横綱部屋

よこづなへや

ほんとですって

2010-11-16 23:14:25 | おえかき
小学生のときに、友達数人のあいだで数日はやった遊び。
最初に言い出したのは先生で、何の授業のときだったか会のときだったか
なんでそんなことを思いついたのか何かの本で読んだのかまあとにかく
先生の言うことには



じゃあまず2人組になって、えーとじゃあ最初は隣の席同士でやってみよっか。
どちらか1人が頭のなかになんでもいいので数字を思いうかべてみてー。
もう1人の人は、なるべく何も考えなーい。目をとじてもいいよー。
あ、2人ともしゃべったらだめよー。





思いうかべたかなー?
そしたらその数字を、ずーっと思いうかべながら相手のお友達に向かって
口では言わずに「送って」あげてみてください。




そうそう。送って送って送って・・・




相手の友達の頭の中にも、数字が思いうかんだかな?




はい!じゃあその浮かんだ数字を言ってみて。


というもの。

で?という突っ込みも聞かれそうだったが、そこはまだ素直な小学生。
「えー違うよ、8よー」とか「違いますー1億千万ですー」とかいう声が上がる中で
「すっげー!!当たった!!」という子もいた。
まあ「送った」数字が本当は何かなんて本人にしか分からないので当たってなくても
当たったって言えば「おーすげー!何!?先生なんで!?」と盛り上がりもするので
そう言ったのかもしれない。
もしかしたらほんとに当たってたかもしれないし当たってなかったかもしれないし
実際一桁くらいの数字なら適当に言った数が当たる確率も高いといえば高くなる。
もっかいやろもっかい!としばらく数字を言い合う声がにぎやかに響く中、
先生はそのあとそういう「念」みたいなものについて話をしてた気がするんだけど
内容は忘れた。

あたしもそのあと何度か友達とやってみると、面白いことに何度かは当たった。
「送られた数字が頭に浮かんでくる」と言われれば、なるほど浮かんでくるではないか。
まあそれって別に誰かが送ってきたとか関係なく浮かべようと思ったら浮かぶんだろうけど

で、放課後に当時遊んでいた1こ下の友達2人組にこのことを教えて、
なんでやろね~、おもしろいね~と言っていた数日後。
土曜日で半日で学校が終わって、放課後に飼育小屋の掃除をして遊んでいたときのこと。
天候は曇り空。なんでこんなこと覚えてるんだろう。
その2人がなんかちょっと深刻そうな顔をしてやってきた。

「ねーねーづなちゃん、このまえの数字当てるやつなんやけどね」

うん、あたしらもあの後また何回かやったけどやっぱり10以上になったら
なかなか当たらんなあー。


「あたしら、何回やっても当たるんよ。」


へーすごいやん!やってみてやってみて。


2人はさくさくと「5」とか「2」とか「1」とかやって、そのたびに
当たってるふうなんだけどなぜかあんまり楽しそうじゃない。
が、一桁なら当たることもあるだろうし、2人が打ち合わせて数字を覚えとけば
それぐらいはできるんじゃない?とちょっと疑いのまなこを向けるあたしと友達。
じゃあ今度は数字3こでやってみるね、と2人。
やはり当たっている、らしい。
でも本当かは分からない。
そのうち、


「あのね、10こぐらいでも分かるんよ」


などと言いだすではないか。
よし、じゃああたしが数字決めるけん、それを送ってみて!
適当に並べた数字をノートに書き出して1人に渡す。
もう1人にはもちろんずっと目をつぶっていてもらう。後ろ向いてたりしてもらう。

できた!じゃあこれでやってみて!







数秒後に相手の子が言った数字は、あたしが書いた数字と順番も全部合っていた。



何回やっても当たる。
5つでも6つでも10こでも、書いた数字がことごとく当てられていく。
2人は「なんでやろ、なんでやろ」「でも頭ん中にうかんでくるんよ」と
ちょっと困った顔すらしている。

当時のあたしたちは子供らしく
「すごいなー!!なんでやろなー?やっぱ「念」とかってあるんやなー!」
とその場で4人で盛り上がってこのことを大人達に言うこともなく、
次の遊びを見つけてはその数字当てのことはいつのまにか忘れてしまった。
今思えば出るとこ出たらちょっとしたローカルニュースでも取り上げられそうな
話題だったんじゃないか?あれ。すごかったぞ。
茂木健一郎先生にも会えたんじゃないか?

さすがに数字が10個以上あるのを何回もやってると、
途中で抜けてたり違う数字が出てきてたりしてたけど
それにしてもなあ。

小学校卒業してからはその2人と遊ぶこともなくなったので、
2人があのことを覚えてるのか、今でもできるのかは分からない。
でもあの頃だったからできたんじゃないかって気がする。
おもしろかったなあ。
コメント
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