っていうか働け

~誰からも愛されるエルニーニョ~

「鋼の錬金術師」鑑賞記・中間のまとめ(雑感)

2007-01-09 01:38:00 | 鋼の錬金術師
 「どろろ」以来の身体障害者が主人公の物語。失われた手足を取り戻すための旅。失われた理由が禁忌を犯したからってのは障害者団体からクレームつきそう。国家に魂を売ってでも、手足を取り戻そうとする意志、手足を失った代わりに何かを得ているはずなんだけれど、どうしてもそれを認められない主人公、そんな彼の常に後ろ向きでネガティブな自己イメージと、たとえ真っ黒くてもアクティブな行動。やっちゃえよ、殺しちゃえよ、お前は「賢者の石」が欲しいんだろ、右手と左足を取り戻したいんだろ、と突っ込むところは数々あるけど、イマイチ悪役になりきれない弱くやさしいエドワード君。弟の話はシュールすぎるし、家族のネタは苦手なんでスルー。
 幼馴染がオートメイル技師ってのもあまりに都合良すぎるけどいい。エルリック兄いやアニリック(インパルス風)がオートメイルになってから、町に住んでた中でのちょっとした事件をいくつか放送しても面白かったんじゃないかと思う。

 面白かった会は1~4話。1,2話は最後の「(教主様が偽者とわかって)これからどうすればいいの?」という女性キャラの問いに対してエドの答え「自分で考えろ」は最高だった。
 4話はマジハールさんのフェティッシュな感覚の行き過ぎにクラクラした。以前好きだった女性が記憶の中でどんどん美化されていくことはよくあるし、生身の人間は年をとると共に美しさが衰えていく(私はそうは思わないが、あくまでそう感じる人が多いということで)。禁忌を犯す錬金術師の欲望と言うか業が、こんな形で表現されるのは衝撃だった。映画の「サイコ」とか思い出しちゃった。かなり違うけど。登場する女性の象徴、蒼井そらいや青いバラは自然界には存在しないんだったよね。美しくて妖しい青いバラ、色んなものを象徴的してて心を奪われる演出だった。

 10話のサイレーン、声が下手うまだなと思ったら白石美帆様だった。リアルではセクシー系ではないけれど、超セクシーなキャラを見事に演じきっていた。いかにもなお姉さんキャラはどうかと思うけど、少年が大人になっていくドラマでは、こういうキャラは外せないんだと思う。残念なのはアニリック君に大人の快楽を教えていないと思われる点。これがあれば全国の少年たち、特に障害を持った少年たちに大きな夢を与えることができたのに。ちなみに34歳の私ですが、あの声で胸のジッパー下ろしてって言われたら、谷間に吸い込まれていくのは仕方がないと思う。

 今日はこの辺で。この中でメールに書いて喜ばれそうな内容があれば、よろしくご指摘ください。

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