霧になる手前の空気が辺りを包んでいる。
瞼に伝わるひんやりとした感触に耳をそばだてて。
足先に清流の音、高みから流れの先をゆっくりと追いかける。
やって来る露をはらんだ風が、やがて深い茂みのそれを一層濃いものへと変えて行く。
深い深い眠りから、
明けて行く空に立ったまま手を回して、私は一本の木と浮遊していた。
深く切立った渓谷に添うせせらぎの音。
岩肌から枝を伸ばす青々とした匂い。
きらきらと影を撒きながら降り注ぐ木洩れ日。
過ぎて行く景色を、
案内されるそのままに、果て無い先を私は見つめていた。
まだ見ぬもの、
いつか架かる海と空を辿って。
ひと時、木に止まり休む鳥の様に。
ひと息、風を掴んで飛ぶ鳥の様に。
手を離し、
やがて飛んで行く鳥の様に。
2009.8.2 ー飛ぶ夢2ー ?(猫目寝子)
瞼に伝わるひんやりとした感触に耳をそばだてて。
足先に清流の音、高みから流れの先をゆっくりと追いかける。
やって来る露をはらんだ風が、やがて深い茂みのそれを一層濃いものへと変えて行く。
深い深い眠りから、
明けて行く空に立ったまま手を回して、私は一本の木と浮遊していた。
深く切立った渓谷に添うせせらぎの音。
岩肌から枝を伸ばす青々とした匂い。
きらきらと影を撒きながら降り注ぐ木洩れ日。
過ぎて行く景色を、
案内されるそのままに、果て無い先を私は見つめていた。
まだ見ぬもの、
いつか架かる海と空を辿って。
ひと時、木に止まり休む鳥の様に。
ひと息、風を掴んで飛ぶ鳥の様に。
手を離し、
やがて飛んで行く鳥の様に。
2009.8.2 ー飛ぶ夢2ー ?(猫目寝子)