土手猫の手

《Plala Broach からお引っ越し》

No.77「秘密」

2009-08-10 19:00:26 | 夢日記/感興小説(創作)
夢だった。
そこは家(うち)の庭の上の、パカッと空いた空間で。普通に暗い夜だった。
何故だか北を見ていたら、いきなり白い月が上がって来た。それは見る間に頭の上を通り抜け南の空へ沈んで行った。
いかにも速いヤツなので、ソイツは一晩中ぐるぐるぐるぐる目の前に現れたが。
余りの珍しさに見とれてて。私は朝が来たのも、忘れてた。

或る時は。
日も暮れたのに明るいままの空だった。そして白い円い月が居た。ソイツは夜の月だった。
昼の月、夜の月、どこが違うと言われても。明るい夜の、と言うだけだ。
コイツは朝が明けても、歩く私の上でずっと浮かんでた。
いつまでも。だからおかげで、いつから朝だったか私は気づかずじまいだ。

またしても。
それは明るい夜だった。車の時計は朝の四時、たぶん冬の暗い朝。なのに明るい空だった。
それもその筈だ、まだ朝も明けてもないのに日が出てた。
走る車に、いつまでも。ヤツは並走するもんで、おかげで、先行く自分はいつまで経っても夜だと思ってた。

いつだったか、それはまともな夜だった。まともな夜空に月が四つ集まって。そのままずっと止まってた。
多くの人が……
なので。私はそこを、後にした。

夢だった。
そこは家(うち)の庭の上の、パカッと空いた空間で。
明け方とも夕方とも見えない明るい、なのに星がはっきり解る青い青い夜だった。
高い高い空に、肉眼で解る大きい大きい星が二つ並んで動いてく。見える、見て取れる位のスピードで。
笑う太陽と、笑う月の、マーク。あの(笑)とかの仲間で括られる様な、中世のタロットカードに出て来る図案の様な、アイツらだ!
あの怪し気な顔が二つ並んで動いてく。怖い様な、可笑しい様な、あの何とも言えない<あの顔>が東の空へ進んでく。
笑ってる!笑ってる!
今度は。いかにもすぐ行ってしまいそうなヤツラだったので。

当然。私は、追いかけた。


2009.8.8起・8.10脱 ?(猫目寝子)




※下記、コメント欄より転載。

Comments: (2)

2009.8.11 21:59:01 夕螺 : 昨日も読ませていただき、今日も読ませていただきました。
「それはまともな夜だった」という言葉にぐっと来ました。夢に出る「まともな夜」は、現実の夜とは違う、でも夢の夜はまともな夜なのだ?



2009.8.12 04:10:27 猫目 : いつも有難うございます。

月が四つも有るのに、前提が「まとも」…という。
「夜の月だった」の断定と同じく、直感?で、そう捉えれられる…ならば、いい(そうなのだ)と。
四つ目の夢に限って言えば。
(何が「まとも」の定義は置いといて)
「まとも」に「(目を見張る)まともでない」ものが有っても、動かなければ慣れる・褪せる、又は当たり前(常識?既存の定説?)になる?…等々。

漠然と始めた「夢日記」ですが。
何となく自分は何を書きたいのかが(掌編も)、書き重ねる事で解って来た様な;気が;します。
(「重ねる」って程、書いてませんが;)

昨日になって(PC明けたのは23時過ぎでしたが;)Broach、調子が良くなった気がします。
そちらは、どうですか?
今の所、スムーズにアクセス出来てるので、なので安心して;
更新は、
「夜が明けてから(何時?;)」に、したいと思います。 ^^;

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