江花和郎@ブログ

2005~2011年連合新潟会長を務める間書いたブログをその後も時々更新しています。

災害ボランティアで感じたこと(1)

2011年05月24日 | 東日本大震災
日曜日、ある労働組合のセミナーで「労働組合とボランティア活動」というテーマで私の経験を1時間ほど話しました。
これまでにも書いたことがあるかもしれませんが。

●阪神淡路大震災(1995年1月17日)
2月初めに新潟から10名を引き連れて神戸へ1週間ボランティア活動に行きました。
連合新潟の要請に応えて各労働組合から参加してくれた人たちです。
被災地で夜寝る前に車座で酒を酌み交わし「どうして来たの?」と聞いたら「来たいから来ました」という答え。
「1週間も職場を空けるのは大変だったでしょう」と聞くと「先輩が、後は俺たちがやるから心配しないで行って来いと言って送り出してくれました」。

若者の「困っている人を助けたい」という素直な気持ち、それを後押ししてくれる職場の仲間に感動しました。
そして連合がボランティア活動参加の機会を組合員に提供できたことをうれしく思いました。

●7.13水害(2004年7月13日)
家屋の泥出し、片付け作業に、県外からも連合の仲間が駆けつけてくれました。
連合関東ブロックは週末にバス2台でやって来ました。
その中の1人が、後日手紙を添えて義援金を連合新潟に送ってくれたのですが、その手紙の話です。
彼は「暑い・汚い・臭い」重労働に音を上げそうになります。
何しろボランティアセンターが市内を回ってボランティアの皆さんに塩を配るほどの汗だくの厳しい作業なのです。
「どうしてこんな辛い作業をしなければならないんだ」と思ったそうです。
午後その家主が「皆さんありがとうございました。私はもうこの家をあきらめようと思っていましたが、見ず知らずの皆さんからこんなにも大変な作業を手伝ってもらい、もう一度この家を住めるようにしようという気持ちになりました。きれいにしたら皆さんから来ていただきたいと思っています」とボランティアの皆さんにお礼を述べてその日の作業を終えたそうです。
彼はその一言でその日の辛さが一遍に吹き飛んだと言います。

彼は婚約中でした。
しかし婚約者とうまくいかない日々に悩んでしました。
この活動で、人への思いやりの大切さ、相手の立場を理解することの大切さを心に刻んだそうです。
そしてその後は、婚約者との関係がみるみる改善し、人生の大事な時期に貴重な体験をさせてもらったことに感謝する言葉が手紙には綴られていました。
彼は組合から支給された「動員費」に自分の気持ちを添えて義援金として送ってきたのでした。

(ちょっと長くなりそうなので、この続きは後日書くことにします)

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