名前を忘れた罪

―忘れてもいいこと、
 そして忘れてはいけないこと―

終わりからはじまる明日

2010-12-31 03:53:58 | 

いつか壊れそうな君が、
どうかまだ壊れないでいて欲しいと
何度も何度もあの夜空の星にそう願った。

君は壊れなかった。
壊れなかったけど君を包んでいた殻は、
その形を損なって消えていった。

かたちあるものは
いつか全て消えてなくなるんだ。
何度も何度も君のことを願った、
夜空のあの星たちも
いつかは消えてなくなる。

今日があるのは昨日が終わったからで、
明日があるのは今日が終わるからだ。
だから哀しいことは何もない。

終わりとはじまりが交じるその一瞬に
明日の君は何を願うだろう。