活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

韓国、海印寺の世界遺産

2007-05-27 12:59:37 | 活版印刷のふるさと紀行
 韓国の印刷の話の続きです。
 海印寺、ヘインサの版木のことは、前に本で読んだことがありますので、期待に胸を膨らませて慶尚南道の山里へ向いました。その前に昼食をというので、日本でいうなら山菜料理を味わったのですが、その辛かったこと、つい、咳き込んで涙までこぼした始末。

 さて、きれいな山門のところまで出迎えのお坊さんが来て下さって、恐縮しましたが、境内は広く、あちこち、参拝してようやく、本堂裏の八万大蔵経の版木が収められている板庫に案内してもらいました。

 大蔵経というのは仏教の経典の集大成で、海印寺に納められている八万の版木は1236年に高麗の高宗が元の侵略から国を守る祈願から製作を命じ、1251年、当時の都の所在地江華島で完成、1398年にここに納められたと聞きました。

 1995年に建築を含めてユネスコの世界遺産になりました。
さいわい、板庫内部を一巡できましたが、正直いって、隙間風やひょっとしたら、陽光も入ってくださいという、なんとも自然任せの構造にビックリでした。
 静謐な山里で、風の流れまで計算したつくりが版木を守っているのでしょう。

 版木の材料はホウノキで海水に数年漬けてから彫ったと聞きました。
 何度も火事にあっいているので、版木にオリジナルと復刻とがあります。
韓国に行ったらぜひ、訪ねたいところです。

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