25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

映画ベスト3 この3年

2019年10月04日 | 映画
 クリント・イーストウッド監督・主演の「The mule(運び屋)」DVDで観た。 よい映画だった。クリント・イーストウッドtが90歳の実年齢で演じた。
 ストーリーは百合の農場がつぶれてしまい、農場も家も差し押さえられたところから始まる。外でかっこよく成功したいと思い、家庭をかえりみない勝手な男で、退役軍人でもある。
 唯一慕ってくれる孫娘のパーティーで、男に話しかけられ、自分は運転違反は一度もしたことがないことを言ってしまった。それを聞いた男は金になる仕事がある、と言って、ある場所に行くようすすめるのだ。それが麻薬運び屋の始まりである。
 奇妙なのは、平凡なストーリーなのに、イーストウッドのあらゆる動作、仕草
や表情、セリフに釘付けにされることだ。90歳の男優が主役を演じ、監督をする、というエネルギーに惹かれるのだろうか。あと20年もしたら彼の歳に近づく。20年先まで生きられないかもしれない。そういうことも思うのかも知れない。
 彼の映画はいつも大団円で終わったり、ハッピーエンドというのでもない。観客の気持ちをずらすところがある。
 クリント・イーストウッドは凄い男だ。
 「スリー ビルボード」が直近ですばらしい映画だった。今回のはそれに匹敵する。「ライフ オブ パイ」。ここ3年ではこの3作品がぼくのベスト3である。