DAWN BREAKER weblog~from Dusk till Dawnbreak~

ジャンル不問の音楽にまつわる独白集。
いわば「音楽百物語」。

森麻季「愛しい友よ~イタリア・オペラ・アリア集」

2006-10-30 03:42:18 | CD
今日はかなり多忙なスケジュールの隙間を縫って、オペラを観てきた。
びわ湖ホールによるヴェルディのオペラ・シリーズ第9回。
(若杉弘の退任により今回で最後?どうせなら10回やれよ。)
今回は「海賊」。
ストーリーは??だが、音楽は充実している。
今回のプロダクション、全体的には上出来だったと思う。
何と言っても、テノールの福井敬がすばらしい。
彼が出る公演にはなるべく足を運ぶことにしているが、毎回聴くたびに惚れ惚れする。

福井敬が男声の日本の宝なら、女声の日本の宝がコロラトゥーラ・ソプラノの森麻季
昨日、接待飲み会の前にCD屋に行ったら、新譜が出ていたので、即購入。
イタオペの名アリア集、しかもバックはちゃんとオケということで、聴き応え満点。
しかし、なんと透明感のある清新な声だろう!
繊細な繊細なガラス細工のような声。
生でも聴いたことがあるけど、ステージでも同様のすばらしさ。
彼女の公演もできるだけ足を運びたいと思っている。

実は私よりも年上なんだけれど、このジャケ、おきれいですよね。
こういうところはさすがエイベックスと言うべきか。



VLAD TEPES/BELKETRE 「MARCH TO THE BLACK HOLOCAUST」

2006-10-28 13:33:25 | CD
とあるHPを見ていたら、このアルバムのことが書かれていたので、懐かしくなって、引っ張り出した。
フランスのVLAD TEPESとBELKETREのスプリットCD。
両者ともバリバリのプリミティブ・ブラックメタル。

どちらもいいが、とりわけVLAD TEPESはかっこいい。
ブラックメタル然としたノイジーなパートと、ABSURDを思わせる少しトラッドっぽいパートとがあり、そこに初期ブラックメタル特有の荒涼感が漂う。
最近騒がれている「にわかプリミティブ・ブラック」のアルバム群よりもはるかによいし、強いインパクトがある。

初期のバンドの、しかも初期のアルバムだけが、こうした独特の禍々しい雰囲気を発散しうるのは、いったいどうしてなのだろう。
そして、どうしてそれが消えていくのだろう。
最近のバンドには、当初聴いて震え上がったような、こうした狂気とも言うべき雰囲気が感じられないのである。
だから、そうした最近のバンドで騒いでいるのは、何か違うような気がするのだがね。
まあ、これが、私が最近の「にわかプリミティブ・ブラックメタル・ブーム」に否定的な理由。

私が今回聴いたのはオリジナル盤だけど、このスプリットは確か数年前に再発されたはず。




DOPE STARS INC. 「Neuromance」 (Limited Edition)

2006-10-26 15:56:55 | CD
盟友であるT.H.A. DISTRIBUTIONの浜崎氏のオススメで購入。
T.H.A.での解説によれば、

イタリアのゴシック・エレクトロ/インダストリアル・ロック/メタル、05年のファースト・フルアルバム、リミックス&カヴァーを含む18曲を収録したボーナスディスク、ポスター、ステッカー、ポストカード、32ページのブックレット付きA5サイズ2枚組デジパック仕様の初回限定盤。

だそう。
もちろん、通常盤もあります。
が、たとえ高くても限定盤を買うのはもう性です…。

このアルバム、いいです。
とにかく、様々な音楽の「いいところ」を取り集めている。
が、単なる「いいとこどり」のアルバムに終わらず、佳作たらしめているのは、諸要素をまとめ上げるセンスのよさと、キャッチーなメロディ。
これがなければ、一回聴いて終わりのアルバムになっていたでしょうね。

メロディのフックは相当なもので、かなり耳に残ります。
いい曲が並んでいるけど、たとえば④なんてすごいですよ。
切ないけどキャッチーなメロディがこれでもかと言わんばかりに波状攻撃で来ます。

あと、ボクはRATTとかPOISONも感じるんですけど…。
中川氏@HEAVEN、間違ってる?

追伸
昨日は誕生日だったのです。
で、考えてみたら、浜崎氏や中川氏との付き合いも、もう11年目。
みんなオッサンになったなあ、と感無量(笑)。







沖仁「New day to be seen」

2006-10-17 03:00:56 | CD
日本人フラメンコ・ギタリストによる二枚目のアルバム。
わはは、前回も今回も全然メタルじゃないな。
でも、最近は自分の中でジャンル分けという概念が完全に崩壊しているんです。
細かいジャンルにこだわって音楽を聴くっていうのは、つまらんことだと思いますよ。
良いものは何でも聴けばいいんじゃないですかね。
勿論、そんな私にも苦手なタイプの音楽やあえて聴かないタイプの音楽はありますけども。

プログラミングもあれば、女性Voの導入もあって、新しい感覚で彩られたフラメンコ音楽。
勿論、フラメンコ特有の哀愁と色香は十分に纏っている。
イングヴェイとか様式美系のギターに興奮する人は、こういうのも絶対気に入ると思うんだけど。
音楽としてのエキサイトメントもあるし、時に震えますよ。

インスト曲は文句なし。
非常に楽しめる。
次はもう少し違うタイプの女性Vo曲を聴きたいかな。
ライヴも見てえ。





書上奈朋子「Psalm詩編」

2006-10-16 23:52:33 | CD
ようやく書いた。
夏休みは仕事が死ぬほど忙しくて、そのまま放置プレー状態。

今聴いているのは、書上奈朋子の二枚目のソロアルバム「Psalm詩編」。
元エキセントリック・オペラの人。
東京芸術大学音楽学部作曲科卒業っていうから、すごいですね。

エレクトロニカ、トリップホップ、ゴシック、そしてクラシック…。
そういった諸要素がハイセンスで纏め上げられている。
この退廃的でアンニュイな雰囲気は、切ない系ないしは暗黒系ロックのリスナーにも愛聴されるべきものだと思うのだが?

一枚目の「BAROQUE」も秀逸。