25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

埋没技術

2015年03月02日 | 日記
 3Dプリンターは日本人が開発して日本では発展させられず、アメリカが発展させたらしい。
 僕らがやった語学や音楽用の4階層フォーマット。さらに音源をセンテンス毎にオートで4階層に分けていく技術。今まだそれを超えるものは見当たらない。みなどのように英語を勉強しているかといえば、パソコン、CDプレイヤーである。ボイスレコダーかもしれない。74分のCD盤を24時間にまで圧縮して、4階層にわける。これはソニーが僕らに提供してくれたフォーマットである。このフォーマットを使い、世界に多くある語学テキストをすべて4階層にして、語学練習をやりやすくしようというのがそもそもの発想だった。

 当時まだ、世界はテープばかりでパソコンもウィンドウず95がでたばかりであった。世界への普及率はまだまだであった。
 英語の勉強をしていると、センテンスで切って、何度も聞きたいという場合がある。なんどもなんども聞くのである。テープではそれが戻り過ぎたり、行き過ぎたりで、面倒である。スローで聞きたい場合もある。あるいはそのセンテンスの意味を知りたい場合もある。またそのセンテンスのフランス語を聞きたい場合もある。
 全くの埋没技術であり、僕の机に眠っている。
 今、企業が展開できなかった埋没技術をもう一度掘り起こそうという動きがあるようだ。

 そしてまた銀行や政府は昔やった方法で、新技術に融資をしようとしている。甘い言葉がある。無担保、無保証。しかし政府系の機関から借りた場合、たとえ、不動産の無担保、無保証であっても、知的財産権は担保に入れるのである。あるいは代表取締役が責任をとるのである。それは当然だとしても、一番困るのは僕が経験したように、「はしごをはずす」ということである。貸しておいて、途中で止める。僕のときは政府はベンチャー支援。銀行は自由化で混乱しまくっていた。いくら「新技術想像法」で新技術を認定しても、銀行がついてこなかったら、ベンチャー企業はどうしようもないのである。

 今思っても勿体ない技術だと思う。まだ語学に不得手な日本人である。
 テレビで見る映画も、僕らの「わけたろう」というソフトを通過させれば、自動的にインデックス分けしてくれる。
通しできくこともできる。その役を放り込むこともできる。
 あれから20年。これを超えるものはでてきていない。
 当時、僕らと同時に無人ヘリコプターで農薬を散布する小型ヘリコプターの技術もあった。それも、あるいはその発想も今はアマゾンが配達用に利用している。当時開発した三重県の会社は倒産したらしいが、その後、技術はどうなっていったのかわからない。
 みなから、「早すぎたんだ」と言われる。

 同様に、「保水性のコンクリートを作る技術」。これもまだ20年眠っている。この技術があれば砂漠を農地化できるし、応用で砂漠に道路を作ることもできる。砂漠の砂も栽培可能な土に換えることができる。

 またそんな技術が誰かに伝わって、だれかが応用し、世界に貢献できることがあるかもしれない。
 期待せず、期待している、という心境だ。