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山梨散歩(勝沼ぶどう郷)

2019年02月05日 | おでかけ



( 山梨散歩(大善寺) より続く )

大善寺を後にすると、お昼を食べるために勝沼市街地に向けて歩き出した。駅の観光案内所で聞いた情報によれば、大善寺から勝沼市街地までは歩いて20分ほどとのことである。国道を歩いて市街地方面に歩いていくと、左手に「太郎橋 祝橋→」と書かれた小さな案内板が見えた。興味に駆られて、その案内板に従って坂道を降り、細い道を歩いていく。
途中、日川を渡る吊り橋風の太郎橋という橋を渡り、日川に沿って歩いていくと、県道に出た。右手に折れて、北に歩いていくと、日川にかかる2つの橋が見える。右手は国の登録有形文化財の祝橋、左手は昭和60年に完成した新祝橋である。

祝橋は歩道専用の橋であるが、水道本管が中央に通る水道橋でもある。現在の橋は3代目の橋で、初代祝橋は日川を渡り甲州街道に至る橋として建設された。当時の村名から祝橋と名付けられたこの橋は両岸からひじき桁をせり出す木造橋で、明治40年に水害で流失したとのこと。


その後、大正3年に現在の場所に吊橋が建設されて、祝橋と命名されたとのことである。現在の橋は祝橋の老朽化から自動車の通行に耐えうる橋として昭和5年に竣工している。


延長58.6m、幅員6.6mのコンクリートアーチ橋で、昭和初期の貴重な土木工作物として平成9年に国の登録有形文化財になったとのこと。


この橋を渡ると右手に勝沼氏館跡のある丘が見えてくる。この丘の上は国指定史跡勝沼氏館跡である。


勝沼氏はこの地の有力武将の居館跡で、武田信玄の叔父である信友が勝沼衆を率いてこの地を拠点としていたと考えられているとのこと。


勝沼氏館跡を後にして、県道を更に北に歩いていくと、旧甲州街道と交差する。この上町交差点を左折して勝沼市街地の中心部に向かう。道路沿いには民家が増えてきた。しかし観光案内所で教えてもらったほうとう屋は今日は定休日だった。周囲で営業している店も見あたらず、観光マップを見て、観光施設「ぶどうの丘」に行ってみることにした。ここなら、レストランか何かが営業しているに違いない。
地図を見ながら観光施設「ぶどうの丘」に向かったつもりだったが、どこかで道を間違えたのか、一旦JR勝沼ぶどう郷駅に戻ってしまった。観光施設「ぶどうの丘」は駅の正面に見える。アップダウンがかなりきつそうであるが、今日は朝から何も食べていない。せめて山梨に来たからにはほうとうくらい食べて帰りたいところである。意を決して歩き始めた。


駅から観光施設「ぶどうの丘」までは歩いて20分くらいかかった。足を痛めていなければ、もう少し早く着いたかもしれない。観光施設「ぶどうの丘」に着いたときには時計の針は午後2時を回っていた。


午後になって、雲と雲の合間から青空が見えてくると、日が射してきた。昼間の最高気温は9℃で風は無く、空気がヒンヤリと感じられる。一生懸命歩いたからか、かなり暑くなってきた。


観光施設「ぶどうの丘」はワインショップ、展望ワインレストラン、ホテル、温泉、美術館、お食事処などで構成されている。まずは遅めのお昼を食べようとお食事処「思蓮」に向かった。

( 今日のランチ(思蓮ほうとう@思蓮) に続く )

お昼を食べて満腹になったところで、美術館に向かった。敷地内にある美術館の入館料は無料で入ることができる。昨年11月30日から今年の3月31日までは「日本画家が描く美しき女性像」「ブルガリアの画家による『東欧の魅力』展」を開催中。食べ休みも兼ねて、絵を見て廻った。
その後はワインショップに行ってみた。このワインショップの地下には地下ワインカーヴがあり、専用の試飲容器タートヴァンを購入すると約200銘柄のワインを試飲できるとのこと。しかし、ほうとうでお腹がいっぱいなので、ワインの試飲はあきらめた。ワインも買って帰りたいところだったが、怪我をして足を引きずっている状態だったので、ワインの購入も見送った。

施設を一巡すると、再びJR勝沼ぶどう郷駅に戻る。


帰りの電車までしばらく時間があったので、駅の周囲を少し歩くことにした。駅の塩山方面の線路沿いには甚六桜公園がある。甚六桜とはJR勝沼ぶどう郷駅周辺に植えられた桜に付けられた名前である。


中央線八王子・甲府間は明治36年に開通したが、当初、勝沼駅は設置されなかった。その後、開通から10年後に勝沼駅が設置された。急傾斜の地形のためにスイッチバック式の駅になったとのことで、旧勝沼駅の塩山駅寄りに当時の旧勝沼駅で使われていたホームの塩山側の先端部分が公園となっている。


ホームの上には旧駅の駅名標が残されているほか、ホームの中央には桜並木が植えられている。


駅の甲斐大和駅方面の広場には駅前甚六公園があり、中央線の線路の盛土に平行にして電気機関車EF6418が保存されている。


EF64形式の電気機関車は昭和39年に旧国有鉄道が勾配線区用に開発した直流電気機関車で、後継機関車のEH200形の登場に伴い、平成15年から順次廃車された。


この18号機は昭和41年に製造され、平成17年に現役を引退した東芝製の電気機関車とのことである。


甲州市では、甲斐大和駅方面にある大日影トンネルなどの鉄道遺産や駅前公園の整備にあわせて、モニュメントとして平成18年に設置したとのこと。こんなに近くで見える電気機関車は初めてである。


ちなみに大日影トンネルにも行ってみたかったが、現在は一時閉鎖されているとのことで、行かなかった。というよりも足が痛いので行けなかった。
駅の周囲を一巡すると、駅周辺もだいぶ暗くなってきた。東京方面に行く電車の発車時刻も近づいてきたので、駅のホームに入って、電車が来るのを待つ。

10分ほどして立川行きの普通電車が来たので、この電車に乗ることにした。1時間40分ほど電車に揺られて、豊田駅で途中下車。イオンモール多摩平の森で買い物をして帰宅する。
家に帰り、あらためて傷の具合を見ると、左腕と左膝に大きな擦り傷が出来ていた。更に太股には打撲に伴う内出血の跡もあった。傷の手当てをしたが、少々膝廻りが腫れぼったく感じる。当面はあまり無理は出来なさそうである。


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