JUON NETWORK イベント報告

各地で行っているイベント・ボランティア活動を
紹介いたします。

ぶどうの丘 田畑の楽校2023A〜E

2023-04-22 | ぶどうの丘 田畑の楽校
山梨県山梨市で行われた「ぶどうの丘 田畑の楽校(はたけのがっこう)」の報告です。
のべ57名の参加がありました。

参加者の声1

 ぶどうの丘 田畑の楽校に初めて参加させていただきました。

 塩山駅到着後は、宿泊先で身支度を整えて開校式。そして圃場へ。
作業としては、すでに、ぶどうの枝の誘因の為に張り巡らされている針金の上に、針金のすき間から針金ドームを上げるという作業でした。
天候にも恵まれ、ひと汗かいてから昼食休憩で自己紹介タイム。
皆さん遠方から参加されていて、他の企画に参加したことがあるという方、企画参加皆勤賞という方もいて、魅力ある活動なのだなと思いました。

 午後は、圃場を移動し、なだらかの斜面だったので、少し楽に作業ができました。
ひたすら針金ドームを上げていくのですが、作業始めの時は4人がかりでやっていたものが、2人でも上げられるほどコツをつかんでいました。

 作業後は、近くの鼓川温泉へ。女子としてはもう少しゆっくり浸かりたかったです。
その後、皆で分担して夕食準備。
印象的だったのは、移動の道すがら摘み取ったノビル!
ほんの少しでしたがエシャロットのような味がして、美味しかったです。すでに、ノビルの会があるとか、、、
それと、カボチャ無しのほうとう!カボチャが入っていなければ、ただの味噌煮込みうどんだ~との声もありましたが、私はカボチャでドロドロになった物が苦手なので、とっても美味しく頂きました。

 2日目は、朝食をとって圃場へ。
作業のコツを掴んで、スムーズに作業できました。
木の高さが低かったので、背の高い方はほぼ一人でドームを上げていました。(´▽`)
しかしながら、素人の作業ですので、うまくできていない所もあり申し訳ない気持ちでいましたが、生産者さんから「上げてくれただけで有難い!」という一言で、とても報われた気がしました。

 お昼に作業終了。後片付け、清掃などを済ませて閉校式。
その後は、希望者だけでイチゴ農園へ。
各々、イチゴを摘み取ってひたすら食べました。
一つ残念なことは参加中、富士山を見ることが出来なかったことです。

 今回、参加させていただいて、普段できない様々な体験ができました。
それと、樹恩20周年記念の手ぬぐいも購入できて良かったです。

 企画運営してくださった事務局の方、指導してくださった生産者の方、ありがとうございました。
日程が合えば、又 是非参加したいです!


参加者の声⒉

 ぶどうの丘田畑の楽校に参加して、、、
都内で生まれて育った私にとっては、農作業はほぼ初めての経験で、子供の頃に芋掘りの経験ぐらいしかなく、充実した2日間となりました。

 今回のぶどう農園での作業は「房づくり」でした。
最初は初めての作業で不安でしたが、農家の方から丁寧に説明を受けてからの作業でしたので、安心して作業出来ました。
また、ぶどう畑からは富士山も綺麗に見えて最高のロケーションでした。

 作業後には温泉で汗を流してから夕飯作り。
普段から料理をしない私にとっては、こちらも良い経験でした。
食事の後は参加者との交流もあり、話も盛り上がって楽しい時間でした。

 翌日も、午前中にぶどう農園で房づくりと伸びたツルを切る作業でした。
徐々にぶどうへの愛着が湧いてきました。
ぶどうの成長が楽しみです。


参加者の声3

 自分は農作業体験には興味があって、知り合いのつてで稲作や野菜農家さん宅に集まっては作業をやらせてもらうことを続けていたが、果樹の作業というのはほとんど体験したことがなくずっと好奇心はもっていた。
また、中央線に乗っていると、電車が山梨県の勝沼から塩山にさしかかると辺り一面がぶどう畑の景色に変わるのを見てすっごく特徴のあるところだなとは前々から感じていた。

 今年度の初めにたまたまJuonというNPOのぶどうの楽校という援農プログラムがあるのを知り、勇気を振り絞って申し込んでみた。
そして4月からぶどうの作業に参加させてもらい、自分としては今回が3回目の作業になる。
これまで2回分欠席してしまったので残念ながら皆勤賞ではない。
体験できなかった作業はまた来年できればと思っている。

 当日は、まず皆で輪になっていつもの農家さんを交えた挨拶と今回の作業の説明が発表された。
この行事は開校式と呼ばれていた。
その後、皆で作業する畑まで移動する。
移動手段も都会では経験することができない効率的でワイルドな手段を使うところなのだが、今回の畑は開校式の場所から近過ぎたためそのワイルドな移動手段ではなく普通に徒歩で移動した。

 この農家さんのぶどう畑は一帯に10箇所くらいに分散しており、日によって作業する畑が異なる。
作業するぶどう畑は高台にあり、周囲のぶどう畑がまるで波打っている緑の絨毯のように見えて面白い。
畑のぶどうを見ると、前回3週間前の作業の時には、まだぶどうの実は花から実になったばかりの小さな粒々の集まりで言われないとぶどうとは認識できないモノだったが、

 今ではすっかり大きくなって誰が見てもぶどうとわかるりっぱな房に育っていた。
前回と作業した畑は違うものの品種は同じとのことなので、たった3週間でこんなに育つんだとビックリした。
畑では農家さんから再度具体的な作業の説明とその実演があった。
モノ覚えが悪くて不器用な自分は、これを見逃してはいかんのでその実演を目を凝らして見つめた。

 今回やるのは大きくなってきたぶどうの房に袋をかける作業だ。
既に房は実の間引きがされているらしく(=粒抜き)、今後ぶどうには夏の間、袋を被って過ごしてもらい、農薬を被らないようにするらしい。
袋は紙製で口のところに針金がついていて、袋を房の下からすぽっと入れて、房の上部で針金でくるくると巾着のように巻いて房全部を包み込んでしまう。

 この時、袋の口が完全に針金で巻かれていないと後で強風が吹いた時に外れてしまうし、針金をきつく縛ってしまうと袋を外す作業の時に外し難くて手間がかかってしまうということで微妙な加減が必要なようだ。
更に針金で縛った袋の余りの部分がタコの口のように開いていると、そこに農薬や雨水が溜ってしまい、袋の中に滴り落ちる可能性もあるのでそれもよろしくない。

 また袋の中の房は上部も下部も十分な空間の遊びがないと今後房が大きくなろうとしても袋の中が窮屈で大きくなれないとのことで、周りに十分な遊びもつくってやる必要もあるとのことで、気を付けて袋掛けの作業を進めた。
ぶどうの袋掛け1つとってもなかなか奥が深い。
毎回思うのだが、ここの凄いところの1つは農家さんも作業を実演して教えてくれるのだが、それ以外に経験豊富なベテランの参加者が積極的に指導してくれるところだ。
農家さんの実演を見てわかったつもりでも、いざ各自畑に散らばって一人で作業を始めるとやり方に迷いが出ることが多々ある。
そういう時はそのベテランさんに気軽に質問ができるのですっごく心強い。

 今回の袋掛け作業はぶどうに直に触れずに作業ができ、速度の差は生じてしまうが丁寧に作業すればおそらく失敗はせず、経験不足の自分がやっても将来のぶどうの価値を下げてしまうことはないだろうと思われたので、単調ではあるが素人の自分向きな作業と思われた。
しかし作業の後半になると、粒抜きが済んだ房には全て袋掛けが終わってしまい、まだ済んでない房だけが残ってしまった。
そこでそこからは自分達もぶどうの粒抜きを行うことになった。

 粒抜きは主に房の奥にできた実をハサミで落としていくことで、今後より大きく育った実同士が房の中で押し合いへし合いして潰れないように房の中で実と実の間に余裕をもたせるのと、実の数を間引いて少なくし味も甘くさせる効果があるようだ。
残す実をハサミで傷つけないようにしながら外す実だけを切り落としていく。
これは将来の房の形にも影響して商品価値を左右しそうな玄人向きの作業なのでかなり緊張したが、一方でそのような重要な作業に携わることができる喜びというかやりがいというか不思議な高揚感を感じた。
このようなぶどうの将来にすごく影響しそうな作業に直に携われたことで、この畑のぶどうへの愛着がすごく高まり、本当に美味しいぶどうに育ってもらいたいと真剣に思えるようになった。
こうして今回の作業も2日目のタイムリミットを迎え終了となった。最後に皆でまた輪になって挨拶で締めくくりとなった。この行事は閉校式と呼ばれていた。

 これまで作業に参加してきて、ぶどうを立派に実らせるために行う各工程はそれぞれとても手間がかかる大変な作業だということがよくわかった。
自分達が参加する時に寝泊まりさせてもらう家は"ほったらかしハウス"と呼ばれていたが、ぶどうの方はほったらかしどころか、天塩にかけて面倒を見て育てられる箱入り娘だった。
この後も各工程を体験させてもらい最後の嫁に出すところまで見届けたいと思った。

 他の地域でも感じることだが、この農家さんの周辺でも行きかう軽トラや赤い散布車に乗っている人達、畑で作業している人達の中に若い人は見かけられずどちらかと言うと年配者ばかりが目に付いた。
ぶどう農家の仕事は手間のかかる作業が多そうだがどこもなかなか人手が足りないのではと感じた。
改めてJUONのHPを見てみると、そのミッションに"地域コミュニティ"、"農山村"という言葉があり、"農山漁村が、都市とともに持続的に存在できる社会"という記載があった。
もしもこのぶどう農家さんのある農村コミュニティ全体が持続して今後もりっぱな作物を作り続けていけることにも貢献できればそれはすばらしいと思った。

 ぶどうの楽校のお陰でぶどうが気になってしまい、楽校の帰りの中央線では、勝沼の駅に電車が停まると、ついついよそのぶどうはどうだろうと思い左側の窓からぶどうの生育の様子を観察してしまうようになった。
ぶどうとはあまり関係ないが、ちょうど桃のシーズンが始まり、ここ周辺はぶどう以外に桃の一大産地でもあるので帰りに桃を買って帰った。
桃もぶどうと同じように農家さんが手塩にかけて育てていることが、今は当然のように理解できるようになった。


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