25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

革命のファンファーレ 西野亮廣

2018年11月04日 | 
 ぼくが大学を留年して、ようやく卒業し、私塾を始めた頃にサザンオールスターズがテレビに衝撃的なデビューした。娘が生まれたのは1983年、息子が産まれるのを2歳上の娘と車の中でそのときの新アルバム「綺麗」をよく聞いていた。娘は Mico という弘田三枝子に叫んだこの歌に身体を揺らせて聞いていた。息子が産まれるまで、娘と病院の前付近にある喫茶店で待った。時間のかからない分娩で、3600gもある男の子が産まれてきた。なべちゃんは「その頭の形はハイデガーじないの、と言っては喜んでいた。ぼくは私塾を会社化して、小学生の時以来、二度目の黄金期で弾けていたのだと思う。スージー鈴木の新書を読んでいると、年代ごとに、歌とともに覚えている光景があって、1978年から1985年をの間の自分の様子をぼんやりと思い出した。
 おそらくサザンオールスターズはこの「綺麗」で不動の和製ロックバンドの特別な存在となったのだと思う。多くのバンドはできては解散していく中で、サザンは自由な形で活動もし、自分たちが作りたい音楽を純粋に作っていたと思う。
 テレビ局は初め、コミックバンド扱いで、テレビ局のわがままな横柄さに機嫌良さそうに歌っていたを桑田佳祐らのランニングシャツに短パン姿、また檻の中で歌っていたシーンを思いだす。
 テレビに出ないと認知されない。テレビ様様の時代をなんとか切り抜けて、才能を見せたもは、やはり「いとしのエリー」なのだろう。こいつ本物と、おおくの業界の人は思ったに違いない。
 楽しくページをくくりながらスージー鈴木の本を読んでいたら、不覚にも、ぼくには読みかけの本があったことに気がついた。それは、「革命のファンファーレ」という題で、副題に「現代のお金と広告」とあり、著者は西野亮廣(あきひろ)という芸人が書いた勇ましそうな本であり、内容もズバズバと言いまくる気持ちよさがある。
 若い子はどんなことを考えているのだろうと思って、「ホモサピエンス全史」を読み終わったあとの第一冊目に選んだ新刊であった。
 ・意思決定の舵は「脳」ではなく、「環境」が握っている。
 ・お金を稼ぐな。信用を稼げ。「信用持ち」は現代の錬金術師だ。
 ・キミの才能を殺したくなければ、お金の正体を正確に捉えろ。
 と、まあ、テンション高く、ズバズバである。1980年生まれだから生意気の盛である。面白い男がでてきたもんだと思いながら、笑いながらも、納得感もあり、やがてはリスペクト感まで出てくる。
 未来型をデザインしようとする力とこまめさに脱帽している。若さとはそういうものだった。
 続きを読まなければならない。

 ぼくはこの頃感じるのだが、精神というか、意識、脳というべきか、身体の筋肉や血管は衰えていることは感じることと反対に、成長、熟成を積んでいるような気がしてならない。