今年の大河ドラマ「光る君へ」は、源氏物語の作者 紫式部の生涯をつづる平安絵巻ドラマです。ところで、源氏物語の中の光源氏には、複数のモデルがいたとされ、その中の1人が「中将藤原実方朝臣」といわれています。県道39号線、名取の山裾にその墓所がありますが、その死と因縁深い神社がここ、名取愛島の佐倍乃神社(笠島道祖神社)です
慶長7年(1602年)の野火に罹り、社殿及び古文書、什物等悉く焼失しましたが、伊達政宗以来の歴代の藩主・領主等厚く尊宗した神社でもあります
明治の初め、道祖神社の社号を現社号の村社佐倍乃神社に改め、社名が併記されています
佐倍乃(さえの)神社について詳しくはこちら 宮城県神社庁 (miyagi-jinjacho.or.jp)
元禄2年、あの俳聖松尾芭蕉が「奥の細道」行脚の時、「笠島はいずこ五月のぬかり道」とよんだ句にある名取市愛島笠島に鎮座している神社で「笠島道祖神社」と称しました。
平安時代、「中将藤原実方朝臣」が、阿古耶(出羽国)の松を訪ねた帰り、こちらの佐倍乃(さえの)神社付近で落馬、そのときの怪我がもとで亡くなります。一説には、神社への礼を失し、通り過ぎようとして落馬したとされています
例祭日(4月20日)には、宮城県指定無形文化財に指定されている出雲流の「道祖神神楽」が奉納されます
県道から一歩入った先に広がる、そして古い参道も残る静寂に包まれたお社、なにか神霊に触れるようなパワースポットです
礼を失しないよう丁寧に参拝し、神社を後にしました
1kmほど北の「中将藤原実方朝臣」の墓所を訪ねた時のブログは こちらです