DAWN BREAKER weblog~from Dusk till Dawnbreak~

ジャンル不問の音楽にまつわる独白集。
いわば「音楽百物語」。

私の「このミス」2666

2006-12-18 16:50:27 | book
久々の更新なのに、音楽の話ではありません。

今年の「このミス」や「本ミス」が刊行されました。
それにあやかって(?)、私のベスト6を書かせていただきます。

①東野圭吾『赤い指』
 うますぎるし、あこぎすぎるが、でも感動してしまう。
 個人的には、『容疑者X』よりも好み。

②今邑彩『いつもの朝に』
 いつものような端正なトリックはないが、代わりに感動が端正な文章で綴られる。
 今邑彩、大好き。なんでもっと評価されないのだろう?

③三津田信三「厭魅の如き憑くもの」
 ホラーと本格ミステリの融合ということだが、どちらの要素についても一級品。
 全編にわたる恐怖表現とその緊張感、最終章での推理の波状攻撃には脱帽。

④伊坂幸太郎『終末のフール』
 正直、『ラッシュライフ』以外はイマイチ好きになれなかったが、これはよかった。
 大きな仕掛けないが、この題材を扱う小説の中では際だって内容が充実している。

⑤広川純『一応の推定』
 新人作品の中ではベスト(おっさんらしいが)。
 地味なテーマを手堅くまとめているが、グイグイ引き込まれる。

⑥貫井徳郎『愚行録』
 恩田陸『Q&A』に似た趣向だが、こちらにはオチがある。
 読むとゲンナリする人もいるかも知れないが、個人的には純粋に楽しめた。 
 

海外作(あまり読んでないから一作だけ)
・カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
 静謐な文章を読み進めるにつれて、不思議な世界の恐ろしい正体が見えてくる。
 非常にうまい訳文だったが、原文でも読みたくなった。 


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