韓国銀行のHP，やっとのことでオープンしましたので，GDPの統計に関して確認しました。
PRESS RELEASEに
Real Gross Domestic Product: The Fourth Quarter of 2006
（実質GDP,２００６年第４四半期）
という項目がありましたので，ファイルをDLしたところ，
Growth Rates by Kind of Economic Activity and Component of Expenditure
(At 2000 constant prices, original series)
(Percent change over the previous year)
という表でGDPが出ていました。
※英語が並ぶと賢そうに見えますね。
やはり，韓国銀行は各四半期の前年比GDP成長率の平均を出していました。
これはGDPだけではなく，各種成長率，例えば農業成長率とか工業成長率とかも同じ方法で出しています（当たり前ですが）。
それが韓国のやり方だ，と言われれば，一見もっともらしく聞こえます。しかし，ちょっと考えると非常に偏ったデータが出てきます。
＜ 検 証 ＞
０５年第２四半期成長率（前期比）： ５②
年第３四半期 〃 （ 〃 ）： ５③
年第４四半期 〃 （ 〃 ）： ５④
０６年第１四半期 〃 （ 〃 ）： ６①
年第２四半期 〃 （ 〃 ）： ６②
年第３四半期 〃 （ 〃 ）： ６③
年第４四半期 〃 （ 〃 ）： ６④
とします。すると，
０６年第１四半期成長率（前年比）＝５②＋５③＋５④＋６①
年第２四半期 〃 （ 〃 ）＝５③＋５④＋６①＋６②
年第３四半期 〃 （ 〃 ）＝５④＋６①＋６②＋６③
年第４四半期 〃 （ 〃 ）＝６①＋６②＋６③＋６④
となります（厳密には違うかもしれませんが，無視）。
０６年成長率＝各四半期成長率（前年比）の合計÷４
＝｛（５②＋５③＋５④＋６①）＋（５③＋５④＋６①＋６②）
＋（５④＋６①＋６②＋６③）＋（６①＋６②＋６③＋６④）｝÷４
＝（５②×１＋５③×２＋５④×３＋６①×４＋６②×３＋６③×２＋６④×１）÷４
０６年の成長率は，０６年の第１四半期成長率を中心とした成長率，ということになります。
頭，ギザワルスギ（ショコタン風）。
以前も同じ感想を持ったのですが，いくら韓国人の頭に蛆が涌いていようと，脳みそが脊髄にあろうと，脳みそがスポンジであろうと，仮にも韓国銀行。韓国のエリート中のエリートが集まるところ（多分）。それが，マニラで遊び呆けているおやじに簡単につっこまれるような，おそろしくおろかな統計を出すでしょうか。何か，特殊な統計手法を採用しているのでしょうか。
私は，こうだと思う。例えば日本のGDP。各四半期成長率（前期比）を年率で換算することがあります。まあ，単純にいえば数字を４倍しているわけですね。韓国人はそれを前年比と勘違いしているのではないかと。
というのは，韓国のGDP，０５年の数字も０６年と同じやり方で出しています。
０５年の各四半期成長率（前期比）：０．５，１．４，１．６，１．６％（足すと５．１％）
０５年の各四半期成長率（前年比）：２．７，３．２，４，５，５．３％。÷４で０５年成長率４．０％。
韓国銀行は０５年のGDPを４．０％としています。本当は５％強です。０６年の数字をごまかすためにおかしな統計手法を編み出したわけではないのです。昔からこのやり方ですごしてきたのでしょう。相当天然です。
これ以上はめんどくさいのでやりませんが，もう少し細かく見ていくと，調子のいい計算方法をとっている可能性も見えてきました。
で，結論。
Growth Rates by Kind of Economic Activity and Component of Expenditure
(At 2000 constant prices, uriginal series)
(Percent change over the previous year)
