JUON NETWORK イベント報告

各地で行っているイベント・ボランティア活動を
紹介いたします。

ぶどうの丘 田畑の楽校2022A〜D

2022-04-30 | ぶどうの丘 田畑の楽校
山梨県山梨市で行われた「ぶどうの丘 田畑の楽校(はたけのがっこう)」の報告です。
のべ50名の参加がありました。

参加者の声1

 ぶどうの丘田畑の楽校へは今回初めて参加させていただきました。

 応募及び参加に至ったきっかけは、以前別のボランティアイベントにて兵頭さんとご一緒した際に「山梨のぶどう畑でのボランティアがある」ということを教えていただいたことにあります。
また、元来、畑仕事や農業、林業など自然と関わる仕事に興味があり、その興味が30代後半から(現在41歳)急激に大きくなり、実際の現場で色々体験して学びたいと強く思うようになっていたことも自分の背中を強く押した理由の一つと言えます。
…と、色々理由を並び立ててみましたが結局のところ、このイベントを知った時に感じた「ぶどう作りを見てみたい、参加してみたい」という単純な興味と純粋な気持ちに依るところが大きいと思います。

 前置きが長くなりましたが…

 「ぶどうの丘田畑の楽校」は毎年、山梨県牧丘町で畑を営んでおられる沢登農園さんにお世話になり、その沢登農園さんの畑で年間を通してぶどうの成長を見守りながら実際に農家さんで必要とされる作業を時期に応じて行っていくスタイルで活動しているということでした。
今回の4/30~5/1のボランティアは、年間スケジュールとして各月に予定されているA日程~G日程まで活動の内、年の最初の活動である"A日程"というものでした。
この日の参加人数は13名でした。

 通常この時期はぶどう畑において(ボランティアで)すべき作業はまだほとんどなく、活動内容としては、ぶとう畑や他の作物の畑を案内していただいたり、またそれらの畑、あるいは畑で行う作業に関する何か間接的な軽作業を行ったりするのが例年のことということでした。
しかし今回は(沢登農園の)沢登氏より、「来るべき梅雨に備えて、雨よけのビニールシートを張る作業を取り急ぎお願いしたい」とのことで、この作業を2日間行うこととなりました。

 ここから畑へ移動し、作業の開始となります。

 この日作業を行うぶどう畑は見晴らしの良い丘の中腹にあり、そこからもう少し斜面を上がっていくと、ほぼ"とうきょうスカイツリー"の高さ(634m)と同じぐらいの標高だということでした。
その高さからぶどう畑が広がる斜面を見下ろす景色はとても素晴らしく、裾に広がる町は遥か小さく見え、また、回りを見渡せば山々の稜線とその向こうにそびえる白妙の富士の高嶺を望むことができ、観光(景色を楽しむ)という意味においてもとても良い環境だと思いました。
また、このところ山梨(牧丘周辺)はずっと雨や曇りの日が続いていたそうで、この日の様に気持ちよく晴れたのは久しぶりということで、天候に恵まれたとても良いタイミングでの作業になったようです。

 ところで…実際に現地(山梨のぶどう畑が広がる町)に行ってみて初めて気付きましたが、ぶどう畑は平地ではなく丘陵の斜面に広がっているところが多く存在(というか、ほとんどが斜面に存在)していました。(これは、斜面は水捌けがよく、太陽光も効率的に当たる為、ぶどう栽培に適しているとのこと。)
この様なことも実際の畑を目の当たりにして初めて知ることができました。

 さて、ぶどう畑の状態ですが、ぶどうの木々は斜面に対して縦方向に列をなしており、その列が平行方向に8~10本ほど並んでいる形になっています。木の寸法は、やや中腰にならなければ身長約170cmの自分の頭がぶつかってしまうぐらいの高さです。
また、木は枝に芽が出始めたばかりの状態です。

 この木々の列にそれぞれビニールシートを張っていく訳ですが、既にその木の列に沿ってビニールシートを掛けるための骨組みが設置されており、我々はその骨組みにシートを掛けていく作業を行うということでした。
また、作業開始前の下準備として、骨組み部分にはところどころ出っ張り(骨組の端部分が尖っている)があり、これにビニールを引っ掻けてしまうと破けてしまう恐れがある為、シート張りの作業の前にガムテープなどで出っ張りを覆う養生作業を行いました。

 実際のシート張りの作業は、ロール状になっているビニールシートの先端を斜面の上側から下側へ引っ張っていきーー骨組みの最上部は手が届かないほど高い為、先ず骨組みの片側サイドからビニールシートを引っ張っていき、骨組みの端まで到達したら逆サイドへビニールを広げていき(この時、ビニールシートの裏表が逆にならないように、シートの中心を骨組みの中心と合わせるように、そして枝から出始めている芽を潰さないようにそれぞれ注意しながら行う)、シートの位置や張りに問題がなければ骨組みにクリップ留めをしシートを固定していくという流れで、各列の骨組みに対してこの作業を行っていきます。

 作業開始時点では(ほとんどの参加者が(?)初体験であった為)どの様に作業を行えば効率が良いのか、いや、そもそもどの様にこれを行えば良いのかがわからず、とりあえずは沢登氏や作業リーダーの指示を受けつつやれること("こうした方がいいかな"、みたいな漠然としたこと)をやるに徹していました。
この探り探り且つ慎重な作業は、1列シート掛けを終えるのにかなりの時間を使うこととなりました。
しかし2列、3列…と同じ作業を繰り返す内に各々が要領を掴み、チームワーク(コミュニケーションや連携)も良くなっていき、次第に作業スピードが上がっていくのを感じました。
また、各々のポジショニング(役割分担)や、あるいはそれに固執することなく個人の判断で"ここに人が必要だ"という場所に臨機応変に移動したり、指示を送ったりする等、各メンバーが自主的に動きながらも連携・調和が取れている様な感覚を得られ、(私個人的には)作業自体がとても楽しく感じられました。

 しかしこの作業…これだけの人員を割いても一つの列にシートを設置するのに難儀し、要する時間と手間も大きいことを思うと、担い手が現象傾向にある(と思われる)農家さんにあっては(少人数でこれを行うことは)非常に大変だろうことは容易に想像がつきます。

 この日の作業はある程度キリの良いところまでで終了し、残りは翌日に行うこととし、宿舎へ引き返しました。
引き上げる際は、沢登氏の運転する運搬車(作業道具等の重い荷物を畑の中へ運び入れたり出したりする為の車)の荷台に乗ったり(腰かけたり)、作業リーダーの運転する軽トラックの荷台に乗ったり、歩いたりしながらそれぞれ作業場を後にしました。
自分も運搬車の荷台に腰かけて移動させていただきましたが、都会や住宅街で暮らす日常では農作業用の運搬車に乗る機会など皆無なので、アトラクション感覚で農作業とはまた違うとても楽しい体験ができました。

 宿舎に帰った後は皆で作業分担しつつ夕飯準備を行いました。(私は他の男性陣3名と共に"ノビル"の皮剥きを担当しました。"ノビル"という植物も都会や住宅街では馴染みのないもので、おそらく初めて触れるであろう他のメンバーと共に若干の戸惑いとともに作業を行いました。こういった作業を行う中でさらに親睦が深まっていき、その後も非常に楽しく過ごすことができました。)

 夕食・親睦会の後には初参加者へのレクチャーがありました。レクチャーではJUONの活動やぶどうの丘田畑の楽校の年間の流れ、有志活動等に関するお話を聴きました。
中でも、有志活動については、"JUONの活動"の様なイベントとしての活動とはまた違った援農(えんのう←この言葉もボランティアを始めてから知った言葉です)があることを知りました。JUONの活動をきっかけに、こうした援農の活動にも参加できる時があれば参加してみようという気持ちを持ちました。

 このレクチャーの後は再び自由時間を過ごし、就寝となりました。(寝る時は座布団を数枚床に敷き、その上に寝袋で横になる状態でした。)

 二日目の朝は、朝食作り班と隣接するお寺さんの周辺の掃除及び草むしり班(このお寺さんの敷地に自家用車で来た参加者の車を停めさせていただいている為、その代わりに周辺の掃除や草むしりをすることとなっている)に分かれてそれぞれ作業をし、朝食を取った後に畑での作業が開始となりました。

 この日は前日とは別の(沢登農園さんの)ぶどう畑にてビニールシート張りの作業を行いました。
皆、前日の疲れが残っているだろう中でもスムースに作業を行うことができ、前日の作業始めの時とは比較にならないぐらいのスピードでシート張りが進みました。
途中から降雨があり作業は中断となりましたが、(作業としてはまだ途中で、ビニールシートを掛けきれていない場所もありますが)ボランティア活動終了後には非常に大きな充実感を得られました。

 今回の活動は主にビニールシート掛けが中心の作業となりました。この作業は"体力勝負"的な部分があるものの、常に頭上に注意をしなければ頭を木や骨組みにぶつけてしまったり新芽をダメにしてしまう可能性がある為、気を付けるべきところは気を付けなければならない大変なものだと思います。
今回はボランティア参加者という、人数をある程度かけた状態、いわば人海戦術といった形で行いましたが、普段の場合(ボランティアの作業者がいない場合)や他の農家さんでは通常どの様にやられているのだろうか、ということも非常に気になりました。

 これらの作業は、日頃住宅街で暮らし、農業(ぶどう作り)に携わってこなかった者としては大変貴重な体験だったと思います。またそれが実際に誰かの(農家さんの)為になっているということにとてもやりがいを感じました。
2日間の活動を終え、自宅に帰った後も「充実した時間をすごせたな」という思いとともに今回の活動を振り返ることができました。

 ぶどうの丘田畑の楽校はこの後もB日程、C日程…と続いていきますので、自分はなるべく多くの活動に参加し、ぶどう作りの年間の流れを見ていけたらと思っています。他の工程の作業も体験し、色々学んでみたいと思っています。
また、有志活動というお話もありましたが、参加できる時にはその様な活動にも参加してみたいとも考えています。


参加者の声2

 私にとってはボランティアそのものが初体験です。
非日常な体験ができたことと、熱意を持って参加された方々と時間を共有できたことでとても有意義な時間が過ごせ本当に楽しい時間でした。

 私が参加した作業ですが、A日程は単純作業で比較的皆さんで会話しながら賑やかでしたが、B日程はこの作業で房の仕上がり形状が決まってしまいそうだし品種によって若干手順が違うため集中していないと間違えそうで黙々と静かな作業でした。
重要な工程を任せて頂いた農家さんの期待に応えるべく最初は慎重に進めていたので時間も早く過ぎさった感じです。

 ボランティアの参加は一部の畑と作業だけですので実際それほど農家さんのお役に立ててないかもしれませんが、むしろそれ以上に、普段見ることのない作業への関心や理解が増すことができたり、遠くに見える富士山を眺めがら自然環境に浸ることができたり、農家さんや参加者同士の交流ができたりすることで、得られることがとても多いと感じました。

 そして作業後ですが、車で10分ほど離れたローカル感たっぷりの温泉で疲れをとり、温泉から戻り次第の夕食準備や後片付けやその後の交流会まで、自分のように慣れない参加者にはベテラン参加者やスタッフさんの絶妙なアドバイスのもと手際良く進行していました。

 宿泊を伴う活動はスタッフの方が準備や進行、片付けまで本当に大変だと感じましたが随所に参加者に対する配慮がなされており、すぐに定員になるほど人気のイベントである理由が参加して実感できました。
是非また参加させて頂きたいと思います。


参加者の声3

 今年の4月、大学進学で上京したてほやほやの当時の私にはまだ友人はいませんでした。
そんな中、きっかけづくりで目を付けたのがここ、田畑の楽校でした。
上京以前もそもそもボランティアに行ったことがなかったので、「どんな人がいるんだろう?」「何もできないけど受け入れてもらえるかな?」とかとか…、当時は相当に気張っていたように思います。
ところがどっこい、いざ参加してみると年齢層こそ若いのは私くらいではあるものの、そこにはとても人なつっこい人ばかりで、私を温かく迎え入れてくれました。
我が子のように…、というわけではなく、20歳や30歳も年の離れた友人ができたような感覚でした(もちろん敬意も払ってます(笑))。
ここ、田畑の楽校での援農作業も好きな私ですが、今では彼らに会いに行っていると言っても過言ではないのかもしれません(笑)

 それはさておき…。ここからはぶどうの丘の体験談です!
今回参加したのはC日程!朝早くから山梨に向かって「お久しぶりです!今日からまたおねがいします!」と元気に一声。
まだたった2回しか参加してない私ですが、参加者さんの多くは既に顔見知り。
こんなに挨拶が待ち遠しいことも珍しいものです(笑)車でお宿(仮)まで連れて行ってもらってからが本番、皆で作業開始です。

 今回の作業は伸びすぎた茎や新芽をカットするお仕事。
説明をしっかり聞いた後でも、1割くらいしか理解してない私ですが、作業員長さんの技を見て、真似して、(あるいはちょっと失敗して)少しずつどこを切ればいいのか見定められる目利きへと成長していけました。

 そして今日も時には集中、時にはおしゃべりしながら楽しく技を身に着けていきました!
作業終了の合図がかかるころには、僕を含めた半数ほどがまだ切り足りないご様子…。
今回も多くのとんだぶどう野郎が誕生してしまっていたようです(笑)。
さてさて、これからも更なる高みを目指して、ぶどうに染まっていこうと思います!
それではまた来週。


参加者の声4

 7/2-3日で塩山の、ぶどう袋掛けに参加させていただきました。
この日は40℃に近づく暑さで、2日間手伝いが出来るかなと不安でしたが、ぶどう棚の中は意外に風通りも良く熱中症の心配も空振りでした。
今回初めての参加で足手まといに為ったと思いましたが、皆さんのご指導のおかげで、なんとか脱落者に為ることが無かったのに、感謝です。

 昨年からぶどうのオーナーに為ってぶどう作りに興味が出て来ました、私の所に来るぶどうも農家さんが、こんなに何度も繰り返し作業をしたのだと思うと収穫が楽しみです。

 さて私は64歳と高齢者?の上に、交通時間が6時間を超える為、集合時間の10時に間に合う様にと静岡経由で前泊して入りましたが、前日の夕方に集合のプランも有ったらとても嬉しいと感じました。


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