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未来の読書ノート

読んだ本のメモ。あくまでもメモでその本を肯定したとは限らない。そんなノート。

小川明編著 『派遣村、その後』

2009-08-17 | 労働
 「国民が今日直面している失業多発、きわめて異常な性格をもっている。大量解雇の先頭に立っているのは、倒産の心配があまりない大企業である」。

 「従来のリストラは、いわゆる経営危機による場合が少なくなかった。だけど今回は、高額の株主配当、そして内部留保を、基本的に温存したままの『派遣切り』です。トヨタをはじめ真っ先に『派遣切り』に走ったのは、莫大な儲けを企業内に抱えている大企業ですよ」
 年度末「派遣切り」が横行した二〇〇九年三月、全産業の配当金総額は6兆円いじょう。前年よりもやや減らしたものの、〇七年三月時を上回った。〇三年三月に二兆五〇〇〇億円あまりだった株式配当金は、〇四年以降に急激に増加、〇八年三月には初めて6兆円をこえた。その流れは〇九年三月にも大きくは崩れなかったといっていい。たしかに深刻な「経営危機」とは思えない状況である。 ㌻219

 未来記=このことを忘れてはならない。