エムのたわごと

年相応に病気になり手術、化学療法(抗がん剤)に放射線治療。
今は薬の副作用と仲良く暮らす日々の日記をのんびりと・・・。

副作用の記憶

2007-12-10 | ときどき日記
昼間、ずっと電話や調べ物に追われ、暗くなってから外出した。

気温がどんどん下がり、風はほとんど吹いておらず冷気が体を包む。
後ろからクルマが脇を駆け抜けて行く。
夜気がクルマと共に動き、髪の毛もふわりと動く。

突然、忘れていた感覚がよみがえる。
抗がん剤の副作用が本格的な抜け毛となって現れ始めたとき、
そよ風で髪の毛が揺らいでも痛かったのだ。
もちろん、帽子をかぶる、髪を梳かす、洗うなどということは苦痛以外のナニモノでもなかった。
体中の痛み、吐き気、だるさ等と共に、この苦痛は大きかった。

抗がん剤の副作用は薬によっても違うし、その現れ方も、程度も人それぞれ。
事前に、ある程度の予備知識は自分でも調べていたし、レクチャーも受けたが、
こんな髪の毛の痛み(正確には毛根のあたりの痛み)について読んだことも、聞いたことも無かった。
「健康な細胞もダメージを受けますから・・・」
結局は、この言葉に集約される。

自分で選択した治療でなければ、我慢出来なかったかもしれない。
手術後にも、いくつかの選択肢が提示され、メリット、デメリットをじっくり考え、
自分の意思で治療方法を選んだのだから忍んでいられたのだと思う。

時間というものはありがたい!あの痛みさえも忘れる日が来たのだから・・・

今また新たな苦痛と共に暮らしていても、
これも遠い記憶になる日が来ればいいと願っている。


写真:ジオラマに訪れる夕闇(さいたま市・鉄道博物館)

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