碁の本の読み方について書きます。
上の図は、黒の星に白がケイマにかかった時に、黒は二間高バサミ、白三々入りの図で、
厚みと実利ワカレとして、互角の定石と言われています。
はたして本当にそうでしょうか。黒が壁に地が出来るとしたら、
お互い10目前後の児が出来そうです。
地の増え方は、黒が2間は余裕で開くことが出来ますが、白は1間トビが限度で、
そうなれば地の増え方といい、厚みによる中央の発言力の強さといい、黒が1手
多いにしても、黒が大優勢のワカレということになります。
しかし実際は、白1と荒しに行く手があり、黒が一方的に良い、というわけでは
ありません。
4のツケもうまくいきません。
私だったら2・4としてまた先手を取りにいきます。4は1路左の並びのほうがいいかもしれません。
白のそれらの手を封じるため、1手守るのが本手とされています。
ただ現代では、後手になるのを嫌がり、アマ6段クラスくらいからは、
守らないのが普通になっています。
隅に三々に入る簡単な定石でも、その後の打ち方を理解しているかどうかで、
天地ほどの差がつく可能性があるのです。
本題はここからです。碁の本には、その後の予想される変化についてはほとんど
書かれていません。(書いたらきりがないというのもありますが)本当に大事なのは
そこの部分を知るかどうか、理解するかどうかなのに、です。結局、本は、氷山の一角
、水上の目に見えるところしか書いていないのです。読者は、水中の隠れているところ
の姿・形を想像しなければいけないのです。
このことから得られる結論は、本に書いてあることは参考にしてもいいけど鵜呑みにしては
いけない、ということです。水中の姿はどうなっているか、本の一言の背景にはどんな
変化図があるのか、これらを予測することが大切ですし、上達のために必要なことでも
あります。
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