江花和郎@ブログ

2005~2011年連合新潟会長を務める間書いたブログをその後も時々更新しています。

連合白書

2007年01月11日 | 連合
連合は毎年、春季生活闘争(春闘)の時期に「連合白書」を出しています。

春闘に臨む情勢認識と基本的考え方が示され、これを裏付けるデータを分かりやすい図やグラフで資料として掲載しています。
労働組合の学習や交渉に活用できますが、労組以外の領域で活動されている方にも役に立つ資料だと思います。

今年はもちろん、格差社会の分析から入っていますが、
・分配の歪み
・家計の落ち込み
・不平等の拡大
・働き方の違いによる格差の拡大
・不払い残業など働き方そのものの問題点
・セーフティーネットの綻び
などについて具体的なデータがたくさん載っています。

例えば、賃金は1998年以降8年間下がり続けていますが、この間の累積で平均賃金は3.9%低下しました。
物価も3.3%下がりましたけど、その差0.6%実質賃金が下がったことになります。
しかも増税や社会保険料の負担増がありましたから、可処分所得はさらに減ったわけで、家計収支は悪化しました。

労働分配率も低下していますが、その要因の一つに正社員をパートなどに置き換えることで総人件費を削減したことがあげられます。
日本の労働者全体の延べ労働時間(労働投入量)と賃金原資を1997年と2005年で比較すると、労働投入量は780億時間で同じですが、その中で一般が55億時間減ってその分パートが増えた結果、総賃金原資は11兆円減っています。
一方、企業の経常利益はこの間で24兆円増えています。

こういったデータが解説付きで満載されています。
連合のHPにコンテンツが紹介されていますから、ぜひご覧下さい。

労働組合関係者は、産別を通じて連合新潟にご注文下さい。
組織外の皆様は、送料を負担いただければ連合新潟または出版元にご注文下さい。
昨日のブログで紹介した1月24日のシンポジウム会場でも販売いたします。
1部700円です。

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