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未来の読書ノート

読んだ本のメモ。あくまでもメモでその本を肯定したとは限らない。そんなノート。

永井潔著 『戦後文化運動・一つの軌跡』

2009-08-02 | 文学
 国際的に見ましても各国の共産党の指導者は芸術について発言する伝統があるともいえます。芸術についての関心は共産主義者の一つの特徴みたいなもので、スターリンもレーニンも、マルクスもエンゲルスも、毛沢東も発言しています。これは共産党本来の文化的性格の証ともいえます。けれども、この長所がそのまま短所になりかねない例を歴史は示しました。ソ連や中国で政治指導者の文化への関心が文化への干渉に転化した経験は周知のことです。芸術界の論争にスターリンや毛沢東が最終判定を下す、というような奇妙な形式さえ生じ、芸術の自由な発展が妨げられたのです。
 そういう過去の国際的経験を他山の石としてもっていることはわれわれ日本人の幸せです。その経験をふまえてわれわれは現在自由な討議を発展させています。 ㌻315

永井潔著 『戦後文化運動・一つの軌跡』

2009-08-01 | 文学
 政治と文学、というような議論は、そういう議論をする人の気持ちがわからんでもないが、概してはがゆいものである。実は政治と文学の対立などは何処にもなく、ただ、政治観と政治観の対立、文学観と文学観の対立、つづまるところ、政治と政治の対立、文学と文学の対立があるに過ぎないのではないか。 ㌻112