ようやく派遣法改正へ

厚生労働省の研究会が労働者派遣法を「規制強化」の方向へ改正する報告書をまとめました。
派遣法は1986年の施行以来、規制緩和の改悪を繰り返し、低賃金・不安定雇用を助長する悪法になっていました。

しかし法改正について労使の主張に大きな隔たりがあり、厚生労働省は問題があることを承知しながら改正を見送ってきました。
秋葉原の事件が起きてようやく今回の報告が出されましたが、厚生労働省の無責任ぶりには呆れるばかりです。

「日雇派遣」の禁止や「もっぱら派遣」の制限、派遣先での直接雇用化など、雇用の安定をはかるとともに、低賃金構造を改善する法改正となることを願います。

派遣法ができたときの基本原則は「常用代替とはしない」ことだったはずです。
現実は常用労働者の代わりに派遣労働者を入れてきたわけで、派遣業務を専門的なものに限るかたちに戻すことも検討されるべきでしょう。