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韓国,おまえは既に死んでいる①

2007-03-09 | 経済(特に韓国)


●韓国に今年クラッシュは起きるか●


半島有事はありそうもないですが,韓国経済破綻はかなりの確率でやってきます。今年の韓国経済の注目点はずばり,短期外債を返すことができるかどうか。自転車操業時の会社を思い描けばわかりやすい。

韓国国際収支
http://blog.goo.ne.jp/debuo2006/e/6ebf407e157f56308197110961b002db
韓国 満期1年以内の短期外債が1000億ドル突破
http://blog.goo.ne.jp/debuo2006/e/69ca906dbc2e8358ee54a24e3f555a65


韓国にとっては,1ヶ月1ヶ月が勝負になるのですが,私は案外もつんじゃないかと思っています。関係金融機関がもたせようとするからです。バブル時にそれで多くの銀行が逃げ遅れました。その反省がないのか,といわれると,歴史は繰り返すような気がしています。

金融機関の担当者レベルでは,なるべく破綻を先送りするようにするのではないでしょうか。その上司レベルでもなかなか融資引き上げサイン,或いは借り換えサインを断る,という判断はできないと思います。とりあえず韓国は借金を返しています。様々な数字が破綻しかけてはいるものの,まだ危険と判断するには少し弱い。いかに自転車操業といえども,借金を返しているうちは信用がついてきます

金融機関が借り替えや新規融資を断るには,その判断の裏づけとなる明らかなサインが出ることが必要でしょう。 例えば, 純債務国への転落,貿易赤字が続く,外貨準備高の減少, です。

純債務国には本当は既に転落しているのですが,公式的にはまだ数年先。
貿易黒字は今年後半アメリカ経済の減速が予想されていますが,粉飾してなんとか死守していくでしょう。
外貨準備高も必死に積み上げていこうとするでしょう。

いずれも,帳簿上の話です。要するに粉飾を続けていくだろうということです。粉飾にも関わらず,それらの数字が悪化した場合は,既に死に体。危険信号をとっくに通り越していることになります。多分,そこまでいかないんじゃないか,というのが私の素人判断です。まあ,競馬の予想よりもあてにならない判断なのですが。 

となると,やはり韓国経済を震撼させる何か重要な事件が引き金になるかもしれません。

LG破綻はありそうです。
格付機関が投資不適格の評価をするかもしれません。
北朝鮮との歴史的和解をして連邦制になる,とでも発表すれば,状況は良くなるかもしれませんが,それよりも北朝鮮が再度核開発を進める公算の方が大きい。核実験を再開し,今度は成功するかもしれない。
或いは急速な円高
イラン情勢が引き金になるかもしれない。

しかし,案外,簡単に資金ショートをおこしてクラッシュするかもしれません。そうなると,韓国は現在ノムヒョン政権末期でほぼ無政府状態。金泳三政権末期以上に韓国での混乱が予想されます。というのは,97年当時と違い,現在の韓国は国も企業も個人も疲弊しているからです。伸びきったゴム状態。

また,あの当時と違い,今回はアメリカは韓国を見捨てる公算が強いと思います。97年でもあまりアメリカは積極的とはいえませんでした。

クラッシュしたら日本も軽くスルーして欲しいのですが,なんとなく韓国に甘い顔をするような気がします。IMFの出動がなかったら,スワップ協定の100億ドルのうち,20億ドルを香典代わりに渡すわけですが,状況によりそれ以上の出費が必要となるかもしれません。例えば,経済難民が発生するような状況下では,後ろ向きの費用が発生するでしょう。その辺りはしっかりリスクを見極めた上でクールに事を運んで欲しいと思います。

韓国は,すぐにでもクラッシュするかもしれませんし,2年くらいはもつかもしれません。はっきりいえるのは,現状では好転する兆しはないということ。クラッシュは不測の事態ではありません。

※なお,スワップ協定については香典とか言っていますが,第一にいざというときに韓国に関係する日本企業を逃がすための時間的余裕を与える保険みたいなもの。また,借款ですので,全額利子付で戻ってくるはずです。韓国がなくならない限り。決して,ボランティアではありません。


●韓国は既に死んでいる●


で,ここからが本題。今年韓国にクラッシュが起こるかどうかはわかりません。ただ,韓国経済の本当の駄目さ加減はクラッシュ云々にあるのではありません。本当の危機は「韓国,おまでは既に死んでいる」状態にある,と私は考えています。

数年先には韓国経済のポジションを中国が奪うのは目に見えているとかもあるのですが,それ以上に,韓国人や韓国企業がわれ先に外国へ逃げ出しつつあります。

確かに個々においては賢明な判断なのでしょうが,こういう国に未来はありません

昨年,年間8万人の人が海外脱出したそうです。人口比から考えると,日本でいえば約20万人,徳島市程度の都市が一つ消滅したことになります。

しかも,彼らの多くは海外で生活できる程度の資金や能力のある人,つまりいわゆる高級人材です。医者とか技術者,研究者とか国の根幹にいるような人たちですね。そう考えると,徳島市程度の都市が10個くらい消失した位のインパクトがあります。後に残るは単純労働者です。

ちなみに,サムスンとかの大企業の子弟は既に一家揃って留学している人が多いとの報道があります。ノムヒョン一族もアメリカに逃げているんじゃないか,とも言われています。まあ,ノムヒョン一家は任期終了後を恐れているのでしょうが。

また,企業の海外進出(脱出),特に中国進出がひところブームでした。単純に企業論理にのっとった行動とも考えられますので,強く非難はできません。韓国内の激しい労働争議,ウォン高等,韓国を脱出しなければすぐにでも破綻しそうな企業が韓国に多いのも事実でしょう。例えば,造船業界。

しかし,韓国がウォン安にかまけて,97年の通貨危機の反省をしてこなかったそのつけが現在表れているのです。

私は現在のウォン高は必ずしも行き過ぎであるとは思っていません。ある程度,韓国企業の評価がなされた結果であると考えています。しかも,急激にウォン高になったわけではありません。85年頃の日本とか,ポンドなどとんでもない乱高下を経験しています。ああいうのを急激な円高とかポンド安とかいうのです。韓国企業には十分対策する時間が与えられていました。

しかし,彼らは無為に過ごしてきてしまったのです。というより,韓国自体の底力のなさが原因なのですが。

ここまでくると,ウォン高に振れようとウォン安になろうと,必ずどこかに悪い影響が出ます。例えば,ウォン安になれば輸出企業は一息つくでしょうが,対外債務が増えて返済が大変になるとか。

韓国に退路はありません。唯一の退路は,企業の自助努力と競争力強化

しかし,上記のように韓国人も韓国企業も国を捨てようとしています。


そんな気概のなさではこの先も韓国の将来はありません。

ですので,クラッシュがおきるおきないに関わらず,韓国は既に死んでいると私は考えています。クラッシュは一時的なものになるかもしれない。しかし,自国民や自国企業が国を捨てるような風では,韓国に未来はありません。


その2に続く

 


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