未来の読書ノート

読んだ本のメモ。あくまでもメモでその本を肯定したとは限らない。そんなノート。

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山田敬男著 『新版 戦後日本史』

2009-08-04 | 憲法
 このような憲法制定の過程を現象的に見れば、日本政府がGHQ案を「押し付けられた」のは事実とも言えます。しかし、明治憲法型の松本案などでは、ポツダム宣言にもとづく民主化を要求する内外の情勢に対応できないのも事実でした。ことの本質は=核心は、天皇制を護り、保守的支配層を救うにはポツダム宣言を反映した民主的内容をもつ憲法草案をつくる以外になかったということにあります。日本の支配層は、憲法を「押し付けられた」のではなく、GHQ案によって「救われた」というのが事態の核心と言えます。 ㌻76

 さらに、議会の憲法審議に大きな影響を与えたのが、七月二日の極東委員会の「日本国憲法は、主権は国民に存することを認めなければならない」とする決定でした。このような日本の民主勢力の奮闘と、極東委員会の決定に示される国際世論との結合によって、日本政府や保守派の策動は挫折し、憲法に国民主権が明記されることになったのです。 ㌻78

 未来記=押し付け憲法ということを改憲派はよくいうが、「救われた」という見方は言いえて妙である。たしかに核心。そして、国民主権を明記させたのは民主勢力の奮闘あってのことを忘れてはならない。
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