エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

達布山(144m)&三笠山(120m)

2017年11月21日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
たまたま見つけた未踏の低山へ・・・
三笠市の展望台・・・
達布山(144m)三笠山(観音山)(120m)
■ 山 行 日    2017年11月20日(月)
■ コ ー ス    達布山・・達布山史跡公園コース
           三笠山・・集治監レンガ煙突コース(仮称)

■ メ ン バ ー     夫婦登山 №21、№22
■ 登 山 形 態     登山道(長靴)
■ 地 形 図    1/25000地形図   「岩見沢」「三笠」
■ 三角点・点名   達布山・・二等三角点  点名「太峰山 タップヤマ」
           三笠山・・三角点・点名無し

■ コースタイム    達布山     登り  15分    下り  10分
            三笠山     登り  20分    下り  15分

【達布山】
<登り>
12:40  駐車場スタート
12:55  達布山展望台

<下り>
13:15  下山開始
13:30  駐車場

【三笠山】
<登り>
13:50  登山口
14:10  三笠山頂上

<下り>
14:20  下山開始
14:35  登山口


★ 冬山はじめ?・・・
夫婦で出掛けるのは、10月26日の「恵山」以来で約3週間ぶり。
なかなか休みと天気に恵まれない事もあるが、この時期の山選びはいつも難しい。

そこに先週末、道内各地では本格的な寒波到来となり大雪をもたらした。
札幌市内でも30㎝を越える降雪となり11月としては40数年ぶりの大雪らしい。
わが街も10㎝ほどの積雪となり、一気に雪化粧した変化に体と気持ちが付いて行かず困惑するばかりだ。
そんな週明けの夫婦みずいらずの休日を迎える。予報とは逆の日差しが朝から眩しく絶好の山日和・・。

家の窓から恨めしそうに外を見るも、パジャマを着替える事無く時間だけが過ぎて行く。

こんな時、いつもなら「安平山でも散歩する?」と妻から提案があり外に出る口実を考えるのだが、
「また安平山かぁ~」と思うとテンションは今一つだ。(安平山ゴメンなさい・・)
かと言って、他の里山的「馬追丘陵」や「支笏湖周辺」の山もまた身近過ぎて気持ちが乗らない。

本音は、未踏の1000m超峰に挑みたくてしょうがないのに、外を眺めるだけで山は決まらない。
イラ立ちと葛藤しながら何とか「山に臨む」気持ちを奮い立たせようと思った。

「低山でも未踏なら面白いかも?」とふと頭に浮かぶ・・。
どこに行っても積雪があり「冬山はじめ」になりそうな山選びを必死に探した。


★ 未踏の低山・・・
自宅から1時間圏内で行ける未踏の低山はどこだ!と探してみた。
すると岩見沢・三笠周辺にポツンポツンと山の名が付いた場所を発見。
それが三笠市の「坊主山161m」と「達布山144m」である。
調べていく内にジオパークとか遊歩道・展望台など観光地化された歴史ある古い山だったのが達布山。
まずここに焦点を合わせて地形図や情報を搔き集めた。同時に出発する準備も・・・。


★ 達布山144m・・・
webサイトから・・・
【明治時代に重要な役割を果たした展望台】

達布山は三笠市街地への入口にあり、石狩平野を一望することができる展望地でもあります。
標高は143.8m、アイヌ語の「タプ・コプ」(頂上のまるい峰の意)が由来です。開拓時代には、
頂上にあずま屋、休憩所、屋根が傘のような構造でクルクル回る風車仕組みの回旋塔などがすでに
設置されていたといいますから、当時の道内の展望台としては充実していたほうでしょう。

その達布山展望台は明治時代から重要な場所として活用されてきました。
例えば、幌内鉄道を敷設するためのプランは、この山の展望台からの眺望をもとに練られたといいます。
それにより、1882年11月に手宮~幌内間が全通しました。

翌年1883年6月には、月形町の丸山と結ぶここ達布山山頂で火を焚き、月形との位置を測定。
それをもとに樺戸街道(11㎞、樺戸道路、現・道道275号線月形峰延線)が月形町の樺戸集治監の
囚人によって開削されることになりました。この樺戸集治監は1881年に、三笠市の空知集治監は
1882年にそれぞれ開設されています。
この両集治監を結ぶ道路として着工されたのが樺戸街道で、1887年に完成しました。

山頂には達布山三角点が置かれています。1911年11月に永久的基準点として設置されたもので、
現在は青いタイルで囲まれた姿で確認することができます。このように歴史ある場所であるとして、
1970年11月17日に三笠市指定文化財となりました。
山頂には高さ15mの白色の展望塔と山田顕義の石碑も設置されています。
展望台からは、平野に変わっていく丘陵地帯、南空知の田園地帯、岩見沢市街地を望むことができます。

明治の開拓時代から重要な場所だった達布山展望台。
どんな思いで見渡していたのか、開拓の歴史をかみしめながら、眺望を楽しんでみては。

【眺望が名所に!要人も数多く訪れた展望台】

このように、鉄道や道路の開通のはじまりとなったのがここ達布山展望台なのです。
樺戸街道が整備された1887年には、達布山裾から裏側を通り峰延に通じる山間の道路(道道1140号線)
も合わせて開削。深い2つの沢に義経橋と弁慶橋を架けて、達布山からの景観も名所となるようになりました。

政府要人らも錚々たるメンバーが訪れています。西郷従道、板垣退助、永山武四郎、
榎本武揚、山県有朋、山田顕義、井上毅、桂太郎など。これだけの面々が訪れた展望台というのも
道内ではそれほど例は多くないはずです。

・・・もう、説明はこれだけで十分ですね! (笑



三笠市達布地区から望む「達布山」


登山口に設置していた「案内図」 赤い実線が辿ったルート。


登山道入口に立てられていた標識


新雪の登山道には人の踏み跡は無く動物の足跡だけが残されていた・・


登山口から頂上まで約600mの距離。案内標識は100m毎にあった。

★ 夫婦登山としてカウント・・・
場所の特定にはパソコンを開くとweb上ですぐに分かりました。
併せて地形図を用意し、冬支度の服装で車に乗り込み早々に出発です。
もう一つまだ入った事のない三笠の公共温泉「太古の湯」も楽しみにお風呂セットも欠かせません。
自宅から1時間と掛からずカーナビを頼りに車を走らせると「達布山史跡公園入口」と書かれた
登山口に到着。山頂下まで車で行ける事は承知していましたが、それでは登山にならないので
敢えて下の駐車場を選びました。
山の標高からも登行時間は大したことないと予想していますが、一応山に登るスタイルなので夫婦登山
としてカウントする事にしました。

駐車場から登山口までは、ほんの20m程で案内図や標識もあるのですぐに分かります。
新雪が10~15㎝位積もっていて踏み跡は小動物の足跡だけ・・・。
歴史ある有名な山の割には訪れる登山者が居ないのかなぁ~とちょっと期待外れの登山道でした。
動物の足跡を追うように人間の足跡を残しながら新雪の登山道を歩き始めます。

案内図を見る限り登山道の両脇は桜並木となっているようなのでその時期の再訪もと思いました。
「山頂まで500m」の標識を始めに100m毎に立派な標識が立てられていました。
コースは、山をトラバース気味に回り込み緩斜度で徐々に登って行きます。
10分程歩くと山頂へ続く車道に出合い少し登ると左手に太い丸太に見立てた「トイレ」があり
更に登ると除雪されていない駐車場がありました。先客?の車が2台停まっていましたが、1台は
車内で昼休み中、もう1台は軽トラでした。更に上にもう1台車が止まっていて中に2~3人
乗っていてランチタイムの様です。外にはチェンソーなどの作業用具があったので登山者では
無かったようです。

達布山山頂まで約15分でした。
立派な展望塔があり、らせん階段になっている。展望台の高さは15m、階段は75段と記されて
いました。東西南北の展望は良く各方位にパネル写真の展望案内板があり、夕張岳や芦別岳
恵庭岳や樽前山なども展望出来るようです。残念ながらどの山も遠望が利かず見る事は出来なかった
けど岩見沢や三笠の街を見下ろす正に展望台の山でした。

三笠ジオパークの「達布山エリア」になっているようで他にも五つのエリアがあって色々学ぶことが
ありそうでした。

展望塔には先客が一人。地元風のおじさんでしたが、じっと夕張岳方面だけを見て動きません。
ランチタイムだった作業員たちは、公園内の樹木の小枝を伐採していたようです。(お疲れ様)

下山も往路を辿り駐車場に戻りました。




 
山田顕義の歌碑


東側の展望・・奥に三笠市の街が展望出来る。またその奥には芦別岳や夕張岳も見えるようだ。


西側の展望は、田園地帯と遠望には恵庭岳なども見えるようだった・・。


南西側には、大きな岩見沢市街地を望む


北側には、美唄市があり360度の展望はすこぶる良い。


見えない夕張岳をバックに初登頂・達布山展望塔から。


展望塔


展望塔の前に設置された三角点と東屋・ベンチなど

★ 三笠山(観音山)へ・・・
展望塔から確認出来た山の中に「三笠山」がちょっと気になりました。
標高は594m程で意外と近く行けるかな?と思いましたが、色々検索すると登山道はなく
登行にも3時間は掛かりそうなのでまた別に機会を見つけて挑戦する事にしました。

しかし、検索していると別の三笠山がヒットしてすぐ近くでした。
標高は僅かに120mで地形図に山名の表示は無くジオパーク三笠エリアの中にある山でした。
ここもまた歴史ある山らしく登山口を探しつつ調べているとHP「ゆっくり歩きで低山を楽しむ」の
岳友山ちゃんのページに辿り着きました。2015年11月の記録でした。
それがこちらです→ 三笠山(観音山) 



山ちゃんのHPからお借りしました。ほぼ同じルートで歩いています。


HP「北のかもしかの山歩き」0森さんからお借りしました・・

上の写真は、三笠山の登山口に設置してあった説明版ですが、今回はブルーシートに
包まれて見る事が出来なかったのでお借りしました。内容を読むと奈良県の三笠山に
よく似ていることからこの名になったようです。また、1903年に幌内村、幾春別村、
市来知村の一部が合併して三笠村となり、その後三笠山の「山」か取れて現在の「三笠」
が誕生したそうだ。いずれにせよ、地名発祥の地という由緒ある山である。
市内にはこの三笠山の他に、もう一つの三笠山がある。あまり一般的に有名ではないが、
こちらは地形図上にも立派に山名が載っている。それが達布山展望台から見た標高594mの
三笠山であるとすぐに分かった。

この三笠山(観音山)は、桜の名所としても有名なようである。


★ 携帯GPSを使って・・・
説明版のあった登山口には駐車場が無く路駐となるが、道路が狭いので別な場所を探してみた。
すると、山ちゃんの辿ったログにも示されているが、レンガ煙突の斜め向かいに大きな観音像と
車が停められるスペースを見つけて停める事が出来た。ここからも登山路らしき道があり
携帯GPSを使って見ると現在地が山ちゃんのスタートログと一致していた。

新雪で登山道が少し分かりにくいが、やたらに多い鹿の踏み跡にも誘われて歩いて見ると
GPS地形図上の登山路を辿っていた。すぐ近くに住宅地が隣接しているだけに鹿の足跡が
これほど多い事に驚くが、写真をお借りしたHP「北のかもしかの山歩き」さんのページには
熊の痕跡もあったと言うから住民にとっては気になるところだろう。

熊の事は帰宅してから知った事であるが、山全体の印象は小高い丘の公園。
松の樹林帯もあるが、春には桜が咲き冬にはスキーも楽しめそうな斜面も多かった。

登山路には、観音像が一定の間隔で置かれ番号が付けられている。
丘の麓を回り込むように辿り観音像の番号を確認しながら歩くと方向を変えて尾根への登りとなり
程なく頂上に着いてしまった。歩き始めて20分も掛かっていないと思う。

頂上には、20番目の観音像一体とベンチがあるだけで山頂標識も三角点も無く
灌木帯で景色も良くなかった。周回出来る下山路側にも観音像があるのでルートはすぐに
分かったので迷う事はなさそうだ。もう少し雪が深かったらスキーでも登れそうで下りも
楽しめる斜面は多かった。散歩するだけでも楽しそうな遊歩道・登山路があるのに踏み跡が
ほとんど無かったのは寂しいが、低山ながら知らなかった山に登る事が出来て楽しかった。



鹿の足跡がいっぱい。南側の平坦な登山路を辿ります。


一定の間隔で置かれた観音像には番号が付けられ三十三まであるようだった。


三笠山(観音山)頂上の観音像は20番目でした。

★ 太古の湯・・・
三笠山を下山後は、もう一つの楽しみ「太古の湯」で汗を流した。
道の駅「三笠」が隣接し何度も利用しているが温泉だけはまだだったので以前から気になっていた。

樹齢一千年の太古のヒバが使用され、浴槽にはヒノキも使用されている。
露天風呂、岩盤浴、高温サウナもあり一日中のんびり出来る施設やスペース満載。
宿泊施設も充実していて一度は泊まってみたいねと二人で話す。

近場のスパとしては「お気に入り」にランクイン。お勧めの温泉でした。






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