ふじ本まり子の活動報告 for Mobile

元和歌山県議会議員ふじ本まり子の携帯サイト用コンテンツです。

《DVのためのシェルターと対応》

2009-10-20 | 2009年活動報告
 最初に調査したYWCA (Young Women's Christian Association)は、教育関係から福祉関係にいたるまで色々な施設を運営している組織です。
今回はYWCAが設置しているDVのための2つのシェルターを視察しました。一つのシェルターは公になっていますが、もう一箇所は場所が分からないようにしていました。
シェルターはDVに遭い、着の身着のまま逃げてくる親子を一時的に安全にかくまい、その先の生活設計ができるよう、支援をおこなうというのが、主な目的であります。
シェルターは一時避難ということで、3週間を目処にしていると言うことでした。その後は長期に生活のできる施設もあり、DV被害者が安心して生活できるよう、手厚い支援がされていると感じました。また、一緒に逃げてくる子どもにも支援がされていて、遊び場の確保、おもちゃの用意等々、暖かい受け入れの様子が伝わってきました。
次に調査したHome Frontは、そういったDVの対応をネットワークで結び、シェルターから長期の居住へ、また、子どもへの教育の保障、仕事の問題、裁判の手続き、カウンセリング等々をコーディネートしています。Home Frontは20人以上専門員で構成された施設でありますが、24時間対応で被害者の支援を行っていました。こういった組織は州から直接予算をいただき、運営をしていると言うことでしたが、一般からも多くの募金が寄せられるということでした。
また、YWCAで日本の私たちと意見交換をしましたが、それはその後募金を集める一つの手段だということでした。
ここでの大きな役割をはたしているのは、警察であります。警察にはDV専門の窓口があり、迅速に対応できるようになっています。また、裁判所にもDV専門の裁判所があり、連携しながら対処しているとのことでした。
日本では、行政が直接支援を行うといった仕組みになっていますが、カナダでは州政府がYWCAやHome Frontのように活動しているNGOやNPOに予算をつけ活動を支える仕組みになっていました。
NGOやNPOの果たす役割が大変大きく、行政の下請けのようになっている日本の現状との違いを感じました。日本のNPO活動も行政の下請けでない、パートナーとしての地位が必要だと感じました。


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