数学 TOY BOX ~数学から数楽へ~

数学の世界の入り口になれば幸いです。

数学者 シャーロック・ホームズであります。

2011-10-07 00:27:58 | 数楽小説
今日は小説、数学者 シャーロック・ホームズを紹介させて頂きます。

題名:数学者 シャーロック・ホームズ
著者:瀬山士郎

数学に、あの世界一有名な探偵、シャーロック・ホームズとジョン・ワトスンが挑む!!
な なんだってー!? という感じでもうタイトルのインパクトは それはもう凄いものがありますよね。
勿論 探偵物の推理というのは数学の証明と通じる部分があります。…これ 皆さん同意してくれますよね…?
これはSFではない…Mathematics Fiction、MFなのだそうです! なるほど! 数楽みたいな感じで使っていこう!(((

本書は浜村渚の計算ノートやQ.E.Dみたく数学にまつわる事件を扱い解決…というものとは少し違います。
簡単に言うと今まで紹介した数楽小説、数楽漫画の中で最も数学数学していると言っていいでしょう…!
数学数学っていうのが何を指しているのかは感じ取ってもらえれば幸いです(((

つまりこの作品は数学の定理等をホームズが説明する、といった内容になっているのです!
勿論ホームズのキャラクターであったり喋り方であったり事件が起こったりといった形式はホームズシリーズそのもの!
その上数学も教えてもらえるってのだから一冊で二度美味しいのですよ!
重度の『ホームズ好き』かつ『数学好き』でないとその美味しさは味わえないのではないだろうか!?(((

自分は数学好きでホームズも昔読んでいたので楽しんで読むことが出来ました。
しかし載ってる数学の話は難しい…! 数学ガールと良い勝負…いや越えるんじゃないかな…。
ボヤイ・ゲルヴィンの定理、デーンの定理、そしてバナッハ・タルスキの逆理…。
数式も出てきて辟易してしまうかもしれませんが、そこまホームスとワトスンのかけあいにより幾分か緩和されるでしょう…!
何度も何度も読むことによって、新たなホームズの一面を感じることの出来る作品ですw

世界一の名探偵すら頭を悩ませる問題…それが数学。
ホームズを通して改めて数学の神秘、不思議さに目を向けてみてください…w