25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

タモリなどなど

2015年03月15日 | 日記
 「夜タモリ」(日曜夜11時15分フジテレビ)を楽しみに見ている。宮沢りえのママぶりを見て、この女性も成熟したんだなあ、と思ってしまう。相槌も、間のとりかたも、返す言葉ももう若いタレントではできない。

 この番組でタモリは毎回芸を披露する。これがまたおもしろい。タモリは知性もあり、知識も多く、何をさせても優秀だったことは「笑っていいとも」を見ていてわかっていたし、昔の「今夜は最高」の芸が今もおもしろくおかしく発展しているのには驚く。相変わらず力も抜けていて、僕にはよい感じである。特に「世界の音楽」のコーナーはきっとアドリブなのだろうが、バック演奏者もたまげているし、可笑しさをこらえている感じもよくわかる。
 タモリのようなわきまえ方を知っている芸人というのは他にいないように思う。

 NHKで以前に「ぶらタモリ」という番組があって、東京の地形を知り尽くしているのにはびっくりしたが、「笑っていいとも」が終わってから全国への移動が可能になったのか、今度、京都やらどこかへでかける「ぶらタモリ」があるらしい。それも楽しみにしている。

 ビートたけしは、報道番組にもでているが、滑舌が悪すぎて何を言っているのかわからない。明石家さんまには飽きがきた。タモリはひっそりと去っていくような気がする。ビートたけしはやはり映画を撮り続けるのだろう。

 お笑い芸人というのはタモリも同じように司会者になっていく。芸を続けるというのは難しいのだろう。

 この頃、民放の若手芸人が出てくる番組を避けるようになった。時々ドラマは見ている。それも今シーズンは続けてみようと思うものがない。チャンネルが増えたのでいろいろなのがある。NHKは毎日朝クラシック音楽もやっているし、「N響アワー」もある「らららクラシック」というのもある。時に「Songs」も見る。「大相撲」は必ず見る。白鵬のすごさに感嘆している。白鵬から学ぶべきことは多いはずだ。蹲踞、その時の腕の開き方、立会いのときの手のつき方、膝の使い方、重心を崩さない動き方などなど、僕はしっかり見ている。昔相撲をとっていたから、体験的にわかるので、おもしろい。

 

深夜食堂

2015年03月15日 | 映画
 「ビッグコミック オリジナル」で「深夜食堂」という漫画がある。それはアップばかりの構図で、漫画的には馴染めなかった。ところがTSUTAYA でそれがテレビドラマになっていた。食堂のマスターは小林薫である。これがまたいい。ドラマの方はアップ画面がなく、深夜食堂「めしや」の雰囲気も、店の前や路地も描かれている。その深夜食堂がどのテレビ局でやっているのか知らなかったが、最近、真夜中ににこの地方でも放映されていた。すでに第2部のシリーズであった。
 
今日は冬に食べる「冷やし中華」がメインだった。冷やし中華が好きな50歳の男は犬が縁で若い女性と出会い、付き合うようになる。二人は深夜食堂にきては「冷やし中華」を食べる。その食べ方がいかにも美味そうで、思わず食べたくなった。ある日刑事と新聞記者が食べにくる。傍らでは一人で冷やし中華が好きな男の恋人が食べている。刑事は昔取り逃がした殺人犯の話を記者にし始める。「人物像がわからない。ただ、額の眉のところにイボというかほくろのようなものがあり、その犯人は冷やし中華が好きだった」と言う。

 結局男はつかまり、また女は冷え性の女に戻って、「鍋焼きうどん」を一人で食べることになるのだが、ドラマの途中で、男を待ち受けるのに、深夜食堂を使おうとする記者と刑事に、「俺の店を刑事さんの仕事場にしてくれるなよ。迷惑なんだよ」とマスターがいうところがよい。
 昭和時代のような雰囲気もあるが平成の世を描いている。こんな店も大都会であるからこそ存在できるのかな、と考えてみたら尾鷲にも「はまや」という店が真夜中のスナック帰りの人たちにうどんやそばやおでん、唐揚げなどを出している。家に帰ってしまうには惜しく、もう少し夜の世界にいる余韻の中にいたい。そういう時に寄る店である。最近ほとんど行ってない。

 昔、ここで、「おい、包丁もってこい」とマスターに要求した知り合いがいた。僕はその知り合いといたのだが、その知り合いがこれまた僕の知り合いの癇に触ることを言った。僕に言わせればおとなしい物言いであったし、正当な意見でもあった。しかし、彼は怒鳴り、怒り、出刃包丁となった。全く馬鹿な話である。刺す度胸もなければ、刺す理由さえなかった。その時、誰も止めなかった。僕も止めなかった。思い出すと可笑しい。もちろんマスターは包丁を渡すはずもない。

 その後、僕の知り合いはほとんど夜の街にでなくなった。うんざりしたのだろう。そしてそれから十年ぐらして彼は死んだ。