今日からはじめよう

何でも「明日から」と先送りにしてきた私が一念発起!家族には言えないあれやこれやをつづっています。

6年生の教室で『月光の夏』

2007年06月14日 | 読み聞かせ
今日読んだ絵本

ピアノは知っている 月光の夏
原作・文/毛利恒之  絵/山本静護


本当は今日は2年生の担当だったのですが、
月曜日に直太朗のコンサートで感じた気持ちを
どうしても子どもたちに伝えたいと思って
交代してもらいました。


この絵本の舞台は、佐賀県鳥栖市です。
1989年(平成元年)のこと、鳥栖のある小学校で、使われなくなった古いピアノが処分されることになりました。
そのことを知って、戦争中にこの小学校で教えていた先生が保存を呼びかける運動を始めました。
「このピアノには大事な思い出があるのです」

その思い出とは・・・
昭和20年5月のある日、鳥栖から西へ10キロほどの目達原基地から
ふたりの特攻隊員が訪ねてきて、
「明日出撃します。死ぬ前に一度思い切りピアノを弾かせてください」
そして人生最後の別れの『月光』を弾き
彼らは基地へと帰っていきました。


絵本では、その後の彼らのことまで描かれています。
読み聞かせの20分ほぼ全部使うくらいの長い絵本でしたが
子どもたちは一人の私語もなく聞いてくれました。
涙を流す子も。
読み終わったあと、月曜日に直太朗が言ってたこと
ほぼパクッて(←直ちゃんゴメン!あのMC著作権とか無いよね?)
子どもたちに話しました。
6年生ともなると、こちらの伝えようとしていることがちゃんと理解できるんですね。
「大きな戦争も、最初は肩と肩がぶつかったとか、一対一の小さな衝突から始まったのかもしれない」
と言う話をしたときに、子どもたちが
「だからいじめたり無視したりしたらいけんっちゃんね!」
そうなんだよ~!!
本当に素直な子どもたちです。
思春期まっ只中なのにね。
鳥栖でね、合唱の中学生の顧問の先生が
「今の中学生ってどんな風なんだろう?怖いな~って思っている方も多いと思いますが、この子達を見てください!!」
「この子達のいいところは、美しいものを生み出そうとするところ」
という風なことをおっしゃってました。
「語っちゃってすみません!」
なんて言ってらしたけれども、とんでもないです。
いいお話を聞いたな~、佐賀にこんな先生がいるんだな~って
すごくうれしくかった。


コンサートで、『夏の終わり』に込められた思いを確かに受け取りました。
直太朗が言ってたように、大きな戦争もはじめは小さなきっかけだったのかもしれない。
だったら、戦争を失くすきっかけっていうのも
小さなことから作り出せるんじゃないかな?って感じたんです。
それは広島でサイリウムの演出を見たときに本当に強く。
せっかく受け取ったのだから、もう一歩踏み出して誰かに渡せたら素敵ですよね。


今日、6年生約70名に渡すことができたかな?




最新の画像もっと見る

コメントを投稿