みたり*よんだり*きいたり*ぼぉっとしたり

映画のこと、本のこと、おもったこと。

『のだめカンタービレ』

2007-12-27 16:10:39 | よむ
レンタルコミック返却日ぎりぎり、記憶にあるのは10巻まで、あとは読みながら眠ってしまった。当日朝返しでなんとか延滞にならずに済んだけど、どかんとまとめ借りは悪い癖だ。借りるは良い良い、返すはこわい。ほんと、ご利用は計画的にだ。だいたいが、つづきはほい!これ!的な読み方はどこかぞんざいになり、漫画に対しても失礼な気がして後ろめたいものがあるのに、その上、ぎりぎりあせり読みなんて言語道断である。というか、「言語道断」て妙な言葉だ。もともとは仏教用語だなんて、今、知ってしまった。お叱りの言葉だとばかり思っていたが、それだけでもなかったのか。言語の道を絶たれたという意味(「仏教の奥深い真理は言葉では説明することができないことをいう。」『広辞苑』)もあるんだったのか、ってこっちの方が字そのまんまといえば、まぁそうなんだ。

千秋さまとのだめワールドにひたれるのは楽しい。が、なんともわたしが大好きなのはミルヒ・ホルスタインさま。ちゃらい人って、ほんと良いよね。「ブラームスをなめたらいけませんよ」ってさらっと言いながらのあのちゃらさ。かっこよすぎです。

読売日響・第九・下野竜也

2007-12-27 15:42:22 | きく
ドラえもんのどこでもドアが欲しいこと限りない。都響のマーラー/インパルも涙を呑んで見送り、読売・下野氏の第九も振り替えでやっとこ聴くことができただけ良しとしなければならないけど、指定席だったところよりとぉ~くなった席に変更になったのは悲しかった。
指揮者によって音楽の違いがわかったら音楽を聴く楽しみもどんなに深まるだろうと思うけど、まったくもって程遠い。それでも、下野竜也氏指揮といわれると不思議と親しみが増すのはなぜだろう。
今年の第九もそうだった。下野氏がステージに登場され、全員が立ち上がり客席に向かって挨拶、そして音がなったとたん、なんともいえない心地良さに包まれる。
音楽についての知識を持っていなくても、音楽をききわけられる耳を持っていなくても、なぜ人が音楽に惹かれるのかという「音楽の根本の力」を下野氏はいつも垣間見せてくれる。


2007年12月20日(木)
サントリーホール

”Monster” 浦澤直樹

2007-12-27 14:09:59 | よむ
全18巻。続きはほい!これ!のレンタルコミックで読んだ。10巻ほどまでは、人間の悪意がこれでもかと描かれていて恐かったが、年取ったおかげで、悪を描いたものの方が、よくわかんないが信用できるような気がするようになってきた。若いときじゃ、毒っ気の強さにあてられて読めなかっただろう、たぶん。

『4分間のピアニスト』

2007-12-27 13:49:44 | みる
113分、上映時間中わたしがみていたものは、この映画に登場する人たちの秘められた苦悩にはなかなか揺れない自分の気持ちのありようでした。ラストシーンとそこに行き着くまでの演奏の見事さは、充分に観て良かったと思えるものがあります。でも、ピアノ教師と生徒である女囚が出会った意味を支えるはずの、二人それぞれの生きる苦悩の要素を自分の心の痛みとして受け取るには、描かれ方が弱い、と感じてしまいました。歴史的背景の知識不足といってしまえばそれまでですが、登場人物の不幸が記号のように配置されている気がしてしまっては、一瞬だけ深く広大な海を見せられて実は立ち入って良いのはほんの浅瀬だけだった、というようなものではないでしょうか。

年賀状

2007-12-24 15:25:20 | よむ
ここ数年ほど年賀状を作らず、一仕事から開放された気楽な気分を味わっていたが、今年はそういうわけにもいかない環境に身を置いたので、数年ぶりに年賀状を作った。作るまでの気の重いことといったらないが、「わたし、出さない主義なので、賀状挨拶は失礼させていただきま~す♪」と宣言することの気の重さには敵わないので、しぶしぶ腰を上げた。しぶしぶの割には、手を付け出すと葉書一枚の大きさに、何か自分なりの表現というようものをむずむずと施したくなる。そして、施してしまい、あまり、ほとんど、まったく、意味のないコストをかけることに暴走してしまう。という気質を察知している人に、今年は「年賀状作成の3箇条」を課された。

1.元旦に届く
2.伝統的年賀状形式を守る
3.人の目に留まらないものをつくる

これはつまり、

・・・・・・・・・

ホメラレモセズ

クニモサレズ

サウイフモノニ

ワタシハ

ナリタイ


・・・・・・・・・
というような、
木にも登ってみたいし
苦にされながらも愛されたいといった煩悩だらけのわたしには、
面白みのなさそうにみえる
「雨にも負けない賀状作成術」だ。

でも、
これがなかなか快適な3箇条だった。
おかげで、さっさとやるべきことをやり終えたような解放感を
味わえて、こうしてブログでも遊んでいられる。



・・・・・・・・・・

・宮沢賢治「雨ニモマケズ」(一部抜粋)

・・・・・・・・・・






バガボンド

2007-12-02 20:59:48 | よむ
一年ほど前、ラーメン屋さんでの待ち時間にそのお店の小さな本棚から手に取った一冊が『バガボンド』だった。ラーメンずるずる、鼻水じゅるじゅる、涙どわどわになりながら、読み食べしたラーメンの味はすっかり忘れてしまったが、その一冊が強烈な印象を残した。一年経って、近所にコミックレンタルをやっと見つけた。『バガボンド』二十冊を借りてきて、布団の傍に積み上げて、”つづく”の待ち遠しさに焦がれることなく続きはほい!これ!と次々読めるのは、極上の幸せな時間だった。胤舜との対峙編が一番好き。胤栄の存在がとても良いし。ところで27巻まで出ているみたいだけど、『バガボンド』はまだ完結していないのかしら。