸が、東京を出て、小笠原までの航海を一往復する)で6日間。現地では3泊4日の日程でした。3泊といっても、僕の行く母島では、向こうに着くのが午後3時頃。帰る日も10時には出向するので、実質動けるのは二日しかありません。
この間に、早朝から鳥の調査を始め、その他これまでの補足調査をこなしてくるので、結構ハードな日程です。


曇りがちな朝方の景色 2014-02-10 小笠原母島

早朝からの調査のためか、昼食を食べた後、軽い睡魔に襲われました。母島にしては、やや気温が低くかったのですが、風の当らない緩い斜面は温かく、横になると気持ちがいい。時々、遠くでオガサワラノスリの鳴き声が聞こえ、ザトウクジラがブリーチングをする、水音が響いてきます。これを子守歌代わりに、気持ちよく昼寝ができそうです。

ところが…。

寝させてくれないのです。
「ゴソゴソ、ゴソゴソ」と頭の上が騒がしいのです。「ああ、来たか…。」
鳥がやってくるのです。オガサワラハシナガウグイスやハハジマメグロが! 人など関係ないといった感じで動き回るのです。特にウグイスは、あえて、人の回りを動き回ると言った感じです。最初は好奇心が強いのかと思っていたのですが、ひょっとすると、若干の体温や服の色などに惹かれて小さな虫が集まりやすく、その虫が目当てなのではないかという気もします。

僕は、小笠原で見る鳥で、この鳥が一番好きです。人に近寄ってくるし、眼が大きく結構かわいらしいのです。
「仕方ないな…。撮ってやると」と独り言を言いながら、寝ころんだまま、カメラを覗き込みました。しかし…、しかし。2~3m。時に1mほどの所を、落着きなくちょこちょこ動き回ってくれるので、なかなかうまく撮れません。
そんな経験を幾度もしているので、たいして期待もせずに、寝ころんだままファインダーを覗き込みました。
ウグイスが、僕の頭上の小枝に止まって、顔を覗き込みます。すかさず「カシャリ!」 でもすぐに移動されました。
「ああ、ちょっと遅かったかな」と思い、カメラのモニターを覗き込むと
「おおっ!」
遅れたと思ったのですが、撮れているではありませんか。それもかなり可愛く!
この写真は、これまでに僕が獲った、オガサワラハシナガウグイスの中で一番可愛いと思いました。


とっても可愛いオガサワラハシナガウグイス 2014-02-10 小笠原母島

なんだか、寝ころんでいると力が抜けてうまく撮れるのでしょうか。もう一枚、ほどh殿が取れました。しかしこちらは、ちょっと膨れた感じの横顔。見比べると、同じ鳥とは思えないような変わりようです。


これ本当に同じ鳥? オガサワラハシナガウグイス 2014-02-10 小笠原母島

さて、宿に帰り、写真をパソコンに落とし込むと…。
「おや、ウグイスの嘴に穴が…。」
拡大してみると、鼻孔が突き抜けているのです。鳥のくちばしに、鼻孔が空いていることは知っていたのですが、左右の鼻孔が突き抜けて見えるとは知りませんでした。間違えなく、向こう側から光が入ってきているのです。


オガサワラハシナガウグイスの鼻の穴 2014-02-10 小笠原母島

というわけで、結局昼寝はさせてもらえませんでした。

後日談。
東京が大雪に襲われるなか、母島では。うまい具合に雨に会わず、仕事をかたずけてくることができました。しかし、帰りの船は大荒れでした。夕方から激しく揺れ始め、パソコンは、重力センサーが働き動かなくなりました。船内で仕上げるつもりでいた仕事ができません。揺れは大きく、寝ていても、大きな横波が当たると、体が横に数十センチ飛ばされてしまいます。おかげで、夜もほとんど眠れず、しかも4時間も遅れての帰港になったのです。
前日10時に母島丸に乗り、父島で小笠原丸に乗り換え14時に出港。東京竹芝桟橋に着いたのは、翌日19時20分でした。
父島に居た1時間半を除いても約32時間船の中…。
とにかく疲れる旅でした。


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