今更ですが、本年もどうぞよろしくお願いします。
年を越した地震編もやっと完結です(^^)。
☆
何もない生活が2、3日続いたが、さすがに厳しくなってきた。
このままではどうしようもないと、
意を決して部屋の扉を開けることにした。
体重をかけ、思いっ切り押したが、相変わらず少ししか開かない。
「ダァー」
それでも何度も押す内に、わずかに腕が入る隙間が出来た。
『行けるかも!?』
厚い服のままでは少ししか入らず、
セーターを脱いでシャツ1枚になり、
扉に腕を引っ掛けながら押し込むと、
遂に左腕を入れることが出来た。
『よしっ』
そのまま座りながら下の方に移動し指で触ると、本の感触があった。
『むぎー』
何とかつまんで腕を引き抜くと、やっと一冊取り出すことが出来た。
『ふー。やれやれ』
腕に軽い痛みがあり見てみると、ミミズ腫れして血がにじんでいた。
仕方ない。やるしかない。
また腕を扉で擦りながら次の本を取り出す。
後はその繰り返しで、何度も何度も同じことをして少しずつ取り出す。
すると、最初より多く開くようになり、腕も楽に入りペースが上がった。
『おっ』
ガツンと、ゴミ箱のロング缶に当たる音がした。
これを取れば、展望が開けてくる。
『むむむー』
だが、ロング缶を動かそうと指先に力を入れても思うように動かない。
本か何かが載っているようだ。
『ウォー』
何度やっても動かなかったので、
棒を入れ力の限り持ち上げた。
すると、斜めに向きを変え覗けるほど扉が開いた。
『ヤッター、ゲッ』
そこから覗いた部屋の中は、前震より更に凄いことになっており、
前震では耐えたプリンタも落ちていた。
もし部屋で寝ていたら、足を直撃していただろう。
『ふぅーーー』
気を取り直し、作業を再開する。
後は物が見えるのでペースが上がり、
やっと体が入るだけの隙間が空いた。
『良かった~』
遂に中に入ることができ、財布などを取ることが出来た。
それにしても、改めて部屋を眺めたら前震以上に悲惨な状況で、
地震の怖さを肌で感じた。
もし部屋で寝ていたなら、間違いなく本に埋もれていて、
身動きが取れなかっただろう。
というか、無事では済まなかったに違いない。
そんな中でも、今回も液晶テレビは倒れていなかった!
耐震ジェル、恐るべしべしっ!!
片付けをして、実際部屋で寝ることが出来たのは大分経ってからで、
その間、余震はあるは、水は中々出ないは、その他色々あるはで、
とても大変な毎日だった。
改めて、”何もない日常”の大切さ、ありがたさが身にしみた熊本地震であった。
☆次回更新予定日、春頃。
「一言」
やっと終わった(^^;)。
年を越した地震編もやっと完結です(^^)。
☆
何もない生活が2、3日続いたが、さすがに厳しくなってきた。
このままではどうしようもないと、
意を決して部屋の扉を開けることにした。
体重をかけ、思いっ切り押したが、相変わらず少ししか開かない。
「ダァー」
それでも何度も押す内に、わずかに腕が入る隙間が出来た。
『行けるかも!?』
厚い服のままでは少ししか入らず、
セーターを脱いでシャツ1枚になり、
扉に腕を引っ掛けながら押し込むと、
遂に左腕を入れることが出来た。
『よしっ』
そのまま座りながら下の方に移動し指で触ると、本の感触があった。
『むぎー』
何とかつまんで腕を引き抜くと、やっと一冊取り出すことが出来た。
『ふー。やれやれ』
腕に軽い痛みがあり見てみると、ミミズ腫れして血がにじんでいた。
仕方ない。やるしかない。
また腕を扉で擦りながら次の本を取り出す。
後はその繰り返しで、何度も何度も同じことをして少しずつ取り出す。
すると、最初より多く開くようになり、腕も楽に入りペースが上がった。
『おっ』
ガツンと、ゴミ箱のロング缶に当たる音がした。
これを取れば、展望が開けてくる。
『むむむー』
だが、ロング缶を動かそうと指先に力を入れても思うように動かない。
本か何かが載っているようだ。
『ウォー』
何度やっても動かなかったので、
棒を入れ力の限り持ち上げた。
すると、斜めに向きを変え覗けるほど扉が開いた。
『ヤッター、ゲッ』
そこから覗いた部屋の中は、前震より更に凄いことになっており、
前震では耐えたプリンタも落ちていた。
もし部屋で寝ていたら、足を直撃していただろう。
『ふぅーーー』
気を取り直し、作業を再開する。
後は物が見えるのでペースが上がり、
やっと体が入るだけの隙間が空いた。
『良かった~』
遂に中に入ることができ、財布などを取ることが出来た。
それにしても、改めて部屋を眺めたら前震以上に悲惨な状況で、
地震の怖さを肌で感じた。
もし部屋で寝ていたなら、間違いなく本に埋もれていて、
身動きが取れなかっただろう。
というか、無事では済まなかったに違いない。
そんな中でも、今回も液晶テレビは倒れていなかった!
耐震ジェル、恐るべしべしっ!!
片付けをして、実際部屋で寝ることが出来たのは大分経ってからで、
その間、余震はあるは、水は中々出ないは、その他色々あるはで、
とても大変な毎日だった。
改めて、”何もない日常”の大切さ、ありがたさが身にしみた熊本地震であった。
☆次回更新予定日、春頃。
「一言」
やっと終わった(^^;)。