「そうだ、きちんと読んだことないぞ」と、図書館で見て思ったのだ。

でも『封神演技』の時のように読みにくいとたいへんだ、と、ペラペラめくってみたら、読みやすそうだ。
読みやすそうなのはいいけど、これ、訳本か?じゃないかも。全然違う話だったらどうしよう??
と、思いながら読んできた。
きっと、原本の筋には合ってるに違いない。だがしかし、脚色がだいぶ違うかも知れない。と、いう感想をもちながら。
後書きに書いてあった。原本の西遊記は現代ではおそろしくつまらない。なので、当時この小説が画期的だったように、現代でも画期的に読めるように、しましたよ。と、いうような事が。
書き口は軽妙。読みやすい。あと、挿絵の切り絵がかわいい


面白かったです。似たような話ばかり、水戸黄門のようなんだけど(笑)
孫悟空が岩から生まれたとか、仙人の修行をしたとか、天界でブイブイ言わせたとか、知らなかったわー。
というかほとんど知らなかった。お釈迦さまの手のひらから出られなかったのとー、金閣銀閣のひょうたんの話しか知らなかった。
孫悟空や猪八戒や沙悟浄の活躍で、いろんな妖怪をやっつけて天竺にたどり着くのかと思ったら、なんでかんで最後には、天界の誰か(神さまなのか仏様なのかなんだかよくわからぬヒトたち)の助けを借りて、難を逃れている事が多い。というか、その妖怪どもがそもそも、その天界の誰かの使用人である事が多い。
そして最後、三蔵玄奘は、死ぬんだね!?経典を手に入れる直前で、身体を失って精神のみで経典を手に入れてるヨ。そして、14年かけて歩いて行った道を、雲に乗ってあっというまに帰っているよ。だがしかし、やはり、実物は帰っていないようだから、果たして経典は唐にたどり着いたのかどうなのか?
面白かったです。ほんと、語り口が軽妙なのと、挿絵がかわいいので、楽しませてもらいました。面白かった!